2章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「……なるほど、学園長がそんなことを…」
「やっぱね。グリちゃんたちがただお見舞いに来るわけないと思った」
どうやらケイトにはしっかりとお見通しだったようだ。
特にグリムとエースは日ごろの行いのせいもあるのだろう。
選手選びのし直しについてケイトが零した際に、エースとデュースが明らかに目を光らせていたのもわかりやすい。
「実は、ボクも何か変だと思ってすぐケイトに情報を集めてもらっていたんだ」
「そしたら怪我してるのがリドルくんやトレイくんみたいな有力選手候補ばかりってことがわかってさ」
リドル本人もあの時は足元をかけられたり背中を押されたような感覚はなかったようで、体が勝手に動いたという他の被害者と同じ証言が出た。
「故意に選手候補を狙った犯行とみていいと思う」
「大会でライバルを減らすために強そうな選手を狙って事故らせてるってこと?」
『世界中が注目するイベントだからね……』
「ああ。試合での活躍で将来のキャリアに繋がる以上、手段を択ばない奴がいても不思議じゃない」
事件として考えれば辻褄は合う。
しかし授業中に怪我をした生徒もいたりと肝心の犯行方法が不明だった。
風の魔法など衝撃で落ちたわけでもないとリドルは言う。
「まぁ犯人を捕まえたらゆっくり吐かせればいいさ。そんなわけで、犯人捜しにボクたちも協力するよ」
「ほぁっ?オマエらが協力?何企んでるんだゾ。特にケイト!」
「人聞き悪いなぁ、うちの寮生がやられたんだから当然でしょ」
そのあとに続いてエースとデュースも協力に名乗りをあげた。
しかし彼らの先輩は何か感づいたようで、ケイトが選手枠を狙っているのではと指摘した。ビンゴである。
これにはエースもいたずらっ子のような笑みを浮かべた。
「へへ、バレた?」
「い、いや、僕はそんな事は!同寮として当然です!」
『なんならデュースの方がわかりやすかったよ』
「そうなのか?あ、じゃない!違うぞ!」
『そういうところ』
「やれやれ……ま、犯人捜しでの活躍によっては考慮してもいいよ」
デュースは下心を悟られたくなかったようで慌てて拒否するも、今までの態度から全く隠しきれていなかったことを[#da=1#]に指摘された。
それに対し肯定とも取れる反応を見せると、ケイトとユウと[#da=1#]は苦笑いを浮かべ、エースとグリムは呆れたように息を吐き、リドルは小さく首を横に振った。
結局エースもデュースも選手枠という下心で動いていたことが判明したが、報酬があった方がやる気も上がるだろうということでリドルからOKが出た。
同じく学園長からの報酬目的で動いていた[#da=1#]は同感だと大きく頷く。
『でも、犯行方法がわからない以上どう動きましょうか』
「それについてだが、犯人を捕まえるためにはこちらが先手を打つしかないと思う」
「先手を打つったって、どうするんだゾ?」
リドルの作戦は次に狙われそうな生徒に当たりをつけてこっそり警護をし、事件が起これば生徒は保護。そして近くにいるはずの犯人の捜索と追跡を行うというものだ。
たしかにそれなら被害者の増加を防ぎやすいし犯人も絞りやすい。
「なるほど、張り込み作戦ですね」
『しかし次に狙われそうな生徒とは?』
「実は選手候補の中でも、こいつは狙われそう!って生徒何人か目をつけてあるんだ~」
リドルの作戦にユウは納得した。
そして[#da=1#]の疑問に答えるべく、ケイトは作成したマジカメのグループに情報を共有する。
彼の情報網から洗い出されたリストには様々な生徒の基礎情報がまとめられていた。
さっそく全員でその情報を元に屋外へと移動を始めた。