6章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「レオナさん、ジャミルさん、こちらです」
『お疲れ様でした』
「やれやれ……疲れた……うわ、リドルの髪の毛が…!」
「さらに冥府へ近付いていればこんなんじゃ済まなかったかもしれねぇな」
レオナとジャミルのチームがチャリオットに乗ってリドル、アズール、エディシアのもとに合流した。
2人とも最初に戦った3人のように疲労に満ちた顔をしている。
壁際で横になっているリドルの髪色を目にした2人はまじまじと見た。
現在もリドルは目を覚ます様子はない。
「…怪我は」
『おかげさまで五体満足です』
「そうか」
『先輩こそどうなんですか。1人で雷霆の槍を扱うなんて無茶をして』
「俺はできるからやっただけだ。それに敵の目の前で昼寝しかけてたやつに言われる筋合いはねぇよ」
『僕も大丈夫だと思ったからそうしたんですよ。……あ、ヴィルさんたちの戦闘が始まるようです』
レオナがエディシアの横に腰掛ける。
怪我の有無を聞かれたエディシアは大事ないことを示すため左右の手のひらを見せた。
逆に質問されたレオナは小さく眉間に皺を寄せながら小さく溜め息をつく。
エディシアは口をとがらせるが、憧れのヴィルの「ここが最終防衛ラインよ」という声がトランシーバーから聞こえたことで意識を向けた。
トランシーバーからは続けてエペルとユウが互いに鼓舞するやりとりも流れている。
「今こそ、ナイトレイブンカレッジで最も古く、最も美しい……我らがポムフィオーレの奮励の魂を見せる時!行くわよ!」
『…………』
「……同学年が心配か」
『いえ、全く。この3チームの中で一番安定感ありますから。今は静かにしてください』
神妙な面持ちでトランシーバーに耳を傾けるエディシアだったが、ヴィルのありがたいお言葉に神経を集中しているだけのようだ。
ここは録画も録音もできない環境。そしてリアルの生の声。筋金入りのヴィルのファンであるエディシアは、一言一句聞き逃さないよう耳をそばだてる。
いらぬ気遣いだったと知ったレオナは呆れて息をついた。
しかしそんなことに集中できるのは、本当にあのチームメンバーを信頼しているからだろう。
実際他の2チームは寮も学年も違うが、ヴィルのところだけはお馴染みのメンバーと言ってもいいほどだ。
ユウを預けるのに足るのはあのチーム以外にありえないだろう。
「あー……君らも相当しつこいね。外まで、あともうちょい……最後で躓くわけにはいかないんだ……!なんで僕らの邪魔ばかりするわけ?ヒーロー気取りか?ウザったいなぁ!」
「ヒーロー?いいわね。1度くらいキャスティングされてみたい役どころだわ。でも……ここには英雄も悪人もいない。アンタとアタシは、我を通したいだけの同級生。最後に立っていたほうが、夢を叶える権利を手にする。さあ、全力でぶつかり合いましょう。最後まで舞台に立っているのは——このアタシよ!」
『(け、気高い……!)』
休みなしの連戦続きとは思えないほどシュラウド兄弟の攻撃は勢いがあった。
しかしさすがに疲労とダメージの蓄積が溜まってきているようで、イデアは不満を口にする。
それに対しヴィルが堂々と返してみせた。もちろんエディシアは手に汗握り目を輝かせないはずがない。
『はぁ……もっと近くで見れたらなぁ……』
「ガス欠のままあそこに近付くのは危険すぎるだろ。あのトランシーバーからエールの1つでも送ればいいじゃねぇか」
『なんでも首を突っ込んでいいわけないじゃないですか。万全の状態でいてもらうために邪魔はしません。僕はその辺の距離感をわかろうとしない厄介なファンではないんです』
「自分はまともだと思ってるならその我の強さを抑えることだな」
エディシアは恨めしそうに階下で繰り広げられている戦闘を見下ろす。
しかしレオナが何気なく言葉にしたつもりが今のエディシアには地雷だったらしく、座った目で淡々と意見されてしまった。
そんなやりとりをしている間に階下の戦闘は終盤を迎え、ついにヴィルたちも【雷霆の槍】を構えた。
「今よ!【雷霆の槍】で最後の一撃を!」
「狙いは任せおくれ、ロア・ドゥ・ポワゾン!」
「ありったけのパワーでぶっとばしてやる!」
「グリムを返せ!!」
「「「はあああああああああああああああ!!!!」」」
『当たれ…!』
槍に力をこめるべく各々が力強く声をあげる。
魔力はないが、ユウも精一杯思いを込めた。
これで止めきれなければ世界は終わる———。エディシアだけでなく、おのずと研究員含めこの建物の全員が固唾をのみ込んだ。