6章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「フヒッ……ファースト・ステージは遠隔アタッカー&ヒーラートリオが相手か。さあ、オルト。張り切っていってみよ~~~!!」
「僕たちの本気見せてやろうじゃないか」
「コテンパンにぶっとばしちゃうよ!」
『それはこちらのセリフです!』
「も、もう始まるのですか……待ってください…目が回って……」
『え?』
「こらエディシア!キミが無理に飛ばすからアズールが酔ってしまったじゃないか!」
『先輩たちが言い合いをしなければこうはならなかったんですけどね』
イデアとオルトの姿が地上にだいぶ近づいたころ、エディシアの運転でリドル、アズールも地上ギリギリのところまで接近する。
やる気満々のシュラウド兄弟とは打って変わって、チャリオットに乗っていた3人には異変が起きていた。
陸の乗り物と環境に不慣れな人魚のアズールが動けなくなってしまったのだ。
犯人のエディシアは全く悪びれる様子はないが、まさかこんなことになるとは想定外だったようで、少し考えると小さく息をついた。
『……とはいえこのままではあっという間に突破されてしまいますので…先輩、手を』
「あー、さてはエディシア氏のユニーク魔法ですな?休日朝の作品なら変身や変形の演出が終わるまで誰も手出ししないけど、ここは現実!それも目の前にはまともに機能していない壊滅寸前パーティー!さっさと終わらせて進ませてもらいますわ〜w」
「そうはさせないよ!!」
エディシアに手を差し伸べられたアズールはまだ目が回っているようで、言われるがままに手を握られていた。
唐突なその行動から察したイデアは、そうはさせまいとさっそくオルトと共に攻撃を始める。
しかしその強力な攻撃魔法は真紅の暴君により防がれ、誰にもダメージが通っていない。
アズールとエディシアの前に立つリドルの長いマントが魔法の風圧ではためく様子が、いかに凄まじい魔法のぶつかり合いだったかを物語っている。
『……リドル先輩』
「キミが回復させている間は防御に徹底するが、ボクでも長くは続かない。だから早くアズールを復帰させるんだ」
『ありがとうございます。……〈貴方が消えれば私は悲しみ、私が消えれば貴方は喜ぶ〉。【眠りの国】』
「あぁ〜!詠唱が完了して、ティーカップが出てきちゃった!」
「飲みきれなければまだ間に合う。オルト、引き続き攻撃だ」
「くっ……」
リドルが作ったチャンスを逃さないため、エディシアはすぐさま詠唱を始めた。
エディシアのユニーク魔法はリドルのように無詠唱で唱えられるものではない。
そこは使用頻度と魔法士としての練度の差か。
そんなエディシアの魔法の仕組みを把握していたシュラウド兄弟は、寮長クラスのアズールに復帰されないために攻撃の手を緩めない。むしろ勢いを強めた。
『うわっ、こぼれる……!』
「こぼれたら効力を失うのかい?」
『………はい。アズール先輩がまた使い物にならなくなります。でもいま、のみほしました……』
「…気分がスッキリしました。これで僕も参戦できます。しかしエディシアさんは眠ってしまうんですよね?操縦はどうするのです」
『ふゎ……乗り物酔い程度なら眠りにつきません。分解もすぐおわります…ただ魔法を使うよゆうは、むずかしいです……』
「居眠り運転したら承知しないからね!」
「兄さん、エディシア・ファミーユさんがミルクを飲みきっちゃったみたい!これで回復完了だね」
「蘇生スキル持ちが敵にいるときのダルさといったらないよね……まぁさっきの状態でも退屈すぎただろうし、僕らが負けないことも変わらない。とにかくアタック、アタックだ!」
「防戦一方だったが、アズールが戦線に戻った今、こちらも仕掛けるよ!」
「えぇ!いきましょう!」
『寮長……三半規管よわすぎ……』
兄弟の攻撃の衝撃でチャリオットの機体が大きく揺れた。
ミルクは時間切れまたは残すなど、飲み切れなければ効果が発揮されなくなってしまう。
そうなってはせっかくのチャンスが水の泡となってしまうため、エディシアはどうにかバランスを取り急ぎ口に含んだ。
それによりアズールは完全に復活しカツカツと上品にリドルの横に立ち、共にマジカルペンを構える。これでシュラウド兄弟へ攻撃する余裕が生まれた。
一方毒素が込められたミルクを飲んだエディシアは、対象者を害しているものが強くなければ眠気で済むが、アズールの乗り物酔いは相当だったようで、想定以上の眠気から必至に目を見開き耐えていた。
「よぉーーし!隙あり!」
「なっ!?」
「リドルさん!」
『…氷よ!』
「うわ!?い…っったぁ!!しかも攻撃が逸れたんだけど!!」
「この魔法は……エディシア・ファミーユさんだ!彼も戦線復帰しちゃったみたい」
「ほんっとうに君の魔法は性格悪くて殺意が高いな」
『小技なら得意ですから。…お待たせしました』
「ありがとう、エディシア」
「これでこちらのチームは全員揃いましたね」
『今まで通りリドル先輩を主要火力、サブ火力にアズール先輩、サポートは僕がいきましょう』
束の間の数分か、それとも気が遠く感じるような数分か。
激しい攻防が続き拮抗していたかと思われたその時間は、突然終わりを告げた。
イデアが主力であるリドルの隙を突いたのだ。
それもちょうどアズールがフォローに入れないタイミングに限って。
瘴気の満ちる空間で魔法を使い続けることで、生身の人間には体力や集中力の維持が難しくなってきたのかもしれない。
しかしその攻撃は全く別のほうへ放たれた。
つららを模したような鋭い氷が、横からイデアの肘に直撃したことで軌道がずれたのだ。
自身の肘をさすりながら、白い尾を揺らす後輩に鋭い視線を送る。
改めて戦線に揃ったリドル、アズール、エディシアの3人と、イデア、オルト、ファントムたちが相まみえた。