6章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「オルト、いるんだろう?どこからでもかかってくるがいい!」
「……なんの反応もありませんね」
『ですね』
「無視か!?本当にどこまでも人を馬鹿にして!!」
たわいもない話をしながら3人は次の場所に辿り着いたが、いつも出迎えていたオルトが一向に現れない。
しかし今回もケージがいくつも点在している。
リドルが怒りを露わにした直後、途端にどこかからガタッと物音が室内に響いた。
驚いた3人は一斉に音の鳴った方へ振り向く。
「!!誰だい、ケージの影に隠れているのは。素直に出てこないと、首をはねてしまうよ!」
「ヒッ……わ、私は【S.T.Y.X】の研究員だ。敵意はない。攻撃しないでくれ!」
『まだ残っている人がいたんですね』
姿を現した男性研究員は、抵抗の意思が無いことを示すために両手を上げている。
ファントムではないこと知ったエディシアたちは小さく安堵の息を吐いた。
しかしこんな危険なところに、魔法の使えない丸腰の人間が1人でいるということには安心しきれない。
いつかのケージに閉じ込められていた女性研究員を思い出したアズールは、目の前の男性研究員にもオルトによって捕らえられてしまったのかを訊ねた。
どうやら自力で脱出を試みたものの、IDカードを小さな獣のようなファントムに奪われてしまったらしい。
それを聞いた3人は顔を見合わせた。
「小さな獣……?それはグレーの被毛で、耳に青い炎を灯した個体ではありませんでしたか?」
「動きが素早すぎて、そこまでは……。ただ鋭い牙を持っていたのは確かだ。見てくれ、この服の裾を。私を引きずり倒そうとジャケットに噛み付いてきて、ズタズタにしてしまった!」
『怪我、は…されていないようですね』
「これはひどい。ホホジロザメに襲われたかのようです。ズタズタにされたのが服だけで良かった」
「ヒッ……」
「アズール、怖がらせるようなことを言うのはおよし」
『海ジョークは冗談なのか分かりにくいんですよ』
「心外ですねぇ。慈悲深い僕は心から心配していたというのに」
研究員の証言にリドルが最初に切り込んだ。
しかし完全な目視はできなかったようで、代わりに差し出された服の裾の様子を見たエディシアとアズールはそれぞれの反応を示す。
アズールの感想には同じ学年のリドルや同じ寮のエディシアも眉をひそめた。
まさかここでも陸と海の文化の違いが出ることになるとは。
しかしそんなアズールにそれ以上のリアクションは止め、リドルは続けた。
「小型の獣で、鋭い牙がある……もしかすると、グリムかもしれない。エディシア、キミはよく彼と一緒にいただろう。どう思う?」
『あれでも素早い方ではあるし、あの時のように暴走状態だと仮定するなら…可能性はありますね』
「研究員さん、そのファントムは今どこに?」
「わからない。おそらくケージのどれかに逃げ込み、身を隠しているんじゃないかと……」
「IDカードがなければ先に進めない。1つずつ探してみるしかありませんね」
『また地道な作業が……』
「もしもグリムなら、捕獲して連れ帰らなければ。行こう、アズール、エディシア」
この中で一番グリムのことを知っているエディシアの見解から、よりグリムがここにいる可能性が高まった。
再び始まった地道な捜索に、リドルはチームの士気を上げるべく凛とした声色で2人に声をかけた。