6章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「チッ、倒しても倒してもキリがねえ!」
「さらに20体のパワードアーマーがこちらへ向かっています!」
『まだ来るんですか……!?』
先ほどとは比にならないほどの大量のパワードアーマーたちが押し寄せる。
ヴィルたちが数を捌いていくが、減っては増えを繰り返し終わりが見えない。
スタッフの報告に[#da=1#]はウンザリとし耳を下げた。
「うぅん……やっぱりオルトさんの誘いに乗って、新世界でブルー・オーシャンを開拓する道を選んだほうが得でしたかね」
「なにを言ってるんだい!彼らの言う新しい世界は、ブロットが充満しファントムが跋扈する世界なんだよ。商売ができるほど復興するまでにどれだけかかるか!」
『そもそも、そんな環境でまともな生活出来ると思えないです』
「キミの部下の方がよっぽど理解力があるようだね」
「人魚が陸に上がる時代ですよ?分からないじゃないですか」
アズールの呟きにリドルと[#da=1#]が反応した。
アズールは何事にも、特に金儲けに関することには向上心が高い。
今とは違う世界になろうが、そこでも金儲けをしてやろうと考えていたようだ。
「ナイトレイブンカレッジの中でも一番歴史あるポムフィオーレの寮長として言わせてもらうけど、積み重ねと研鑽でしか生み出せない技術や美しさは、確かに存在する。それを全て無に帰すなんて、到底許せることじゃない」
「パワードアーマー、管制室到着まで残り100m!き、来ます!」
「あなたたちの中に、戦える者はいないのか!」
追加のパワードアーマーたちが着々と向かってきている。
状況に耐えかねたジャミルが叫ぶようにスタッフへ尋ねるも、魔力保有量が少なく、ブロットによる暴走の可能性が低い人間が採用されているらしい。
しかも【S.T.Y.X】製の魔導武器は全て、オルトの制御下におかれてしまって起動すらできないというのだ。
つまり、まともな戦力は他に望めない。
「パワードアーマーと接触まで残り30m!………ん!?な、なんだこれは?」
「どうした!?」
「連絡通路上にて、3体のパワードアーマーが活動停止。さらに、5……7体……次々と停止していきます」
「ターゲットを補足。排除します」
「来たわよ。……!エディシア、危ない!」
『えっ…』
スタッフが表示された観測情報に一瞬とまどった。
なんとパワードアーマーたちが次々と停止していっているらしい。
しかしアーマーたちは全てが停止する前に管制室内へと迫り来る。
そのうちの1体が[#da=1#]に近付いているのをヴィルが気付いた。
[#da=1#]は自身に攻撃を向けた相手の武器を視界に捉えるも、咄嗟のことに反応できず立ち尽くしている。
「〈目を閉じて、息を止めて……〉”深紅の果実”!」
「「「「『!?』」」」」
「やった!今度だば上手ぐ閉じ込められだ!大丈夫?[#da=1#]クン!」
『………は?』
「この特徴あるイントネーションは……」
「ヴィルサン!やっと見つけた!」
「エペル!」
「ああ、我が愛しの毒の君!会いたかったよ!」
「無事に合流できた……みなさん無事でよかったです」
「「「「!!??」」」」
『はぁ!?』
[#da=1#]に攻撃を向けていたパワードアーマーは、大きな水晶体のようなものに閉じ込められ、ぱったりと動かなくなった。
聞き慣れない詠唱と状況に一同が固まっていると、なんとエペルが走って来た。
しかもその直後にルークとユウも姿を見せる。
ここにいるはずのない人物が3人も来ていることに誰もが驚いた。ヴィル以外は。
「ルーク!それにユウも。怪我はなさそうね」
「ルークに、エペルに……ユウだと?なんでテメェらが嘆きの島にいる!?」
「我が友の危急存亡のときゆえ、馳せ参じたのさ!」
『この島、地図にも載ってないはずなんですが?』
「それに本部内はかなり複雑に入り組んでいたはず……どうやってここまで!?」
「その話は後にしよう」
「そろそろ僕の魔法が切れちゃう。みんな、来るよ!」
これ以上の戦力が見込めないと踏んでいた被検体たちは、思わぬ応援の到着に次々と質問をぶつけた。
軽いパニックになるのも無理もない。名門とはいえ、秘密組織の本部に学生が単独で乗り込んできているのだから。
しかし相手はゲームやアニメのようにお行儀よく待ってくれるわけではない。
想定外の助っ人たちを交え各々がマジカルペンを構えた。