6章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「おーい、グリム~!」
「ばか。オレらは寮へ戻ってろって言われてるんだから、もっと声落とせって。それに、消灯時間後に無断で寮抜け出してるのがバレたら、寮長に首はねられんぞ」
外を歩きながら見回していると、デュースが普段グリムを探すときと同じような呼びかけをしだしたので3人はギョッとした。
エースが慌てて説明し、デュースも「あっ……そうか」と口元を手で抑えた。
「グリム~、出てこい。お前の好きなツナ缶があるぞ」
「どこだ~…」
『うーん……この辺にはいなさそうだね』
「そうだね。場所変えてみようか」
捜索を再開するも誰かがいるような気配が全くしない。
手ごたえの無さに別の場所で探してみようという話になったタイミングで突然着信音が鳴った。
夜、静かで暗いところに鳴り響く機械音はなかなかに不気味である。
[#da=1#]は昔見た電話に関する古いホラー映画の情景を思い出しビクっとした。
「だから音出すな……って、ユウの電話が鳴ってるのか。もしかして…」
『…学園長?』
「……うん」
「ユウくん。イグニハイドのシュラウドくんたちが、グリムくんの捕獲に成功しました」
「「『!!!』」」
着信音はユウのスマホからだった。画面には学園長の名前が表示されている。
画面を見つめたユウは、おもむろに着信をスピーカーにして応答した。
なんと寮長サイドが先にグリムを確保したようだ。電話口の学園長の言葉に4人は目を見開く。
そんなこと露知らずの学園長は、このままではロイヤルソードアカデミーの学園長であるアンブローズにどんな嫌味を言われたかと安堵しながら呟いている。
「……あ、いや。ゴホン!なんでもありません。捕獲されたグリムくんは、まだ話が聞ける状態ではありませんが…会話が可能になり次第、事情聴取を行う予定です。学外の専門機関への調査も検討しています。そんなわけで、君はしばらくグリムくんとは面会謝絶です。……では」
「あっちょっと学園長…」
学園長がグリムについて説明を始めた。話が進むにつれ4人の表情がみるみる強張っていく。
結局学園長はユウが呼び留めるのを聞かず、言うだけ言いさっさと電話を切ってしまった。
電話が切れたことで再び静寂が訪れ、[#da=1#]たちは顔を見合わせた。
「今、話が聞ける状態じゃないとか言ってなかった?」
「グリムのヤツ、捕獲されるときに大暴れしたんじゃ…?」
『グリムならやりかねない…心配だ』
「早く会って話がしたい…」
状況を確認し合い、空気が重くなった。
グリムが今後も学園にいられるのか、面会もできないのであれば状況がわからない。
『……これ以上ここにいる理由がなくなっちゃったね…』
「……だな」
「…仕方ない。オレらは寮長に見つからないよう部屋に戻ろうぜ」
「……みんな、一緒に探してくれてありがとう。おやすみ」
このまま立ち尽くしても朝を迎えるだけとなってしまったので、仕方なく解散することとなった。
面会ができず、グリムの居場所もわからない以上はただ続報を待つしかない