5章
お名前編集はこちら
この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「会場中を温かい空気で包み込んだ”みんなでヤッホー”。見る者を一瞬にしておとぎの国へ誘う(いざな、彼らだからこそ表現できたピースフルなパフォーマンスでした!そして第2位は、ナイトレイブンカレッジ!1票差で惜しくも優勝を逃しましたが、高い歌唱力と技術力で圧巻のステージを見せてくれました」
ついに結果が発表された。
ステージに大量の紙吹雪が舞い散り、何度目かの大きな歓声や拍手が沸き起こる。
「ふなぁ~~~~~~!!??オレ様のツナ缶富豪の夢があ~~~~~~~っ!!」
「……そんな……」
『……………』
「素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた全ての学校の代表選手たちに、今一度大きな拍手を!」
結果はロイヤルソードアカデミーが優勝。
それを聞きグリムは悲鳴を上げ[#da=1#]とユウは絶句した。ステージ上のヴィルたちも目を見開き言葉を失っている。
ネージュはネージュでまさか優勝するとは思っていなかったようで呆然としていると、ドワーフ族の1人に早くトロフィーをもらいに行くよう急かされた。
他のドワーフ族たちはそれぞれ喜びを表現している。
「優勝トロフィーです。おめでとうございます!」
「ありがとう……ありがとうございます!嬉しいです!」
「それでは優勝チームのアンコールステージです!ロイヤルソードアカデミーチーム、”みんなでヤッホー!”」
ネージュがトロフィーを受け取るとアンコールステージの発表があることを知らされた。これから準備があるため、待機している間にまたBGMが流れ始めた。
その間出演者たちも、ステージ上に残り優勝チームの発表を見守るため引き続き待機する形となる。
NRCトライブの様子は[#da=1#]たちよりずっと遠い席でもわかるくらい動揺しているのがわかった。
「ぐぞおおぉ!!ぐやじいいぃいいぃい~~~~!!!!」
「エペル、そんなに泣くなよ。そんなに泣いたら…………オレも”泣いち”ゃうだろぉ”~~~~~!!!!」
「「うわぁあああぁん!!」」
『……何を話してるか解説はいらないよね……』
「…うん……」
「ツナ…缶、富豪……1票差……」
エペルとカリムが抱き合い号泣し、それをジャミルがカリムにたしなめている。
会話までは聞こえなくとも、ユウにもどういうやりとりをしているかは伝わった。
「……そんなわけないじゃない!!!今すぐロイヤルソードのヤツら全員、舞台から蹴り落してやりたいわよ!!!アタシがアイツらを罵る下品な言葉を口走る前に、誰か気絶させてちょうだい!…………ネージュたちに投票した奴らを、呪ってやりたい………っ」
「ヴィルさん…怒ってるの?」
『…ヴィルさんの名誉のために何言ったか黙秘するけど、そんなところ。………ん?』
「アイツら、急にルークを見て固まったんだゾ」
周囲がロイヤルソードアカデミーチームのアンコールステージについて話していたりSNSに夢中になっている間、3人がヴィルたちを観察していた。
ヴィルが怒りを露わにした直後、ルークが何か言いメンバーたちが目を丸くしたのを見た。
ルークが何を話したのかまでは、周囲の雑音で[#da=1#]にも聞こえなかった。
『…あっ』
「ええっ?」
ルークが固まっているメンバーたちにスマホを見せると、ヴィルが眩暈を起こした。
咄嗟に支えたデュースが肩を貸している。
[#da=1#]は何が起きているのか、メンバーたちの会話に集中した。
「ちょっと、ルーク先輩!?アンタ、なんでロイヤルソードアカデミーに投票してんの!?」
「んだ!信じられねーや!なしてそったはんかくせぇ真似を!」
『……ヴィルさんが眩暈起こすのも無理はないな……』
「一体何を見たんだゾ?」
『………投票画面。ルーク先輩はロイヤルソードに入れてた』
「「ええええ!?」」
エースが怒鳴ったおかげで、原因部分がちょうど[#da=1#]の耳に届いた。
愛の狩人と自称するほどだ。おそらく自分が美しいと感じたのが敵チームだったので、感じたままに入れてしまったのだろうと3人は考察した。
『あ…ヴィルさん泣いちゃった……』
「ルーク先輩の言葉がショックだったのかな」
「あのおっかねぇヴィルが泣くなんて信じられねぇんだゾ」
『1位獲れなかったショックもあるし絶対にないとは言えないよ』
「ヴィーく~~~ん!!」
「あ、ネージュがヴィルんとこ走って来た」
『なんだかまだ続きそうだな。通話してみる』
[#da=1#]はこのまま自身の聴力に頼ってばかりでは疲れてしまうと判断し、連絡先を知っている中で着信に気付きそうなエースに電話することにした。
読み通り数コールでエースが電話に出た。
「……あ、[#da=2#]?聞いてよ、ルーク先輩がさ、」
『ロイヤルソードに投票してたんだよね』
「え!なんで知ってんの!?もしかして今までのやり取り聞こえてた?」
『叫んでるとこだけはどうにか。まだ時間あるみたいだし、スピーカーにしてこっちにも聞こえるようにしてよ。あとからまとめて聞くのもしんどい』
「もしかして仲間外れにされた気分になっちゃった?お前らって意外とそういうとこあんだね。はいどーぞ」
『僕ら可愛げがあるんだって。可愛いから何か奢ってもらおうよ』
「そうだね。ありがとうエース」
「よっしゃ!モストロ・ラウンジの一番高いメニュー頼むんだゾ!」
「おい、なんでそうなるんだよ。通話切るぞ」
『冗談冗談。スピーカーありがとう』
ステージ上の状況が伝わるようにするよう頼まれたエースは[#da=1#]たちをからかった。しかし言われっぱなしではないのがNRC生である。
突然財布を狙われたエースはすぐ通話終了ボタンを押そうとした。
どうにか通話が切られずに済み、これでサポートメンバーにも会話が聞き取れるようになった。