5章
お名前編集はこちら
この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「くっ………強え!なんてパワーだ!」
「諦めてはいけないよエペルくん。我らが美しき毒の君を取り戻すんだ!」
「おだまり!骨の髄まで粉々にしてあげる!」
半分以上が1年生とはいえ、なかなか押しきれずにいた。
その要因となっているのはヴィルの放つ液体や霧となって放たれる、呪いをまとった魔力だ。
「この世で最高に美しいのは……アタシよ!」
「[#da=2#]、やっぱり無理そう?」
『隙を伺ってるけど…やっぱり近づけない…』
「[#da=2#]のユニーク魔法が封じられているとなると…」
「リドル寮長んときみたいに、引き続き化身を叩くしかなさそーね」
[#da=1#]のユニーク魔法は効果が強い分、直接相手に触れて詠唱しないと発動できない。対象であるヴィルに近づこうとするも、彼のユニーク魔法由来で込めた呪いが常に自身を漂っているため、呪いに触れると先ほどのように痺れて動けなくなったり声が出なくなってしまうのだ。
そのためエース、デュース、ユウの体験談から、化身の破壊を目標に遠距離魔法で総攻撃を続けている状況となっている。
「あぁ……おせっかいなジャガイモども!こうなったら…お前たちもろとも道連れにしてやる……!」
「ヴィル、もうやめろ!!このままじゃ、お前の命が……!」
「くっ!あと少しでブロットの化身を破壊できそうなのに」
「はぁ、はぁ……ッ!オレ、もう魔力が尽きそうなんだけど!」
「オレ様も、もう一吹きたりとも炎が出せねぇんだゾ~…」
『ゲホッ魔力も…体力も…はぁ…限界…』
「みんな立つんだ!せめて毒霧が届かないところまで退避を……ゴホゴホッ!」
ブロットの化身はところどころがヒビ割れ、動きも鈍くなっている。それに連動するようにヴィルにも疲労や攻撃によるダメージが伺えた。
あと一発。あと一発大きなダメージをぶつけられれば化身を破壊できる。しかしその一発が全員で合わせても圧倒的に足りない………すぐそこまで勝利が見えているのに状況は絶望的だった。
「——お前ら、伏せろ!」
「へっ!?」
「あっ……そうか!みんな、デュースの言う通りにして!はやぐ!」
「「「『えっ!?』」」」
このまま応援が来なければこの場全員の命が危険だ。
とくにヴィルは暴走していることから魔力の消耗が激しいはず。残された猶予は長くないと考えたほうがいいだろう。
毒霧を避けきれず少しずつ身体の自由も聞かなくなり、全員が万策尽きたと諦めかけたそのとき、デュースが突然声をあげた。
エペルはデュースが何を考えているのかわかったようでそれに続く。
「俺は、頭を使って考えるのが苦手だ。なんでも繰り返し叩き込まないと、理解できない。でも…何十回、何百回、叩き込まれればモノにできる!」
「なんだ……デュースくんが纏う魔力が膨れ上がっていく!?」
「は!?えっ、まさか……」
『もしかして…!!』
「なん……ですって……どこに、そんな魔力を、残して…!」
「これは、俺の魔力じゃない……シェーンハイト先輩、アンタが俺に叩き込んだ魔力だ!そしてこれが、今の俺にしかない、”パワー”!!」
デュースが話している間にどんどん魔力が高まっていく。
これだけの魔力密度は普段のデュースじゃ出せない。仮に出せたとしても扱いきれないはずだ。しかも自身ではなくヴィルの魔力なのだと言う。
それを聞いたエースは目を見開き、[#da=1#]は目を輝かせた。
「〈落とし前をつけてもらう!歯ァ食いしばれ!〉”しっぺ返ししっぺ返し”!!!!」
デュースはめいいっぱい叫び、拳をぶつけるように渾身の魔法を放った。