5章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「[#da=2#]、ユウ、グリム!どうだった?オレたちのパフォーマンス!」
『格好よかったよ。カリム先輩のつまずいてた音程の箇所も安定してる』
「目指せ、メジャーデビュー!」
リハーサルを終えたカリムたちが、[#da=1#]とユウとグリムに駆け寄った。
クオリティは申し分ない。見ていたスタッフたちからも「なんて美しさだ…」「素晴らしい…本当に高校生か…!?」と声が上がっている。
「舞台の上、レッスン室に比べてすごく広くて…でも、のびのび踊れて気持ちよかった、かな」
「フン、君も言うようになったじゃないか」
「今の映像、すぐに確認したいわ。正面じゃなく、舞台サイドからの見え方が知りたい」
「お疲れ様、ヴィルくん!最高のパフォーマンスだったよ!感動で痺れちゃったなあ!」
ヴィルはさっそく映像の確認を希望した。
スタッフが準備しに行くと、交代するように報道番組のスタッフがインタビューにやって来た。輝石の国からやって来たらしい。輝石の国はヴィル、エペル、[#da=1#]の育った国で、そこの番組名にも聞き馴染みがあった。
「力強い歌声、キレのあるダンス……もはや高校生のレベルを超えている!あのオリジナル曲も君が手がけたのかい?すごいね!」
「オリジナル曲についてはプロデュースしていたけど、主に作っていたのは学園のとある人物で、匿名希望だけど立派なメンバーよ。アタシが誘ったの」
「こりゃたまげた!作曲者もヴィルくんの見つけた逸材だったんだね!世界中探しても、ここまでのユニットはそうない。さすがはヴィル・シェーンハイト率いるチームだね!」
「ありがとう。厳しいレッスンを乗り越えてきたから、そう言ってもらえると嬉しいわ。本番ではもっと……いえ、世界で一番美しいパフォーマンスをするつもりでいるから、期待していて」
「最初にこの完成度を見せられてしまうと、これからのチームを見る目が厳しくなってしまいそうだ」
「おお~っ。なんかいい反応なんだゾ!」
『ヴィルさんが僕のことを第三者に話してる……無理…今ならオゾン層まで飛べる…』
「[#da=1#]くんのヴィルへ思いを綴る詩は、いつも独創的でボーテだね」
インタビューの内容はとても好感触なものだった。
興奮気味に話を振る番組スタッフの様子から建前ではないことも伺える。
次は〖VDC〗の生中継に向けて、代表チームのリハーサル風景を10秒ほどの予告動画にしたものをマジカメにアップしたいという話になった。すでに学園長からは許可が下りているらしい。
「学園長からは”〖VDC〗をより盛り上げるためなら”とこの企画に許可を得ている。少し映像を確認してもらえるかな?」
「ええ、いいわよ」
「そうか……〖VDC〗は表向き、あくまで学生の音楽発表会。曲名や登壇順は当日まで伏せられる。しかし商業的な注目度は非常に高い。となると、宣伝や予告で期待感を煽る必要も出てくるんだろう」
「大人の事情を感じるなぁ。ま、でも確かに本番直前なら、他校のパフォーマンスを見て対策練ったり、曲目を変更することなんか無理ですもんね」
『ただでさえヴィルさんとネージュの対決として注目されてるから、より白熱させるにはベストだね』
番組スタッフの提案を聞いたジャミルは話の裏を汲み取りなるほど、とこぼした。
スタッフの提案にヴィルが提案したことでインタビューも終了となった。
それから間もなくしてマジカメを確認していたエースが動画を見たらしい。
「……おっ!早速今のTV局のアカウントに動画がアップされましたよ!」
「ほ、本当だ!…うわ、今一瞬僕が映ったけど……なんか踊りがギクシャクしてる気がする」
「僕にも見せて!すごい……どんどん”いいね”がついて、拡散されていく」
「おおー!ヴィルのファンから”待ってました”ってたくさんコメントがついてるぜ!」
『美しすぎる……アングルも最高。カメラマンわかってる。この映像さっきのTV局から買い取れないかな』
「というか、この動画、ほとんどヴィル先輩しか映ってないじゃないか。[#da=1#]みたいなのにはたまらないだろうが」
「”かっこいい!” ”すごい!”なにより”美しい!”みんなが〖VDC〗を楽しみにしている気持ちが伝わってくるね」
投稿されたショート動画をメンバーたちで確認すると、そこにはつい先ほどまで踊っていた自身たちが映し出されていた。
ジャミルの言う通り映っているのは8割ヴィルだが、これも大人の事情からだろう。
次々とつくいいねやコメントの勢いにエペルとデュースが圧倒される。
メンバーたちが動画に釘付けになっている間、少し離れたヴィルはスマホに話しかけた。
「……………——”Mira、Mira”教えてちょうだい」
「はい。なにを検索しますか?」
「今この時、最高に美しいのは誰?」
「”美しい メンション数第一位 アカウント”についてのWeb検索結果は……ヴィル・シェーンハイトです」
「………!!フフ……フフフ。ついにこの時がきたわ。これできっと……!」
「次はロイヤルソードアカデミーのみなさん。スタンバイお願いします!」
「はぁーい!今いきまーす」
「「「『!!!』」」」
結果を見たヴィルが笑みを浮かべていると聞き覚えのある名前が呼ばれた。
これも因果なのか、ナイトレイブンカレッジの次はライバル校であるロイヤルソードアカデミーが発表することになっているらしい。
「オレらの次、ロイヤルソードアカデミー!?」
「丁度いい。どんなパフォーマンスか、見てやろうじゃねぇか」
『お手並み拝見だね』
「おお、じゃあ休憩がてら客席に座って見ていこうぜ」
「ちょっと。映像を確認して反省点を洗い出すほうが先って言ったでしょう?」
「まあまあ、毒の君。競うべきライバルの実力をしっかり把握しておくのも大切なことだよ」
「………それもそうね。ロイヤルソードアカデミー代表、どんなものか見てやろうじゃない。まあ、アタシたちの美しさには勝てないでしょうけど」
「証明、音響、準備OKです!ロイヤルソードアカデミーのみなさん、どうぞ!」