5章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「ありがとうございます!みんなは先に戻っていてください!」
「エペルのことよろしくな!」
「さて、私たちはボールルームへ戻ろうか」
デュースは”アレ”があるであろう場所を求めて、イグニハイド寮へと向かうために鏡を通って行った。
さすが陸上部。さらに自称するだけあって、走り出すとあっという間に見えなくなってしまった。
『……あ…』
「…?どうしたの?」
『…さっきヴィルさんがマジカメあげたみたいなんだけど、これ……』
ボールルームへ移動しながらエディシアが何気なくスマホを確認すると、マジカメから通知が来ていた。
指定したユーザーが投稿したら通知が来るように設定しており、ヴィルがマジカメをアップしていたようだ。
「…#豊作村の林檎ジュース……これ、エペルが飲ませてくれた実家のジュース?」
「ほんとだ!”美味しそう”ってコメントもついてる。実際めちゃくちゃ美味かったよな~」
『”注文したい”、”注文する”ってコメントもたくさん…そういえばジュースが届いた日に会話が少し聞こえたんだけど、観光客が減ってるって?』
「それはね…」
マジカメにはエペルの実家の林檎ジュースと一緒に映るヴィルの自撮りがあげられている。
そこでジュースが届いた当日のことを思い出したエディシアにユウが説明をした。
豊作村は林檎が名産品なのだが、輝石の国の外れにあるため知名度があまり高くないらしい。そのためアクセスの困難さも相まって観光客が年々減っているそうだ。
『あんなに美味しかったのに…。あ、それでヴィルさんがこの投稿を…?』
「ウィ!実際に見せてあげたほうがわかりやすいのでは、と彼と話していたんだ」
「こんだけ注目されれば、前みたいにたくさん残ることもなさそうだな。ヴィル、すげぇ!」
「てことは、もうタダであのうめぇジュースが飲めなくなるんだゾ?またいっぱい飲みたい!」
「今度エペルに取り置きできないか頼んでみようね」
マジカメには次々とコメントやいいねが更新され、それに比例して豊作村という名前を認知したユーザーも増えていく。
ヴィルの言っていた「”愛らしい”と”強い”はどちらも等しく”パワー”である」…これを彼は持ち前の”美しさ”で、豊作村の林檎ジュースの良さを知らしめてみせたのだ。
これこそただ強いだけでは成せない芸当と言える。
『ヴィルさん、マジカメ見ました…!さすがです』
「あら、ありがとう。ところでその林檎ちゃんだけでなく、新ジャガ2号までいないみたいだけど?」
「今デュースがエペルを迎えに行ってるんだゾ」
「ふぅん。ではその間にアタシたちで練習を始めましょう」
ボールルームにはすでにヴィル、ジャミル、エースが集合していた。
2人の気持ちに整理がつくまでの間はいつも通りの練習をすることとなった。