5章
お名前編集はこちら
この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「振り付けも、曲に合わせたオリジナルのものを用意してる。ざっくりした仕上がりがイメージしやすいように雰囲気が似たダンス動画を見せるわね」
『僕は専門外なので、振り付けはヴィルさんだけが手掛けてくれました』
「マジカメにプロのダンスグループの動画がたくさん上がっているはず…あった。これね」
[#da=1#]は作曲能力は十分だが、編集ソフトの経験が浅く、作詞なんて初挑戦だった。ソフトはひたすら勉強と試行錯誤で、歌詞はヴィルと美をテーマに書き殴り、それらをヴィルとチェックしながら何度も修正を重ねたのが今回のオリジナル曲である。
ヴィルはその曲の状況を確認しながらそれに合った振り付けも考えていたのだ。
参考動画を再生すると広告映像が流れた。
「オレ様知ってるんだゾ。動画見る前はCM見ないといけねぇんだろ?」
大切にしたいのは、パウダースノーの軽やかさ。
デリケートな肌を守る、UVベース誕生。
「これはキミの願いを叶える、魔法の日焼け止め」
フェリシテ・コスメティクス。
プレシャス・プロテクションベース。
「ねえ、ここへ来て……」
映像に映っていたのはネージュ・リュバンシェだった。
悪役を演じることが多いヴィルとは対照的で、彼は主役を演じることが多い。
[#da=1#]は主役を演じるヴィルが見てみたいと思っているので、当然のように主役を搔っ攫っていくネージュのことはあまり良く思っていなかった。
しかし彼には彼特有の美しさがあるのも事実だった。
『ネージュ…悔しいけど映りがいい…』
「そういや、このCMに出てるネージュも〖VDC〗に出るんだよね。マジカメで今一番ホットな芸能人ってケイト先輩が言ってた」
「ふぅん。〖VDC〗でもかなり票を集めそうだな」
「彼はロイヤルソードアカデミーの代表だよ」
「じゃあオレたちナイトレイブンカレッジのライバルってことだな!」
「そうだね。彼を射落とさなければ我らの優勝への道は絶たれると言っても過言ではない」
そう。ネージュはマジフト大会などの様々な対決で火花を散らしているロイヤルソードアカデミーの生徒なのだ。
ナイトレイブンカレッジは何かとロイヤルソードアカデミーにいつも僅差でなかなか勝ち越すことができないでいる。
今回こそはライバル校に負けたくない学園長、いつも主役として悪役に打ち勝っているネージュを今回は負かしたいヴィル、そして家族を納得させ退学を回避したい[#da=1#]と、この大会への熱量は非常に高いものとなっている。
「しかし……ああ……彼の唇は赤い薔薇、髪はくろぐろと輝いて、可憐な笑顔は誰をも魅了する……ライバルながら、実にボーテ……!!!」
「すごく愛らしい人ですよね」
「この大会にはオレ様のツナ缶富豪の夢がかかってるんだゾ!ぜってー優勝するんだゾ!」
『グリムのことはともかく、絶対に負けられないから僕も指導に手は抜かないよ』
「…………」
「アンタたち、くだらないおしゃべりをしてないで、ダンス動画に集中しなさい!今度こそ———絶対に負けるわけにはいかないのよ」
ルークとユウの言う通りネージュは愛らしい。
すでに相手に対抗心を強く抱いているグリムと[#da=1#]の会話をエペルは黙って見聞きしていた。