5章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「…上出来ね。これでいきましょう」
『ありがとうございます…!』
———3日後。
今日は『ボーカル&ダンスチャンピオンシップ』の校内オーディション当日。
オーディションはポムフィオーレ寮で行うため、他寮の生徒が大勢集まっていた。
「やっぱりあなたを雇って正解だったわ。あ、それと賞金についてはもう見た?他の参加者より長く拘束させてもらってるから、あなたにも山分けしようと思ってるんだけど」
『わ”…う”わ”……山分けは嬉しいですけど……それより最初の言葉録音したいのでもう一度言ってもらっていいですか…』
「それはたとえアタシのファンでもお断り」
メンバー候補の声質が曲のイメージに合うか、調整が可能なレベルか聞いた方がいいということで[#da=1#]も審査員に加わることになり、併せて先に進捗のチェックを行っていた。
憧れの人からの賞賛と追加報酬に嬉しさから[#da=1#]がとんでもないことを口走るも、ヴィルは慣れた様子であしらった。「ルークがもう一人増えた気分だ」とヴィルは若干ウンザリしながらこぼす。
「でもそのやつれた顔はいただけないわ。相当夜遅くまで作業してるんじゃない?焦る気持ちもわかるけど睡眠もとりなさいよ」
『いえ、今いい流れなのでこの勢いのまま完成まで持っていけたらと…』
「ヴィルの言う通りだ。このオーデションが終わったらいったん休んだ方がいい。栄養食とエナジードリンク以外のものも摂取して、ね」
『え、どうしてそれを知って…!?』
「なんですって!?そんな美容にも効率にも悪いルーティーンは許さないわよ。無理をさせすぎたかしら…あとで特製スムージーを持たせるから待ってなさい」
疲労が顔に出ていることを突かれた[#da=1#]が休息を断るも、ルークからまさかの暴露にヴィルは悲鳴にも似た驚愕の声をあげた。
偏った食事と夜更かしを続けるなんて心身の不調を招く行為、到底ヴィルには受け入れ難いことを行っていたのだ。コンクールや作品の締め切りが近くなると最後の追い上げとしてよくやっていたそうだ。それを聞いたヴィルはついに軽く眩暈をおこしかけた。
そんなやりとりをしていると扉の向こうが騒がしくなってきた。
「ああもう…大人しく待てないのかしら。そろそろ時間だけどチェック漏れは無いわね?」
「もちろん。オーデションメンバーの確認も課題曲の再生準備も完璧だよ、ヴィル」
『こちらも大丈夫です』
「じゃあ扉開けてきます」
静かに待機していたエペルが扉を開けると、オーディション待ちの生徒たちの中に見知った人物がちらほら見える。
ユウたちは眩しそうにヴィルたちを見ていた。
普通の男子高校生からすると余計に耐性が無いだろうから無理もない。
「現場の礼儀はまず挨拶から」とヴィルは応募者たちの前で自己紹介をした。
それに続きルーク、[#da=1#]の順で審査員が名乗る。