5章
お名前編集はこちら
この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「び、びっくりした!!」
「急に後ろから出てきた!?」
背後から急に声をかけられたことで全員が驚愕する。
気配が全くなかった上にそこそこの声量だったので4人と1匹揃って飛び跳ねた。
そこには噂のルークが立っている。
「はっはっは。驚かせてしまったかな?バードン。足音を消して近づいてしまうのは昔からのクセでね」
「チッ……出たな変人」
美を求め、美を助くことを人生のテーマとする、『愛の狩人』。ルークは[#da=1#]が音楽室で会ったときと同じ自己紹介をした。
レオナは彼が苦手なようで、心底嫌そうに眉をしかめている。
「ごきげんよう、獅子の君。おや、昼休みだというのにムシュー・タンポポはどうしたんだい?」
「四六時中一緒にいるわけねぇだろうが。さっさとその草食動物どもを連れてどこかへ失せろ」
ルーク独特の新しいあだ名が出てきたことで1年生組は首を傾ける。
二人の言い方からしてラギーのようだが、いかんせんタンポポに繋がる由来がわからない。
するとデュースが「ムシュー・タンポポって……?」と切り出した。
「ふふふ。獅子の君の腹心、ラギーくんのことさ」
「なんでタンポポなんだゾ?頭が黄色くてパッと広がってるから?」
「ノンノン。そんな理由じゃない。あれは去年の春…麗かな春の息吹を学び舎のそこかしこに感じ始めた頃のこと……」
ルークが嬉しそうに目を細めながらラギーとの思い出を振り返った。
しかしその話を聞いていたレオナ含めメンバーは徐々に顔を青ざめてゆく。
「…ということがあってね。それ以来、道端のタンポポすらも命の糧としている彼に敬意を評して『ムシュー・タンポポ』と呼んでいるんだ」
「ラギー先輩、タンポポ食ってたの!?つかそれ、敬意じゃなくね!?」
『うそでしょ…』
「アイツ、本当に腐ってなきゃなんでもいいのか。まさか俺にも食わせてねぇだろうな…?」
ルークが話し終わるころにはメンバー全員開いた口が塞がらない状態だった。
なんとラギーはタンポポはどんな料理にも合わせられる上にタダだからということで調理し食していたのだという。
グリムは興味が湧いたらしいが、デュースが拾い食いするなと注意した。
日頃から机に置いていた人のパンを食べたり、植物園あたりに成ったり落ちた木の実も勝手に食べてしまうことがあるようなので、拾い食いがクセづいているようだ。