1章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「ひゃっほー早く取りに行くんだゾ!」
「こら取ってあげるから待ちなさい」
昼休み、エディシアたちが大食堂に来ると魔物…グリムのテンションはMAXになる。
昼食に限らず常に食べ物でテンションが上がるらしい。
今回は幸運にも空席を確保することができた。
混雑するのは今だけで、そのうちましになるらしいのでそれまでは根性だ。
「グリム、まだ腹壊したりしてないか?」
「なんともないゾ。お前らみたいにやわじゃねーからな!」
『何かやばいものでも食べたの?』
「ちょっと耳貸して……実は、うちの寮長がオーバーブロットってやつをして…その時に出た黒い石をこいつが拾い食いしたんだ」
『おーばーぶろっと…』
「魔法を使いすぎると闇落ちバーサーカー状態になっちゃうんだって」
状況を知らないエディシアに横に座っていたエースが耳打ちした。
ハーツラビュルでは入学から間もなく大変な事態になっていたようだ。
寮長クラスが暴走状態になるなんて相当な惨事だったであろう。
そんな時に出てきた物、しかも石なんて消化できそうもない物を食べてしまうのはいくら魔物といえどたしかに心配にもなる。
「そういやエドって部活どうすんの?」
『つい昨日軽音部に入ったよ。みんなは?』
辛気臭い話ばかりなのもということもあってか、エースの一言で学生らしい話題になる。
部活は何にしたか。いかにも新入生と言えばな内容だ。
エースはバスケ部、デュースは陸上部を検討しているらしい。
「僕とグリムはどこにも入ってないよ。学園長から雑用頼まれる事あるし」
『雑用ってあたり、面倒事押し付けてきそう』
「正直そのとおりなんだけど衣食住のサポートしてもらっちゃってるからね…」
「断ったらツナ缶もらえなくなるんだゾ…」
『(でも立場的に学園長からの依頼なら報酬もよかったりして…)』
生活が学園長にかかっているのなら仕方がない。
エディシアは邪な考えを飲み込み無難に相槌を打っておく。
その後も先生の愚痴や趣味などたわいもない世間話が続いた。
「…っと、そろそろ次の授業の準備しないとまずいんじゃないか」
「ほんとだ、もうそんな時間かぁ。だりー」
「もっとゆっくりしてたいんだゾ」
「いけません。ほら片付けるよ。またねエド」
今回エディシアはスマホを持っていたので彼らと連絡先の交換ができた。
ユウとは手ぶらでこちらの世界に迷い込んだため連絡手段はないが、お互いのクラスや寮に遊びに行くということでオンボロ寮の掃除に行く約束をした。玄関や談話室なども全体的に埃ぽいのだそう。
『(ゴーストがいるらしいけど、あそこなら部屋は有り余ってるしろくに生徒も来ないはず。完全な自分用の部屋は用意しておきたいよね)』