5章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「おーっす、ユウ。あけましておめでとー」
『ユウ、グリム。あけましておめでとう』
「みんな、あけましておめでとう」
年が明けた1月。学園も休みが終わり初日からいつものメンバーがメインストリートで集まった。
先に鏡舎で会っていたエーデュースと[#da=1#]はスカラビアでの件の話をしており、「どうりでユウもお前も揃って連絡つかなかったわけだ」と2人が納得していたところだった。
「いつもの顔ぶれなのに、なんだか懐かしい気すらするな」
「へへ~ん。休みの間オレ様に会えなくて寂しかったんだろ」
「オイ、お前らチョロチョロと道塞いでんじゃねぇよ」
後ろから声をかかり4人と1匹が振り向くとジャックだった。
久しぶりだからとは違う、ただどことなく以前より存在感が増している。
その原因に最初に気づいたのはエースだった。
「あれ、ジャック。なんか肌の黒さが増してね?」
「そうか?休暇中はスキー三昧だったからかもしれねぇな」
「へー、実家は雪国なんだ?」
『平気ですごい難所を滑ってそう』
「スキーってなんだ?オレ様もやってみてぇんだゾ!」
「こら、グリム!足元でウロチョロするな!」
ドンッ!
「あっ……!」
「……っと、悪い!大丈夫か?」
『(!?…女の子かと思った)』
グリムが知らないスキーに興味が沸きピョンピョン飛び跳ねていると、それにつられたデュースが誰かとぶつかってしまった。
デュースが相手の様子を確認するとどうやら泣いているようだった。
相手は小柄で大きく丸い瞳と長いまつ毛がまるで人形のよう。あまりの愛らしさに一瞬ここが共学かと思ってしまうほどだ。
「泣くほど痛かったなんて、本当にすまない。保健室に連れていくから、僕の肩に掴まって…」
「もう…こでらいね…!」
「え?こで…?」
「っ…!」
相手は何かを発したと思えばデュースの腕を振り払い走り去ってしまった。
その場にいた全員上手く聞き取れず顔を見合わせる。
「アイツ、俺と同じクラスのヤツだ。たしか、ポムフィオーレ寮の…エペル・フェルミエ」
「ポムフィオーレの、エペル…」
『あの子…どこかで会ったような…』
先ほどの生徒はジャックのクラスメイトだったようだ。
[#da=1#]は前にもあのような少年を見た気がするが、これだけいろんな生徒がいるならそういうことが何度かあってもおかしくはないだろう、と思い考えるのをやめた。
この白猫がマジフト大会の調査の際に、エペルがヴィルといたことを思い出すのはもう少し先となる。