4章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「[#da=2#]、おはよう。大丈夫?」
『おはようユウ。動くたびに痛むけど元気だよ』
朝食の準備でユウが完成した料理を運んでいると[#da=1#]が姿を現した。
滲みる傷と戦いながらのシャワーや着替えだったため、いつもより時間がかかっていたようだ。
続いて気づいたアズールとも挨拶を交わす。双子とジャミルはキッチンにいるのだろう。
「[#da=2#]ーーーー!」
『ぐぇっ…!』
「元気そうでよかった!心配したぞ~!本当にありがとうな~!!とりあえずたくさん食べてくれ!」
『あ、ありがとうカリム先輩。とりあえずミルクかそれが入ったものがあれば嬉しいかな…あと傷が痛むから離れて…ほんと…』
「ああすまん!!ミルクか、それならクリームチーズなんかどうだ?パンやクラッカーに乗せて食うんだ!あとは普通のミルクもココナッツミルクもあるぞ」
突進してきたカリムによって[#da=1#]は新たなダメージを受けた。
カリムは朝からテンションが高い。ほぼ出そろったであろう料理たちの中からキャッキャッとリクエストに近いものをチョイスし勧めた。
「あー!ブルーテトラちゃん!もー死んだかと思ってびっくりしたんだから」
『おはようございます。ベッドに戻してくれたらしいですね、ありがとうございました』
「…毒のことだけは謝る」
『ならもう少し感情込めてくれませんか?お詫び待ってます』
一緒に食事の用意をしていたあたり、みんなわりと普段通りにジャミルと接しているようだ。
カリムとジャミルは主従関係ではなく、友達やライバルとして向き合うことになったらしい。ジャミル自身は友達を否定しているが。
「はぁー今回も美味かったな!これで勉強も頑張れる!」
『僕は帰るね』
「えええ!?オメェ、せっかくスカラビアに来たのにもう帰るのか!?」
『だって僕が来たのはユウとグリムが監禁されてるって聞いたからだし。ここに来るならって麓の町のお土産も待たせてるんだよね』
「このあと行進がてらオアシスで宴をするのに…[#da=2#]は来てくれないのか…でも家族と約束があるなら仕方ないよな」
問題は解決し朝食も食べ、[#da=1#]はここにいる理由がなくなったので帰ろうとするとカリムの落ち込みがすごい。いつもなら全くそんなことはないが、今回はホリデーとトラブルが明けたからというのもあり、現状のメンバーから欠員が出てほしくなかったのだろう。
それを聞いていたアズールが声をかけた。
「また戻るのは大変では?ここに来るまで交通機関の乗り継ぎが面倒と聞きましたが」
『本当ならとっくに戻ってるはずなんですよ。実家でゆっくりしたいので、それなら一日移動に時間を使う方を選びます。………あ、そうだ。ジャミル先輩』
「?」
[#da=1#]はカリムの落ち込む様子に目を瞑り絶対に帰るという意思を持って寮を出ようとするが、その前にあることを思いつきジャミルにある物を渡した。
『どうぞ。今回のお詫び、いったんこれで手を打ちます。この後のページのコピーと、最後まで筆跡も寄せるのを忘れないでくださいね』
「……は?課題の残りだと……?…………強い毒だった可能性もありえた分突き返せないしこのくらいなら……仕方ない……」
『ありがとうございます。あとはホリデー明けの宴に僕のリクエストした料理も作ってほしいです。チェスやマンカラ、今後成績勝負もしましょう。マンカラは始めのうちは手加減してくださいね』
「わかったわかったそういっぺんに話すな!しかもこれで手を打つと言っておいてどんどん要求出してきやがって」
『いたた…ジャミル先輩に負わされた傷が痛むなぁ…』
「これだからオクタヴィネルは嫌いだ!」
ジャミルは次々と要望を求められるうちに涼しい目元が心底嫌そうに歪んでいく。ただ現状の立場が立場なだけに拒否ができなかった。
[#da=1#]は冬休みの課題をジャミルに託し、みんなに見送られながらスカラビア寮を出た。
母リクエストの店を探しながらスマホを開くと、両親とエースとデュースから何件か連絡がきていた。
両親からは[まだ戻らないのか][ケーキはまだか]。
エースとデュースからは[ユウから連絡きてるか][何でお前も連絡つかないんだ]といった具合だ。
両親には交通機関が少なく移動中に充電が切れていたとごまかし、エーデュースは「とりあえず行ってくる」とも来ていたので、今もユウが監禁されていることにしておいた。
二人が到着するころには宴の最中だろうか。あの時の[#da=1#]のように唖然とするだろう。
母が希望していた店は営業していたが目玉の商品は売り切れており、買えるものだけ買っておくことにした。