4章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「…あなたは不思議な人ですね」
『なんですか急に……うぇ…にが…ほら、完飲しましたよ。寮長と薬の調合してくれたんですよね、ありがとうございました』
椅子に座り[#da=1#]が薬を飲むのを眺めながらジェイドは呟いた。早朝を思わせる空の薄明るさが彼のターコイズブルーの髪を淡く照らしている。
ジェイドは空いた瓶を受け取りながら「いえ…」と呟き言葉を続けた。
「普段はこの環境にたった一人気丈に振る舞う強さを見せているのに、先日はまるで別人だったので。あれが本来の[#da=1#]さんなのでしょうか」
『………あれはただの事故ですよ…掘り返さないでください』
ジェイドは案の定例のことをつつく。
[#da=1#]が苦虫を嚙み潰したような表情で天井を仰ぎながらそう返すと、小さく「そうですか」と返ってきた。
「改めてになりますが、あの状況で一番に異変に気づけるはずだったのは僕でした。しかし対処が遅れ危険な目に合わせてしまった…申し訳ございません」
『ジェイド先輩が素直に謝るなんてなんだか新鮮ですね…異変をすぐに伝えなかった自分の責任ですから気にしないでください。詫びたいならあの件を忘却していただきたいですね』
「そうですか………一日デートをしてもらえれば忘れられるかもしれません」
『………』
「………」
ジェイドの口から出た内容によって沈黙が流れた。
シン…と静まり返った室内はまるで時間が止まったかのようにも感じる。
[#da=1#]は考えた。この人は今笑顔で何を提示してきた?一日…、
『……は!?』
「ふふふ。戻ってきましたね、おかえりなさい」
『ふざけたこと言うからですよ。この学園でそういう変なこと言うのはやめてください』
「おやおや…昨夜は月の輝く美しい水辺で、あなたから裸の僕に熱い抱擁をしてくださったというのに…僕のことは遊びだったんですね…しくしく」
『遊んでるのは先輩ですよね』
昨日の川での大移動を密会のような表現をし噓泣きするジェイドに、[#da=1#]がぴしゃりと返した。さっきまでのしおらしい様子はどこへやらだ。
『…そういえば痺れが治まってるな…今何時ですか?』
「もう少しで5時になりますね」
『わかりました。シャワーと着替えにオクタヴィネルへ戻るので、朝食に遅れるかもと伝えてほしいです』
「お供しますよ」
『ははは。結構です。薬ありがとうございました』
いいから身支度済ませていろという気持ちを込めて[#da=1#]は扉を閉めて部屋を出た。
ああやってすぐ悪ノリに走るのはフロイドと一緒で、改めて双子だと認識した。