4章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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『………ハァ』
[#da=1#]が目を覚ました。見慣れない天井に一瞬驚くも、スカラビア寮にいたことを思い出す。
どうしてまたオーバーブロットなんて…という考えもよぎりため息が出た。
『!!いっっつ…!』
現在の時刻を確認するため体を動かそうとすると、神経にビリビリと痺れるような痛みが走り動けなかった。思えば毒がまわり始めたものの、解毒薬が来る前に眠りについてしまっていたのだったか。
「…ん……起きましたか…」
『…は?』
声の主はすぐにわかった。ジェイドだ。
彼は眠そうに目をこすり、向かいのベッドから体を起こし[#da=1#]を見ている。
寝起きと部屋着、寝ぐせで普段見ない気の緩さに呆然とする。
『……えっと……鍵…してたはずなんですけど……まさか…』
「ご安心ください、僕は介護人として控えていただけですよ。鍵は…あなたが開けさせたようなものですね」
なんでも、ユウたちが部屋から追い出されしばらくするとその部屋から大きな音がしたので、フロイドが蹴破ったらしい。
部屋には椅子と眠った[#da=1#]が床に倒れていたのでベッドに移したのだとか。
どうりでベッドに入った記憶がないわけだと納得する。
「やはりまだ痺れが残っていたんですね。今解毒薬をお渡しします。起き上がれますか?消毒はできてますよね?」
『いたた……ありがとうございます。消毒は終わってます』
ジェイドの補助で起き上がり、横で解毒薬の蓋を開けて差し出された。
匂いからすでに苦みを感じるので正直あまり口にはしたくない。
「飲めそうですか?手伝ってさしあげましょうか」
『…その机に堂々と置かれてるストローは置物ですか?』
「ふふ、ばれちゃいました」
ジェイドは軽く笑いながらストローを刺した。痺れで飲むのが困難な場合を見越していたのだろう。
飲んでみるとやはり、苦い。それをジェイドは「ちゃんと完飲してくださいね」とニコニコして言う。
『よく痺れが残ってるって読んでましたね』
「きっかけはベッドに移したフロイドだったのですが、反動で眠っている間の脈拍が遅く薬を受け付けなかったんです。つまりは取り込んだブロットの分解に集中している間、体の全体的な機能が低下するのではと」
脈が遅いので体温も低下し、このまま目覚めないのではとよぎったらしい。
いわゆる冬眠や仮死状態に近いものだ。初めてあの魔法を使ったときも両親に同じようなことを感じ「さすがに焦った」と言われたのを覚えている。