4章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「はい…到着」
『いたた…ありがとう。血つけちゃった』
「このくらい大丈夫だから気にしないで。それよりも一番重症なんだから自分の心配してよ」
[#da=1#]はユウに部屋まで肩を借り、椅子に腰かけた。
始めは背中に乗れと言われたが、さすがにそこまでの接触は避けたかった[#da=1#]はまだ動けるからと言って断ったのだ。
しかし、毒を受け血まで流している友人をほっとけるわけがないだろうと押し通され肩だけ借り現在に至る。
「さっきは僕が運べる距離じゃなかったからリベンジできてよかった」
『へぇ…?そしたらこれからも体力作りで砂漠の行進やってみる?』
「しばらくそれはいいかな」
「カップ持ってきたんだゾ。ユウ、届かねぇから置いといてくれ」
「はーいオレは着替え持ってきましたーラッコちゃんからでーす。これ新品でそのままあげるってーよかったねぇ」
『ありがとうございます。高そうな生地を簡単にくれるなんて…』
「グリムもありがとう」
部屋にはグリムとフロイドがそれぞれ物を届けにやって来た。
ユウはグリムからカップを受け取り机に置く。
フロイドは着替えをベッドにポイと軽く投げるように置いた。
「そういえばこのカップはどのくらいの時間で消えるんだゾ?」
『10分くらいかな。だからレオナ先輩の時は部屋に戻るよりタイムリミットが来そうだからあの場で飲んだんだ』
「それなら急いで手当済ませないと。怪我は…けっこう噛まれてそうだね」
「ヘビ総員攻撃だったもんねぇ」
噛まれた個所は上からまんべんなく食らってしまっていた。
大した毒ではないが、念のためにとアズールとジェイドが解毒薬の準備をしている。
万が一カリムが毒を取り込んでも対処できるように、ある程度の薬草は寮内に常備しているらしい。…軽い毒なら耐性がついているらしいが。
『血のふき取りくらいは自分でやるよ。みんなありがとう』
「え?でも…」
『大丈夫だからこれ以上はいいよ。それにどこを怪我したか自分が一番わかってるからこの方が早い』
「えーオレおもしれぇからもっと傷見てーんだけど」
『どうせこの程度は見慣れてるでしょう。見せ物じゃないですよ』
[#da=1#]は渋る彼らを寮生やジャミルの手当があるだろう、と半ば無理矢理追い出し鍵をかけた。
処置をしている間にじわじわと身体が痺れて自由が利かなくなってくる。
『(やばい、カップが薄れがかってる…)』
慌てて着替え、痺れでなかなか動かない身体にムチを打ちどうにかカップを口に運ぶ。
飲み切った後は痺れと眠気でそのまま意識を手放した。