4章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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「オーブンに入れてた野菜、焼き上がりました」
「それはもう味つけてあるから適当にテーブルに並べていーよ」
『フルーツ盛り合わせもこんな感じでできたんですけど、並べていいですか?』
「んーおっけー」
「ちょ、朝食の準備が済んでいる、だと…!?これは、君がやったのか、フロイド」
普段と違う環境による新鮮さのおかげか、フロイドの機嫌が変わることも無く順調に進んでいる。
飽きたり機嫌が悪くなれば[#da=1#]がフロイドの対応をするよう任されていたが、1人で気分を戻せる気がしていなかったのでジャミルが来たことで内心ホッとした。
ここに来たという事は時間的にもカリムの部屋から追い出された後だろう。
「客人を働かせるわけには」
「別にオレら客ってわけでもなくね?合宿相手じゃん」
「でも、カリムは俺の作ったものしか食べないんだ。毒の心配があって…」
カリムの食事事情にフロイドは「オレより偏食かよ」と若干引いた。
学園の中でも毒が入ってるか警戒しなければならないなんてなかなか苦労している。
『それなら、ジャミル先輩が毒味しておくのはどうでしょうか』
「うんうん。ウミヘビくんのお墨付きがあればラッコちゃんも食うっしょ」
「それは、そうかもしれないが…」
その話を聞いていたスカラビア寮生たちは、各々用意したメニューの味見をチェックしてもらうためにジャミルに集まった。
「美味しくできたと思う」と言って確認をお願いしたり、なんて健気なことか。
「そういえば、今日の朝のオアシスへの行進の準備は出来てるのか?いつも朝食は行進の後なのに…」
「その件についてですが、オクタヴィネルの寮長たる僕から、スカラビア寮長たるカリムさんへ改善案を提案しまして」
ジャミルの疑問に背後から現れたアズールが答えた。
アズールいわく、持久力や筋力を上げるなら室内で適度な筋トレをした方がいいらしい。それにここの砂漠環境での運動は熱中症の恐れがあるというのはたしかにそうだろう。
フロイドも便乗して、完全に行進しなくていい流れに持っていくことができた。
「おはよう。お、もうメシの準備が出来てるのか」
「うひょー!美味そうなんだゾ!」
「[#da=1#]さんのおかげでフロイドの調子も良いようですね。気分がノらないと味も大変な有様になってしまうのですが…」
『何も起きなくて心底ほっとしてます』
「ラッコちゃん用はウミヘビくんの毒見も済んでまーす。どうぞ召し上がれ~」
フロイドを筆頭に朝食班たちで用意した食事を全員でいただく。
[#da=1#]は簡単な作業しか手伝ってないが、自分が用意したものを美味いと言ってもらえるのはなかなかいい気分だと感じた。