4章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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『(あのまま寮部屋に残りたかった…というより帰りたい…でもユウとグリムを残せないし…)』
「お疲れ様でした、ジェイド。カリムさんと"お話し"できましたか?」
再度空き室に集合し、ジェイドがカリムから得た情報の共有を行う。
"お話し"はうまくいったようで読み通り、カリムは誰かに魔法で操られてるらしい。
『操られている…』
「どこかで聞いたことある話のような…」
「そんなことできんのか?」
「ラギーさんのように身体を操る魔法とは別に、精神を乗っ取るタイプの催眠魔法も存在はします。しかし身体を操るものよりかなり高度な技術と魔力を必要とするので、使用できる魔法士はかなり限られていますが…」
「アズール並の魔力とテクがないとやれないよね」
「僕でも人間のように自我が確立している生き物を操るのは、難しいと思いますよ」
同じ学年のアズールたちほど長い時間ではないが、[#da=1#]も同じ部員としてカリムのことは見てきたつもりだ。なのでジェイドの情報には納得ができた。
ただそこで浮上するのが、誰が、なぜ、カリムを操っているのかだ。
しかしそれについてはジェイドでも聞き出せなかったらしい。
「ジェイドのユニーク魔法でもわかんなかったってこと?」
「そういえば、オレ様たちジェイドのユニーク魔法は見た事がねぇんだゾ。どんな魔法なんだ?」
「……フロイド。ユニーク魔法の内容を他人に明かすのは感心しないといつも言っているでしょう?」
フロイドの言葉でグリムが興味を示した。
アズールがユウは魔法耐性がなくて防ぎようがないから別に構わないのではと言うので、ジェイドも折れて種明かしをする。
自分から聞いたグリムはすっかりビビッてしまった。
「ともかく、カリムさんはもともと他人との距離感が近いタイプだったのであっさり僕の魔法にかかってくれました。しかし…」
あのとき、たしかにカリムは魔法にかかったし催眠魔法が使える生徒がいることも知っていると明かした。しかし昔約束したから絶対誰にも言えないと言われたのだ。
失敗の詳細を聞いたアズールは大笑いした。普段からジェイドにいじられているからか嬉しそうだ。
「ラッコちゃんって超口が軽そうなのに、意外~」
「それほど大切な約束ということでしょう」
『逆に絞れましたね』
「ふふ…えぇ。その意志の固さこそが、今回のスカラビア騒動の真実を白状したようなもの。あとは仕上げです。砂に潜った犯人の尻尾を捕まえるとしましょう。僕に作戦があります。まずは……」
この学園でカリムの昔からの付き合いがあるのはあの人しかいない。
たしかにハツラツで眩しいカリムに隠れて目立たないながらもスマートな言動。能ある鷹は爪を隠すとはぴったりの表現だ。