1章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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『何を言うかと思えば。これはナメられないよう少しでも周囲に馴染むための頑張りの証ですよ。そして魔法薬って言ってましたけど、いい香りが長持ちするよう“おまじない”も含まれた、お気に入りの良質な香水なんです。まぁまぁいい所の‘‘家猫‘‘なんで』
「…ほぉ…?」
白猫の説明にライオンはギロリと睨んだ。
そしてパッとライオンが腕を離したのでエディシアはすぐ距離を取る。
「ハッ。まずはそういう事にしてやるよ」
『そういう事しかないですよ』
そう言いながらライオンがスマホを差し出したのでエディシアは受け取る。
傷はついていないようだ。
『……ロックはかけてましたけど、中身見たりデータ消したりしてないですよね?』
「そんなめんどくせぇことしねぇよ」
『それはよかった』
「……これだけは伝えといてやる。お前が思うほどサバナクロー寮寮長である俺の嗅覚と魔力探知はそんなもので誤魔化せねぇから、せいぜい他の勘のいい奴らにも気を付けることだな」
『………は?寮長?サバナクローの?』
「とんだ悪運の強さだことで」
相手が寮長だったことにエディシアが驚きを隠せずにいると、本人から同情の言葉を投げかけられた。
同情の言葉もはじめは薄ら笑みを浮かべながらだったものの、スッと笑みが消え視線が鋭くなり、声を低くさせながらライオンは続けた。
「とにかく…すぐこの学園から出ていけ。今はやり過ごせてるかもしれないが、どんなに取り繕っても月日が経つごとに苦しくなるのはわかってるだろ」
『学園に呼ばれたのに出ていくなんて意味がわからないですね』
「わかりやすく言わないとわからないか?お前は嘘で上塗りされた存在だって」
『……極力この植物園は授業以外で来ないので安心してください』
「この学園のどこにもお前の居ていい場所はない。荷物をまとめて出ていけ」
『嫌です。ここを卒業するんですから』
「何度も言わせるな」
『あなたには関係ないでしょう』
「ハァ…」
やり取りが平行線となってしまった状況にライオンはため息を吐く。
意地になった白猫は『なんですか、学園長に妙な話持ち込む気ならその尻尾置いてってもらいますよ』とまで言い出す。