4章
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この小説の夢小説設定物語の都合上、略した名前・略さない名前が2つずつあります。
ご自身の名前を使う際、ストーリー後半からになりますが
「主人公 名前」「主人公 名前略称」に登録すると読みやすいかと思います。
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『まさか今日話してた事が数時間後に見られるなんて…んふふふ…ふふ』
「ジェイド。どうやら彼ははよっぽど働きたいようなのでこき使ってやってください」
「かしこまりました」
『すみませんでした』
結局あれからアズールと[#da=1#]のペアだけ上下操縦から先に進むことができず、ウィンターホリデーも控えているという事で放課後の居残り練習を言い渡されてしまった。
その際、ついでだからと他にも著しく評価の悪いジェイドが呼ばれ、暇だし2人がいるならとフロイドもついて来たのだ。
そこで見せた3人の飛行は普段の威圧感とはかけ離れており、ジェイドはアズールに負けず劣らずの低空飛行で言い合い、フロイドは2人よりましだがここでも気分屋は健在で、「空もいいよねー」と上機嫌に空高く飛んだかと思えば「やっぱ海の方がいい」と逆さまになってフラフラウロウロしている。
総じて3人ともまるで箒に遊ばれているようで非常にシュールだった。
「[#da=1#]は本来の補習内容だな。ここには長い尾を持つ獣人がいないから参考になりづらいだろうが、実際に操縦するから俺の後ろに掴まってみろ」
『はい。失礼します』
「アズールでは自分1人浮かせるのが精いっぱいですもんねぇ」
「僕にはまだ早いだけです。先ほどより2㎝は高く飛べるようになったのですから、確実に2人乗りが可能な状態まで近づいてます」
アズールはまず1人での飛行を安定して高く飛べるようにするべく一旦個人練となり、[#da=1#]はバルガスの代わりに呼び出されたジャミルの後ろに跨った。
補習時間はバルガスがどうしても多忙らしく、代わりに落下を食い止めるのに一役買ったジャミルがそのまま彼らの面倒を見ることになったのだ。
『おお…さすが安定してる…』
「アズールが特別だっただけだ。だいたいはこのぐらいの高度とスピードで合格だな」
『…ふふ…ちょ…すみません…先輩の髪サラサラすぎてくすぐった…』
「え?ああ邪魔だったか」
ジャミルの飛行は程よい高さ、スピードで乗り心地は素晴らしいものだった。
普段から世話焼きもしているので、こういう人物は他の乗り物の操縦もさせれば丁寧であろう。
そんな彼の束ねられた長髪が風になびいて[#da=1#]の顔にサラサラと当たる。
痛み知らずのその髪は不快感がなく、心地よさまで感じそうなほどである。
「おかえりー」
「どうでしたか?アズールの後ろでは見えないほど遠くの景色が見えたでしょう」
「お前の後ろでも景色を見渡すなんて無理だろう」
『素晴らしかったですよ。教え方もわかりやすかったです。1人での飛行でも直した方がいいところを教えてもらえたし』
「[#da=1#]の相談内容の説明がわかりやすかったし飲み込みも良かったからさ」
「彼は2年生の中でも安定していて教え方が上手いですから。それにおそらく…いえ、何でもありません」
『?…そうなんですか』
教師から指名されるほどというだけあって、4人もいるのに的確なアドバイスをして短時間にみっちり、そして居残りの原因であるアズールとジェイドをしごいていた。
おかげで2人の飛行は気持ち高く、速く飛べるようになった気がする。…気がする。