ゆめ微睡みのアリア
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
シリウルが来た道と同じ行程を辿ってミナスティリスに帰ると、前見たときと全く違う情景が目の前に広がっていた。
ペレンノール野にはさまざまなところから来た商人や、旅人が戴冠式に参加しようと押し寄せていた。
仮設のテントが大量に設営され、草が芽吹きはじめ、この国がこれからはもっと豊かになると言わんばかりに暖かい光景がそこかしこに広がっていた。
彼らはテントから押し寄せてきた難民たちにも食事を施し、彼らを一族に迎えることもあれば、彼らに職を分けることもあった。
この地は復活しようとしているのだった。それも前の時代よりももっと偉大になろうとしている。それをシリウルは大地から感じた。
門に着くと、前とは違い常に開けられていて、見張りこそいれど彼らは愛を持って迎えるために座していた。そしてミナスティリス自体も美しく飾られ始め、傷ついたところは復旧作業が進んでいた。
シリウルは感心しながらも馬をかけて厩舎まで向かった。すると厩舎も馬で溢れかえっておりまして留めれるところが果たしてあるのか怪しいほどだった。
シリウルは困り果てて馬番を探した。
すると後ろからとんっと肩を叩かれたので彼女は振り返る。
するとボロミアが立っていてシリウルは驚いて腰が抜けそうになった。
ボロミアはそんな彼女を面白がっていたが、馬を見るとちゃんと彼女の意図を理解して、設営された新しい厩舎の彼女を案内した。
「来てくれてよかった。あなたのことは信用していたがこのごった返しようでは間に合わないかもと思っていた」
「確かにすごい人だかりでしたけれど、皆道を開けてくださいました。暖かいところですね」
「ああそこが私の自慢なんだ。ああ、そうだった!目を閉じて」
シリウルは言われるがままに目を閉じた。すると暖かい手が彼女の額を撫でて彼女が前に預けた額飾りが戻されたのが分かった。
「やはり、あなたによく似合いますな」
そう言われてシリウルは思わずボロミアに抱きついた。ボロミアはしっかりと受け止めて彼女を抱きしめ返した。
ゴンドールの未来が明るいように、彼らの未来もまた明るく照られていた。
彼らはその後、国の大事な執政と、王となるお方に改めて挨拶をして婚姻の手続きを始めた。
二人はその間もずっと幸せそうに微笑みあっていたのだった___
夏至の前夜、満天に光った星々にも劣らぬ輝かしい一行が到着した。待ちに待った夏至当日に、エレスサールが長い時を得てアルウェン・ウンドーミエルと婚礼を上げた。盛大に祝われ、輝かしい人達に勝るとも劣らぬように都は美しいもので着飾られた。
そして、その中でもう一つ婚約並びに婚礼が交わされようとしていた。後見人としてケレボルンと、であるガラドリエルの双方に見守られて、エルフの中でも変わらず美しくシリウルが壇上に佇んでいた。
彼女はボロミアが送った深緑のドレスと、更にエルフから送られたのか宝石の混ざったチェーンが施されたヴェールで髪から背にかけてを包んでいて、輝かんばかりだった。
ボロミアもまた美しく、そして彼の威厳を引き立てる立派な装束に身を包んでいた。彼は階段で深く跪いて礼を取るとそのままこう言われた。
「_____ドレン・グラドの館の主、マルアダンの子シリウル・シンアダンとの婚約をお許しを、あなた方ロリアンのエルフの王と、女王の後見人方に求めます。私はかつてこの国の前執政を担ったデネソールの子ボロミアにございます、何卒ご一考を」
「許します、その代わりあなたは我々の一族の娘しかと守り愛すことを誓いますか?」
「誓います。何があっても私の愛する者は彼女ただ一人です」
「あなたは私、そして私の夫の許しを得ました。これを以てあなたは花嫁を迎えなさい」
奥方がそう言われると、シリウルが一歩前に出た。ボロミアも身を起こしてゆっくり、手触りの良い絨毯が並べられた階段を上がった。
彼女の目の前に出ると、そっと笑んで彼女の手を取る、そうすると先程王の婚礼で聞いたような割れんばかりの拍手喝采が、彼らに注がれた。
これにてゴンドールの執政の長子は、漸く妻を得た。
民達は交わされた二つの婚礼を大いに喜び、二つそれぞれに涙したのであった___
20/20ページ
