オウギ「タイヘイ君！！捕まってしまったんだね…！」
タイヘイ「オウギ君！？」
スヒロ「オウギ君は、ワケがあってゴライアスの戦士に変装していたですが、大丈夫なのです。オウギ君は私たちの味方ですよ！」
何がなんでも絶対に助けなきゃ…！案内してくれたオウギ君の加勢も無駄には出来ないわ！
そう思うも束の間。闇戦士が現れてしまった。

闇戦士「仲間が助けに来たというわけか。…一緒に牢屋にぶち込んでくれるわ！」
マイ「やろうというのね。相手になるわ！！」
ポータブル・デッキを出して来たので迷う事なくダイブした。
マイ「行くわよ！ロボ・ダイブ！！」

挫ける事なく私は闇戦士を相手に応戦。
それでも苦戦を強いられてしまうけど、負けられないという不屈の気持ちで打開。形勢逆転した。
ユリエ「やったわ！」
メグミ「すごいわね、マイちゃん！」
ゲンタ「早いところ脱出しちまおうぜ！」
だけど……そんな喜びも束の間だった。

？？？「ひゃっひゃっひゃ、役に立たないヤツで困っちゃうねぇ〜」
その声と共に、ガチャン！という音で現れたのは…！

コテング「…バァッ！えへへ、驚いた？驚いた！？」
ゲンタ「三人衆のひとり、コテングか！」
マイ「一体、なんのつもり？」

地下牢から出てきたコテングの言動行動…いや、態度までもがまるで人を小馬鹿にしているような印象が際立つ。
タイヘイ「い、いつの間にそんなところに…」
スヒロ「てめぇ、なんの真似してやがるんだ？」
鼻高く、煽るかのようなコテングはこんな事を言って来たのだ。
コテング「きっと誰かが、お前らのこと助けに来ると思って、ずっとここで待ってたのさ！
オウギ「なっ…！？」
ハッと気づいたユリエちゃんは驚きを隠せずにいた。
ユリエ「…まさか、プラネッタの事も…？」
コテング「もちろーん、わざと逃してやったのさ。
魚を捕まえる時、海にエサをまくのとおんなじさ、えへへ。」
マイ「なんですって…！？」
意図的にユリエちゃんだけをダイブさせたというコテング。
最早満足げな笑みを浮かべているので憎たらしい。
なんて卑劣な…！私たちをここに誘き寄せたという事ね…！
そして…どうでもいいけれど、世界で一番可愛くない「えへへ」をはじめて聞いたわ。
これから聞くとなればそれだけで鼓膜がやられることになりそうね。

コテング「さーて、これからが本番だね。」
マイ「…？」
コテング「マイって言ったな。オイラがやっつけてやるよ。さあ、勝負しな！」
マイ「やってやるわ！」
そして誰かが…コテングと戦う私にアドバイスをくれた。

？？？「コテングのルークは足が速い！」

？？？「掻き回されないように気をつけろ！」

マイ「…はい！」

名前も顔も声も聞いた事がない人たちの呼びかけに返事をした。
その後ろで、ゲンタとタイヘイとメグミちゃん、オウギ君とスヒロちゃんはどこかで聞いた事があるという表情をしていたのだ。
そして…三人衆のコテングが出して来たポータブル・デッキでダイブ。

コテングが愛機として操縦する機体はリトルレイダー型の「ルーク」。
ゲンタのパロットと同じ型で、足の速さを活かして相手を掻き乱せる型の機体だ。
これは、リトルスプリンター型も同じだという。
本当に言われた通りに足が速い…！
でも…掻き回されるわけにはいかず、ボムとポッドを駆使し続ける。

悪戦苦闘の状態を強いられながらも私は果敢に戦い続ける。
掻き回されたら試合終了なのだ。
動きをよく見ればとらえる事は出来るかも…？

ふと思った私はコテングのルークが近づいて来たところをガンで攻撃してとらえた。
そしてなんとか…私はコテングを打ち負かした。
コテング「…なんだい、バーカ！ホントはオイラの方が強いんだからな！」
スヒロ「待てゴラァ！！」
撤退して地下牢から逃げるコテングにゲンコツを喰らわせようと言わんばかりのスヒロちゃんは引き止めたけど、かなわず逃げられてしまった。
ゲンタ「また逃げたぜ、あの野郎…」

とりあえず、ユリエちゃんもタイヘイも無事地下牢から助ける事ができたので良しとする。
するとタイヘイとメグミちゃんがあることに気づいた。

タイヘイ「それより、さっきバトル前に誰かがマイに声をかけたよね？」
メグミ「あ…そういえばそうだわ。マイちゃんも返事をしていた。」

ゲンタ「この部屋にいるオレたち以外の人間となると…？」

前に夢の中でも聞いたような声…。その声は弟達を気にかけて欲しいと頼むような声色だったけれど…

？？？「…ここを開けてくれ」

その通りにゲンタはスイッチを切り替えて牢屋のカギを開ける。

すると–––––––！？

ゲンタ「…ゲッ！！ア、アンタ達は…、ケンゴさんとトキヒコさん！？」

タイヘイ「えっ！！ツルギ君とヤイバ君のお兄さんと…、あのお弁当屋さんの！？」

この人たちが–––––––！？
あの…ケンゴさんとトキヒコさん…！？
私はただ驚きを隠せなかった–––––––！！

目の前には…ツルギとヤイバのお兄さんであるケンゴさんと、巷では美味しいと評判のお弁当屋さんのトキヒコさんがいる。

何故ここにいるのか……ちゃんと聞かなきゃ。
ツルギの事も謝らなくちゃいけない。もちろん、ヤイバの事も。
私は恐る恐る彼らに歩み寄った。