夢主のお相手はケンゴさん(とはいっても旅立ち編終盤から絡む)、ナナセさんの親友のコマンダーのお相手はジロウさんとなります(ジロウさん推しの方向け)
潜んだ闇の足音に隠された真実
夢主と塾の女性幹部の親友の名前設定
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マリンパーク・フェスティバルを優勝して終え、寝ようとしたところ、突然、人の声が窓から聞こえて来た。
開けると呼んでいたのは、メグミちゃんとゲンタだった。
メグミ「マイちゃん!!」
ゲンタ「マイ!!」
マイ「メグミちゃん、ゲンタ!?こんな時間にどうしたの?」
するとゲンタが慌てて状況を説明する。
ゲンタ「タイヘイだ!!大変が…!!
じゃなくて、大変だ!!タイヘイが…!!」
え……!?タイヘイ…!?
タイヘイに何が…!?すぐにメグミちゃんとゲンタと共にタイヘイのところへ向かった。
状況によると、ゲンタが何度も呼びかけても応じないのだという。
2人は大丈夫なのか聞いたところゲンタはタイヘイの様子にいち早く気づき、メグミちゃんも大会の合間にタクマさんの弟であるタクジ君から声をかけられてから一緒にいたので被害はなかったとのこと。
しかも…タイヘイ、タクマ塾の方まで向かってるじゃない!?
私たちはすぐにタイヘイを追いかけた。
ゲンタ「タイヘイ!!オレ達がわからないのか!?」
メグミ「タイヘイ君!私たちよ!しっかりして!」
マイ「タイヘイ!どうしたの?タイヘイ!?タイヘイ!!」
タイヘイ「…」
どんなに呼びかけてもタイヘイは答えてくれない。
それどころか何も言わずにポータブル・デッキを出して来た。
こんなタイヘイ…見た事がないわ…!
タイヘイを止めるべく、ゲンタはパロットで応戦するけど–––––––
ゲンタ「こんなに…強かったか…?」
メグミ「ゲンタ君!!」
ゲンタでも敵わなかった。すると次はメグミちゃんがタイヘイのポータブル・デッキに立つ。
メグミ「アリエス、出番よ!」
アリエスにダイブして果敢に戦ったものの、メグミちゃんですらもやられてしまった。
マイ「メグミちゃん!!」
メグミ「なんて力なの…?タイヘイ君…?」
マイ「タイヘイ!!目を覚まして!!」
メグミちゃんもゲンタも圧倒されてしまったけど、戦わないわけにはいかない。
なんとしてでも助けなきゃ…!意を決した私はホロセウムに立つ。
マイ「行くわよ!ロボ・ダイブ!!」
タイヘイ…今助けるからね!
なんとしてでも助ける。その思いで戦うのだけれど、ピスケスと比較してタイヘイのヘプタンは頑丈なのでびくともしない。
空中戦に持ち込むけれど、簡単に読まれてしまう。
本当に…なんて強いの……!
私でもその力に圧倒され、悪戦苦闘になる事を強いられてしまった。
でも助けないとタイヘイはずっとこのままだわ。どうする事もできない方がもっと嫌よ!
怯まずに交戦すると–––––––何かに気づいた。
それは……タイヘイのヘプタンにつけられていた備品のような何かだった–––––––
なんだか怪しいわ。私の予想だともしかしたら……怪しい備品のような何かが、タイヘイの心を蝕んでいるのかもしれない。
これまで教わった事を糧に奮闘し、体勢を立て直すと形勢逆転。
この状況をなんとか打開した。
すると…タイヘイが目を覚ます。
タイヘイ「…はっ!こ、ここは…どこ?
ボクは…タイヘイ。ボ、ボク、何してたの?」
ゲンタ「おおっ、正気に戻ったか!」
元通りのタイヘイだ。よかった…!私たちはタイヘイに駆け寄り安堵した。
特にゲンタは肩の荷が降りたかのようにオイオイ泣き出した。
ゲンタ「心配したんだぞ!タイヘイ〜!!
オロロ〜ン、オロロ〜ン!!
お前がいなくなっちまったら、どうしようかと思ったぞーっ!…グスッ、一体何をしてたんだか、オレの方が聞きたいくらいだぜ。」
その安堵も束の間–––––––
誰かが現れた。
老人「ぬぅ、邪魔が入ったか!」
怪しい男子「まあ、1人くらい良いじゃん。他にもいっぱいいるんだからさ。」
ゲンタ「な、何だ、お前ら!?」
メグミ「一体何のつもり?!」
怪しい男子「へへっ、なんだっていーじゃん!」
もしかして–––––––!?今回の事件って…
なんだか不吉な予感がする。
でもとりあえず、今日は帰って寝ることにした。
翌日–––––––
ロボステーションの研究所にて、タイヘイのヘプタンに何かないか調べたところ…予想した通りに「催眠チップ」と言うのが入っていた。
やっぱりこれが…昨夜、タイヘイの精神を蝕んだ元なのね。
そんな話をしていたら、ジロウさんとアヤメさん、ユリエちゃんとスヒロちゃんが来た。
もしかしたらその催眠チップとタクマ塾が関係しているんじゃないかと言い出したユリエちゃん。
それに反してそれはないし、あんなに良い人たちしかいないところがカスタムロボを悪用する組織に関わってるわけがないと断言するスヒロちゃんとジロウさんとアヤメさん。
意見が割れているのでこれでは埒があかない。
タクマ塾へ足を運んだものの–––––––––––
なんだか重たい空気になっていた。普段は面倒見が良いタクマさんもピリピリとした雰囲気になった。
どうやらユリエちゃんはタクマ塾が関係しているんじゃないかと疑いの目を向けていたのだ。
ナナセ「フン、随分と失礼な話ね」
そこでトラジさんが私にこう聞いて来た。
トラジ「… マイちゃん、キミもか?
キミもその噂を信じてるのか?」
マイ「いいえ…タクマさんや塾の人達がそんな事するはずがないしできるはずもありません。トラジさん、ご安心下さい。私はお世話になった皆さんを信じています。」
トラジ「そうか、ありがとう。信じてくれてると思っていたよ」
続けてジロウさんとアヤメさんも……
ジロウ「タクマ、オレはオマエを信じてる。」
アヤメ「ワタシもよ。安心して。」
こういった話があったけど……
タクマ「…今日はもう遅い。泊まっていけ」
ナナセ「タクマ…!?何を言うんだい?追い返しちゃいなよ」
ユリエ「ここに泊まる?なら、宿舎を空け渡してちょうだい。」
スヒロ「ユリエちゃま!もうその辺にするのです!」
ナナセ「はいはい、仰せの通りにいたしましょう。お嬢様」
もう気づけばこんな時間。今日はタクマさんのお言葉に甘え、塾に泊まる事にした。
そして翌朝–––––––––––
塾の様子がおかしいと思って見に行ったら、塾生のほとんどが呪縛にあってしまったのだ。
狡猾な男「我々は秘密結社・ゴライアスのメンバーだ」
マイ「ゴライアス……!?」
なんと……その組織は「秘密結社ゴライアス」を名乗ったという。
タクマ「ナナセ!トラジ!皆!どうした!?」
ナナセ「…」
トラジ「…」
スヒロ「…!!やっぱり催眠チップは、ゴライアスが仕組んでたですね…!!結果、タクマさん達も被害者です…!!」
予想していたことが当たったと察知するスヒロちゃん。でも、タクマ塾は全くの無関係だと信じていたのでそれも間違っていなかったと解析。
そして狡猾な男はこんな事を切り出して来た。
狡猾な男「ゴライアスのメンバーに志願したいコマンダーを迎え入れよう」
スヒロ「ふざけんじゃねえ!!!誰がてめぇらのとこなんか!!!」
そして…志願をしたのは……
ツルギ「強くなれると言うならば…オレは悪でも構わない」
マイ「ツルギ!?」
タクマ「ツルギ、やめろ!
ケ…ケンゴとトキヒコと同じ道を歩む気か!」
マイ「あ…!!」
スヒロ「えっ…!?」
タクジ「兄ちゃん…!?」
『ケンゴとトキヒコと同じ道』…!?どういうこと…!?
もしかしたら……
そう考えていたら、ツルギはゴライアスに行ってしまった。
スヒロ「ツルギ君!?」
ヤイバ「つ、ツルギ!ツルギ!!」
マイ「ツルギ!!!」
ツルギが行ってしまった……そして塾の人たちも呪縛されて連れて行かれた…!
通せんぼする自律起動型ロボを撃破し、進んでいった。
向かった先で、呪縛されたトラジさんと戦うことになり、圧倒されてしまう。
それでも諦めずに戦い勝ち抜いたのだ。
こうしてトラジさんは催眠チップから解放された。
マイ「トラジさん!!」
トラジ「マイちゃん……メグミちゃんにゲンタ君か……」
タイガ「おじさん!!」
大急ぎでトラジさんに近づくタイガ君。
トラジ「タイガ…大丈夫かい?」
タイガ「うん…!」
あとから来たのはタクジとタイガ君のご両親。トラジさんが呪縛された事を説明したみたい。
タクジ「タイガ!トラジさん!」
タイガ「タクジ!」
トラジ「タクジ君か…」
トラジの兄「トラジ!!大丈夫か!?」
トラジの義姉「トラジさん!!」
トラジ「兄(あん)ちゃん…お義姉(ねえ)さん…」
とてもじゃないけど動けない状態のトラジさん…これが催眠チップの呪縛なの…?
タイガ「お父さん、お母さん…友達がおじさんを助けてくれたんだ。なのにボクは…」
トラジの兄「わかっている、タイガ。
タクジ君が教えてくれたんだ」
トラジの義姉「本当にありがとうございます。」
マイ「いえ…そんな…」
タクジ「メグミ!大丈夫か!?」
メグミ「ええ。タクジ君は?」
タクジ「ああ、オレもなんとか。
マイ、トラジさんを助けてくれたんだな、ありがとう」
マイ「タクジ…、私は何も」
タイガ君のご両親もこの状況を把握した上で、トラジさんに付き添う。そしてタイガ君にこの先はどうしたいか聞くことにした。
マイ「タイガ君…この先はどうする?」
タイガ「…ボクはコマンダーじゃないからこの先行っても、足手纏いになる。
だからおじさんについてるよ」
メグミ「私もトラジさんと戻るわ」
マイ「わかったわ。気をつけてね」
タクジ「タイガ、宿舎まで行こう!」
メグミ「私も行くわ。安心して!」
タイガ「うん…!」
トラジさんをなんとか助け出し、タイガ君達は宿舎へ向かう間、先へ進むと……
ツルギがいた。
目の前でツルギは違法パーツを受け取ったのだ。
ツルギ「オレは……誰よりも、強くなるッ!!」
マイ「ツルギ、そんな事では強くはなれないわ!!」
違法パーツの装備をしたツルギと戦うなんて……
それでも戦わないわけにはいかず、応戦した。
なんとか制したものの、ツルギも私も息を切らしてしまっていた。
ツルギ「ぐっ…!そ、そんな…」
これが違法パーツなの…?違法パーツを使うとこんなに影響が出るものなの?ただ大きく目を開くツルギに私からゴライアスに行くことがないよう言葉をかけた。
マイ「ツルギ…もう蝕まれるのはやめるのよ。このままでは…きっと、あなた自身も苦しくなるわ…」
ツルギ「…」
その間、数秒の沈黙が続き……ゴライアスの三人衆のロウガとコテング、ボロンジはその様子を見ていたのだ。
コテング「あ〜あ、違法パーツを使いこなせてないねぇ、ひゃっひゃっひゃ」
ロウガ「ふむ、しかし、ツルギ。お前の決意はよくわかった。
いいだろう。オレ達と一緒に来い!」
ツルギ「は、はい!」
マイ「ツルギ!?ツルギ!!ダメよ!!」
もう…私には…ツルギを止めるような体力は残っていない…
さっきのバトルで、立っているのが精一杯…!!
ボロンジ「このコマンダーはどうする?」
ロウガ「もはや追いかけてくる体力もなかろう。ほうっておけ」
マイ「…!!ツルギ…!!!待って…!!ツルギ!!」
私は真っ先にツルギを引き止めようとするけど……体が思うように動かない。
何度呼んでも、止まってはくれないし振り返ってもくれないツルギはそのまま行ってしまう。
マイ「ツルギーーーーーーーっ!!!」
組織についていくツルギをただ見るしかなかったのだ。
そして追いついた皆が来る。ツルギがいない事に気づいたヤイバが問いかけてきた。
ヤイバ「ツ、ツルギは…」
ゲンタ「あぁ、ヤツらと行っちまったよ…」
ツルギの事を心配するヤイバに…私は正直に話して謝るしかなかったのだ。
ヤイバ「あ、あのバカ野郎!なんて事を…!」
マイ「ごめん…ヤイバ。もっとツルギと話し合えれば…こんな事には…」
ヤイバ「マイ…」
マイ「だって…私のせいでツルギは…、こんな事になったのは私のせいよ…!!タクマさん…、すみませんでした…!!」
タクマ「…マイはツルギと話し合おうとしたんだな…」
どうしよう…これじゃあ、これから先もツルギとヤイバのお父さんにも顔向けできなくなる…。本当に私は無力でただタクマさんにも謝罪するしかなかった。
塾の皆がゴライアスに連れて行かれるのを目の当たりにしたタクマさんも自分自身を責めてしまった…。
タクマ「オレの…全てはオレの責任だ…!」
ジロウ「タクマ、気をしっかり持て!トラジが戻った事だけでも不幸中の幸いだ」
ユリエ「タクマさん達は…悪の組織とは無関係だったのね…。疑って…ごめんなさい。」
タクマさん達も組織の被害者である事を把握した上でユリエちゃんも謝罪。私たちはただ茫然と立つしかなかった…。
タクジ『…兄ちゃん、ケンゴさんもトキヒコさんも本当は生きてるって事、オレも知ってるよ。
だけど…正直に言ったところで、オレの意思は変わらない。それで世間の人達が何を言って来ても、オレは兄ちゃんとあの人達の味方だよ。オレ…ケンゴさんとトキヒコさんに会いに行きたい。怒るとか責めるためじゃなくて、話し合うために。話し合って、ゴライアスから連れて帰るんだ。』
タクジの言葉が脳裏をよぎったのか、タクマさんは意を決して正直に話す事にした。
ジロウ「タクマ、さっき口走った言葉だが…」
ヤイバ「そうだ…。『ケンゴとトキヒコと同じ道』ってどういうことだ!?」
スヒロ「もしかして…」
『ケンゴとトキヒコと同じ道』…?何かしら…?
巷ではケンゴさんは不慮の事故で命を落として、トキヒコさんもその事故で行方不明になっているという話を耳にしているのだけど…
タクマ「…ツルギまであんな事になってしまった今…、隠していても無駄なようだな…。」
こうして…タクマさんはその真相を正直に話してくれた。
タクマ「…ケンゴは死んでなんかいない。トキヒコも行方不明なんかではない。
ゴライアスの戦士になってしまったのだ」
ヤイバ「…!」
スヒロ「そんな…!!」
マイ「え…!?」
驚いた表情を隠せないヤイバとスヒロちゃん。当然だと思う。
安否を聞かされて、しかもそれも生きていることがわかっていても…悪の組織に入ってしまったのよ。
タクマ「数ヶ月前、ヤツらはこのタクマ塾に入門した。もともとかなりのレベルだったところに、更にメキメキと腕を上げ…すぐにオレくらいしか、互角に戦える相手がいなくなってしまったのだ。
…そして、ヤツらは、ここでは不十分だと言い出して…」
ジロウ「より厳しい修行の場として、ゴライアスを見つけ出したというわけか」
ケンゴさんというコマンダーとトキヒコさんというコマンダーが……!
そんな道を歩いてしまったのね…
でも……これも…きっと私の力不足。会ったらツルギの事を謝らなきゃ…!
ユリエ「訓練中に事故に遭ったというのは…」
訓練中の事について、タクマさんは更に明かした。
タクマ「ツルギやヤイバ、それに親父さんに弁当屋に何て言えばよかったんだ!?」
スヒロ「そ、それは確かになのです…」
タクマ「『ケンゴとトキヒコは悪の組織に身を落とした』なんて言えるわけがないだろう」
ゲンタ「それで、事故で命を落とした、行方不明になったという事にしたわけか…」
そうだったのね……だから…ケンゴさんはかえらぬ人になり、トキヒコさんも行方不明というねつ造を訃報やニュースとして世に広めていたのね…。
巷では有名なコマンダーだったケンゴさんとトキヒコさんの安否をタクマさんから聞いた私たちは塾へ戻る事にしたのだ。
スヒロ「ヤイバ君…大丈夫です?」
ヤイバ「スヒロ…?」
複雑な気持ちを隠せないヤイバに問うスヒロちゃんは、決意を固めてこう言った。
スヒロ「今こそ…お兄さんとツルギ君と、トキヒコさんと話し合うのです。
私はツルギ君とヤイバ君とケンゴさんとトキヒコさんの味方なのです。必ずや…お二人とツルギ君をゴライアスから連れて帰りますですよ。ヤイバ君はお一人で戦う事はないのです。私たちも一緒に戦うですよ。みんなで…一緒に帰るために」
一緒に帰るために……スヒロちゃんの言う通りだと思った私もヤイバに話しかけた。
マイ「そうよ…ヤイバ。私のせいでツルギまでゴライアスに入ってしまったのよ…。だから責任を持って、ツルギと話し合う。
そして…お兄さんにも、お兄さんのお友達にも会ったら…話し合わなきゃいけないし、何よりツルギを説得できなかった事を謝らなきゃいけないわ。それが私に与えられた義務よ。」
ヤイバ「…!」
そうだわ。私に与えられた義務は…ツルギと話し合う事と、ツルギとヤイバのお兄さんであるケンゴさんと、その親友と言われるトキヒコさんと話し合い、ケンゴさんという人にツルギがゴライアスに入ってしまったのは私のせいだと謝る事、そして……ゴライアスから連れ戻し、皆で一緒に帰る事。
その義務を果たさなければ、私も納得がいかない。
意を決して塾を出ると… アヤメさんがいた。
アヤメ「ジロウ!タクマ!」
タクマ「アヤメ?」
アヤメさんもゴライアスに潜入したいと言い出した。
アヤメ「ワタシも…ゴライアスに行くわ。ナナセが連れて行かれたんでしょう?ワタシも一緒に戦う!
ナナセは親友なの。親友が連れ去られているのに、何もしないなんて事は出来ないわ!お願い、ワタシも一緒に行かせて!」
ジロウ「そういうところがアヤメらしいな。なら、ついて来い」
タクマ「アヤメもそうしてくれるなら、行こう」
アヤメ「…!ありがとう!」
ナナセさんとは親友だというアヤメさんは、本当にカッコいいな…。
親友を助けるために戦うその姿勢、見習わなきゃ。
そして…塾を出るとユリエちゃんが1人で戦っていた。
その場面を見た私はすぐにゴライアスの戦士を一掃。
…したものの、ジロウさんはユリエちゃんを心配するあまり、強い言葉で説教をする。
マイ「ユリエちゃん」
ジロウさんの仰る事を理解した私はユリエちゃんに歩み寄った。
マイ「悪の組織を壊滅するんだという気持ちを持っての行動だったと思う。だから頑張ってくれていたのよね。
でも…決して忘れないで。ユリエちゃんは1人で戦っているわけじゃないわ。皆同じ気持ちだから、私たちも戦うの。
–––––––ユリエちゃん、一緒に戦いましょう」
ユリエ「うん。マイちゃん」
そう、私たちは皆一緒に戦うの。そう決意をした私たちは皆で戦の時を迎えた。
ツルギ……あなたと話し合わなくちゃいけないわ。
そして…ケンゴさんとトキヒコさんというコマンダーとも、話し合ってゴライアスから連れて帰る。
義務を果たすべく、ゴライアスへ向かった––––––––
開けると呼んでいたのは、メグミちゃんとゲンタだった。
メグミ「マイちゃん!!」
ゲンタ「マイ!!」
マイ「メグミちゃん、ゲンタ!?こんな時間にどうしたの?」
するとゲンタが慌てて状況を説明する。
ゲンタ「タイヘイだ!!大変が…!!
じゃなくて、大変だ!!タイヘイが…!!」
え……!?タイヘイ…!?
タイヘイに何が…!?すぐにメグミちゃんとゲンタと共にタイヘイのところへ向かった。
状況によると、ゲンタが何度も呼びかけても応じないのだという。
2人は大丈夫なのか聞いたところゲンタはタイヘイの様子にいち早く気づき、メグミちゃんも大会の合間にタクマさんの弟であるタクジ君から声をかけられてから一緒にいたので被害はなかったとのこと。
しかも…タイヘイ、タクマ塾の方まで向かってるじゃない!?
私たちはすぐにタイヘイを追いかけた。
ゲンタ「タイヘイ!!オレ達がわからないのか!?」
メグミ「タイヘイ君!私たちよ!しっかりして!」
マイ「タイヘイ!どうしたの?タイヘイ!?タイヘイ!!」
タイヘイ「…」
どんなに呼びかけてもタイヘイは答えてくれない。
それどころか何も言わずにポータブル・デッキを出して来た。
こんなタイヘイ…見た事がないわ…!
タイヘイを止めるべく、ゲンタはパロットで応戦するけど–––––––
ゲンタ「こんなに…強かったか…?」
メグミ「ゲンタ君!!」
ゲンタでも敵わなかった。すると次はメグミちゃんがタイヘイのポータブル・デッキに立つ。
メグミ「アリエス、出番よ!」
アリエスにダイブして果敢に戦ったものの、メグミちゃんですらもやられてしまった。
マイ「メグミちゃん!!」
メグミ「なんて力なの…?タイヘイ君…?」
マイ「タイヘイ!!目を覚まして!!」
メグミちゃんもゲンタも圧倒されてしまったけど、戦わないわけにはいかない。
なんとしてでも助けなきゃ…!意を決した私はホロセウムに立つ。
マイ「行くわよ!ロボ・ダイブ!!」
タイヘイ…今助けるからね!
なんとしてでも助ける。その思いで戦うのだけれど、ピスケスと比較してタイヘイのヘプタンは頑丈なのでびくともしない。
空中戦に持ち込むけれど、簡単に読まれてしまう。
本当に…なんて強いの……!
私でもその力に圧倒され、悪戦苦闘になる事を強いられてしまった。
でも助けないとタイヘイはずっとこのままだわ。どうする事もできない方がもっと嫌よ!
怯まずに交戦すると–––––––何かに気づいた。
それは……タイヘイのヘプタンにつけられていた備品のような何かだった–––––––
なんだか怪しいわ。私の予想だともしかしたら……怪しい備品のような何かが、タイヘイの心を蝕んでいるのかもしれない。
これまで教わった事を糧に奮闘し、体勢を立て直すと形勢逆転。
この状況をなんとか打開した。
すると…タイヘイが目を覚ます。
タイヘイ「…はっ!こ、ここは…どこ?
ボクは…タイヘイ。ボ、ボク、何してたの?」
ゲンタ「おおっ、正気に戻ったか!」
元通りのタイヘイだ。よかった…!私たちはタイヘイに駆け寄り安堵した。
特にゲンタは肩の荷が降りたかのようにオイオイ泣き出した。
ゲンタ「心配したんだぞ!タイヘイ〜!!
オロロ〜ン、オロロ〜ン!!
お前がいなくなっちまったら、どうしようかと思ったぞーっ!…グスッ、一体何をしてたんだか、オレの方が聞きたいくらいだぜ。」
その安堵も束の間–––––––
誰かが現れた。
老人「ぬぅ、邪魔が入ったか!」
怪しい男子「まあ、1人くらい良いじゃん。他にもいっぱいいるんだからさ。」
ゲンタ「な、何だ、お前ら!?」
メグミ「一体何のつもり?!」
怪しい男子「へへっ、なんだっていーじゃん!」
もしかして–––––––!?今回の事件って…
なんだか不吉な予感がする。
でもとりあえず、今日は帰って寝ることにした。
翌日–––––––
ロボステーションの研究所にて、タイヘイのヘプタンに何かないか調べたところ…予想した通りに「催眠チップ」と言うのが入っていた。
やっぱりこれが…昨夜、タイヘイの精神を蝕んだ元なのね。
そんな話をしていたら、ジロウさんとアヤメさん、ユリエちゃんとスヒロちゃんが来た。
もしかしたらその催眠チップとタクマ塾が関係しているんじゃないかと言い出したユリエちゃん。
それに反してそれはないし、あんなに良い人たちしかいないところがカスタムロボを悪用する組織に関わってるわけがないと断言するスヒロちゃんとジロウさんとアヤメさん。
意見が割れているのでこれでは埒があかない。
タクマ塾へ足を運んだものの–––––––––––
なんだか重たい空気になっていた。普段は面倒見が良いタクマさんもピリピリとした雰囲気になった。
どうやらユリエちゃんはタクマ塾が関係しているんじゃないかと疑いの目を向けていたのだ。
ナナセ「フン、随分と失礼な話ね」
そこでトラジさんが私にこう聞いて来た。
トラジ「… マイちゃん、キミもか?
キミもその噂を信じてるのか?」
マイ「いいえ…タクマさんや塾の人達がそんな事するはずがないしできるはずもありません。トラジさん、ご安心下さい。私はお世話になった皆さんを信じています。」
トラジ「そうか、ありがとう。信じてくれてると思っていたよ」
続けてジロウさんとアヤメさんも……
ジロウ「タクマ、オレはオマエを信じてる。」
アヤメ「ワタシもよ。安心して。」
こういった話があったけど……
タクマ「…今日はもう遅い。泊まっていけ」
ナナセ「タクマ…!?何を言うんだい?追い返しちゃいなよ」
ユリエ「ここに泊まる?なら、宿舎を空け渡してちょうだい。」
スヒロ「ユリエちゃま!もうその辺にするのです!」
ナナセ「はいはい、仰せの通りにいたしましょう。お嬢様」
もう気づけばこんな時間。今日はタクマさんのお言葉に甘え、塾に泊まる事にした。
そして翌朝–––––––––––
塾の様子がおかしいと思って見に行ったら、塾生のほとんどが呪縛にあってしまったのだ。
狡猾な男「我々は秘密結社・ゴライアスのメンバーだ」
マイ「ゴライアス……!?」
なんと……その組織は「秘密結社ゴライアス」を名乗ったという。
タクマ「ナナセ!トラジ!皆!どうした!?」
ナナセ「…」
トラジ「…」
スヒロ「…!!やっぱり催眠チップは、ゴライアスが仕組んでたですね…!!結果、タクマさん達も被害者です…!!」
予想していたことが当たったと察知するスヒロちゃん。でも、タクマ塾は全くの無関係だと信じていたのでそれも間違っていなかったと解析。
そして狡猾な男はこんな事を切り出して来た。
狡猾な男「ゴライアスのメンバーに志願したいコマンダーを迎え入れよう」
スヒロ「ふざけんじゃねえ!!!誰がてめぇらのとこなんか!!!」
そして…志願をしたのは……
ツルギ「強くなれると言うならば…オレは悪でも構わない」
マイ「ツルギ!?」
タクマ「ツルギ、やめろ!
ケ…ケンゴとトキヒコと同じ道を歩む気か!」
マイ「あ…!!」
スヒロ「えっ…!?」
タクジ「兄ちゃん…!?」
『ケンゴとトキヒコと同じ道』…!?どういうこと…!?
もしかしたら……
そう考えていたら、ツルギはゴライアスに行ってしまった。
スヒロ「ツルギ君!?」
ヤイバ「つ、ツルギ!ツルギ!!」
マイ「ツルギ!!!」
ツルギが行ってしまった……そして塾の人たちも呪縛されて連れて行かれた…!
通せんぼする自律起動型ロボを撃破し、進んでいった。
向かった先で、呪縛されたトラジさんと戦うことになり、圧倒されてしまう。
それでも諦めずに戦い勝ち抜いたのだ。
こうしてトラジさんは催眠チップから解放された。
マイ「トラジさん!!」
トラジ「マイちゃん……メグミちゃんにゲンタ君か……」
タイガ「おじさん!!」
大急ぎでトラジさんに近づくタイガ君。
トラジ「タイガ…大丈夫かい?」
タイガ「うん…!」
あとから来たのはタクジとタイガ君のご両親。トラジさんが呪縛された事を説明したみたい。
タクジ「タイガ!トラジさん!」
タイガ「タクジ!」
トラジ「タクジ君か…」
トラジの兄「トラジ!!大丈夫か!?」
トラジの義姉「トラジさん!!」
トラジ「兄(あん)ちゃん…お義姉(ねえ)さん…」
とてもじゃないけど動けない状態のトラジさん…これが催眠チップの呪縛なの…?
タイガ「お父さん、お母さん…友達がおじさんを助けてくれたんだ。なのにボクは…」
トラジの兄「わかっている、タイガ。
タクジ君が教えてくれたんだ」
トラジの義姉「本当にありがとうございます。」
マイ「いえ…そんな…」
タクジ「メグミ!大丈夫か!?」
メグミ「ええ。タクジ君は?」
タクジ「ああ、オレもなんとか。
マイ、トラジさんを助けてくれたんだな、ありがとう」
マイ「タクジ…、私は何も」
タイガ君のご両親もこの状況を把握した上で、トラジさんに付き添う。そしてタイガ君にこの先はどうしたいか聞くことにした。
マイ「タイガ君…この先はどうする?」
タイガ「…ボクはコマンダーじゃないからこの先行っても、足手纏いになる。
だからおじさんについてるよ」
メグミ「私もトラジさんと戻るわ」
マイ「わかったわ。気をつけてね」
タクジ「タイガ、宿舎まで行こう!」
メグミ「私も行くわ。安心して!」
タイガ「うん…!」
トラジさんをなんとか助け出し、タイガ君達は宿舎へ向かう間、先へ進むと……
ツルギがいた。
目の前でツルギは違法パーツを受け取ったのだ。
ツルギ「オレは……誰よりも、強くなるッ!!」
マイ「ツルギ、そんな事では強くはなれないわ!!」
違法パーツの装備をしたツルギと戦うなんて……
それでも戦わないわけにはいかず、応戦した。
なんとか制したものの、ツルギも私も息を切らしてしまっていた。
ツルギ「ぐっ…!そ、そんな…」
これが違法パーツなの…?違法パーツを使うとこんなに影響が出るものなの?ただ大きく目を開くツルギに私からゴライアスに行くことがないよう言葉をかけた。
マイ「ツルギ…もう蝕まれるのはやめるのよ。このままでは…きっと、あなた自身も苦しくなるわ…」
ツルギ「…」
その間、数秒の沈黙が続き……ゴライアスの三人衆のロウガとコテング、ボロンジはその様子を見ていたのだ。
コテング「あ〜あ、違法パーツを使いこなせてないねぇ、ひゃっひゃっひゃ」
ロウガ「ふむ、しかし、ツルギ。お前の決意はよくわかった。
いいだろう。オレ達と一緒に来い!」
ツルギ「は、はい!」
マイ「ツルギ!?ツルギ!!ダメよ!!」
もう…私には…ツルギを止めるような体力は残っていない…
さっきのバトルで、立っているのが精一杯…!!
ボロンジ「このコマンダーはどうする?」
ロウガ「もはや追いかけてくる体力もなかろう。ほうっておけ」
マイ「…!!ツルギ…!!!待って…!!ツルギ!!」
私は真っ先にツルギを引き止めようとするけど……体が思うように動かない。
何度呼んでも、止まってはくれないし振り返ってもくれないツルギはそのまま行ってしまう。
マイ「ツルギーーーーーーーっ!!!」
組織についていくツルギをただ見るしかなかったのだ。
そして追いついた皆が来る。ツルギがいない事に気づいたヤイバが問いかけてきた。
ヤイバ「ツ、ツルギは…」
ゲンタ「あぁ、ヤツらと行っちまったよ…」
ツルギの事を心配するヤイバに…私は正直に話して謝るしかなかったのだ。
ヤイバ「あ、あのバカ野郎!なんて事を…!」
マイ「ごめん…ヤイバ。もっとツルギと話し合えれば…こんな事には…」
ヤイバ「マイ…」
マイ「だって…私のせいでツルギは…、こんな事になったのは私のせいよ…!!タクマさん…、すみませんでした…!!」
タクマ「…マイはツルギと話し合おうとしたんだな…」
どうしよう…これじゃあ、これから先もツルギとヤイバのお父さんにも顔向けできなくなる…。本当に私は無力でただタクマさんにも謝罪するしかなかった。
塾の皆がゴライアスに連れて行かれるのを目の当たりにしたタクマさんも自分自身を責めてしまった…。
タクマ「オレの…全てはオレの責任だ…!」
ジロウ「タクマ、気をしっかり持て!トラジが戻った事だけでも不幸中の幸いだ」
ユリエ「タクマさん達は…悪の組織とは無関係だったのね…。疑って…ごめんなさい。」
タクマさん達も組織の被害者である事を把握した上でユリエちゃんも謝罪。私たちはただ茫然と立つしかなかった…。
タクジ『…兄ちゃん、ケンゴさんもトキヒコさんも本当は生きてるって事、オレも知ってるよ。
だけど…正直に言ったところで、オレの意思は変わらない。それで世間の人達が何を言って来ても、オレは兄ちゃんとあの人達の味方だよ。オレ…ケンゴさんとトキヒコさんに会いに行きたい。怒るとか責めるためじゃなくて、話し合うために。話し合って、ゴライアスから連れて帰るんだ。』
タクジの言葉が脳裏をよぎったのか、タクマさんは意を決して正直に話す事にした。
ジロウ「タクマ、さっき口走った言葉だが…」
ヤイバ「そうだ…。『ケンゴとトキヒコと同じ道』ってどういうことだ!?」
スヒロ「もしかして…」
『ケンゴとトキヒコと同じ道』…?何かしら…?
巷ではケンゴさんは不慮の事故で命を落として、トキヒコさんもその事故で行方不明になっているという話を耳にしているのだけど…
タクマ「…ツルギまであんな事になってしまった今…、隠していても無駄なようだな…。」
こうして…タクマさんはその真相を正直に話してくれた。
タクマ「…ケンゴは死んでなんかいない。トキヒコも行方不明なんかではない。
ゴライアスの戦士になってしまったのだ」
ヤイバ「…!」
スヒロ「そんな…!!」
マイ「え…!?」
驚いた表情を隠せないヤイバとスヒロちゃん。当然だと思う。
安否を聞かされて、しかもそれも生きていることがわかっていても…悪の組織に入ってしまったのよ。
タクマ「数ヶ月前、ヤツらはこのタクマ塾に入門した。もともとかなりのレベルだったところに、更にメキメキと腕を上げ…すぐにオレくらいしか、互角に戦える相手がいなくなってしまったのだ。
…そして、ヤツらは、ここでは不十分だと言い出して…」
ジロウ「より厳しい修行の場として、ゴライアスを見つけ出したというわけか」
ケンゴさんというコマンダーとトキヒコさんというコマンダーが……!
そんな道を歩いてしまったのね…
でも……これも…きっと私の力不足。会ったらツルギの事を謝らなきゃ…!
ユリエ「訓練中に事故に遭ったというのは…」
訓練中の事について、タクマさんは更に明かした。
タクマ「ツルギやヤイバ、それに親父さんに弁当屋に何て言えばよかったんだ!?」
スヒロ「そ、それは確かになのです…」
タクマ「『ケンゴとトキヒコは悪の組織に身を落とした』なんて言えるわけがないだろう」
ゲンタ「それで、事故で命を落とした、行方不明になったという事にしたわけか…」
そうだったのね……だから…ケンゴさんはかえらぬ人になり、トキヒコさんも行方不明というねつ造を訃報やニュースとして世に広めていたのね…。
巷では有名なコマンダーだったケンゴさんとトキヒコさんの安否をタクマさんから聞いた私たちは塾へ戻る事にしたのだ。
スヒロ「ヤイバ君…大丈夫です?」
ヤイバ「スヒロ…?」
複雑な気持ちを隠せないヤイバに問うスヒロちゃんは、決意を固めてこう言った。
スヒロ「今こそ…お兄さんとツルギ君と、トキヒコさんと話し合うのです。
私はツルギ君とヤイバ君とケンゴさんとトキヒコさんの味方なのです。必ずや…お二人とツルギ君をゴライアスから連れて帰りますですよ。ヤイバ君はお一人で戦う事はないのです。私たちも一緒に戦うですよ。みんなで…一緒に帰るために」
一緒に帰るために……スヒロちゃんの言う通りだと思った私もヤイバに話しかけた。
マイ「そうよ…ヤイバ。私のせいでツルギまでゴライアスに入ってしまったのよ…。だから責任を持って、ツルギと話し合う。
そして…お兄さんにも、お兄さんのお友達にも会ったら…話し合わなきゃいけないし、何よりツルギを説得できなかった事を謝らなきゃいけないわ。それが私に与えられた義務よ。」
ヤイバ「…!」
そうだわ。私に与えられた義務は…ツルギと話し合う事と、ツルギとヤイバのお兄さんであるケンゴさんと、その親友と言われるトキヒコさんと話し合い、ケンゴさんという人にツルギがゴライアスに入ってしまったのは私のせいだと謝る事、そして……ゴライアスから連れ戻し、皆で一緒に帰る事。
その義務を果たさなければ、私も納得がいかない。
意を決して塾を出ると… アヤメさんがいた。
アヤメ「ジロウ!タクマ!」
タクマ「アヤメ?」
アヤメさんもゴライアスに潜入したいと言い出した。
アヤメ「ワタシも…ゴライアスに行くわ。ナナセが連れて行かれたんでしょう?ワタシも一緒に戦う!
ナナセは親友なの。親友が連れ去られているのに、何もしないなんて事は出来ないわ!お願い、ワタシも一緒に行かせて!」
ジロウ「そういうところがアヤメらしいな。なら、ついて来い」
タクマ「アヤメもそうしてくれるなら、行こう」
アヤメ「…!ありがとう!」
ナナセさんとは親友だというアヤメさんは、本当にカッコいいな…。
親友を助けるために戦うその姿勢、見習わなきゃ。
そして…塾を出るとユリエちゃんが1人で戦っていた。
その場面を見た私はすぐにゴライアスの戦士を一掃。
…したものの、ジロウさんはユリエちゃんを心配するあまり、強い言葉で説教をする。
マイ「ユリエちゃん」
ジロウさんの仰る事を理解した私はユリエちゃんに歩み寄った。
マイ「悪の組織を壊滅するんだという気持ちを持っての行動だったと思う。だから頑張ってくれていたのよね。
でも…決して忘れないで。ユリエちゃんは1人で戦っているわけじゃないわ。皆同じ気持ちだから、私たちも戦うの。
–––––––ユリエちゃん、一緒に戦いましょう」
ユリエ「うん。マイちゃん」
そう、私たちは皆一緒に戦うの。そう決意をした私たちは皆で戦の時を迎えた。
ツルギ……あなたと話し合わなくちゃいけないわ。
そして…ケンゴさんとトキヒコさんというコマンダーとも、話し合ってゴライアスから連れて帰る。
義務を果たすべく、ゴライアスへ向かった––––––––