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現パロ
マルコ(40歳)：会社役員
ヒロイン(20歳)：大学生


激しい雨が降っている梅雨の日の朝

「おはよう。マルコおじさん。ちょうどパンが焼きあがった所だから、早く顔を洗ってきちゃって？」

憂鬱な雨の日の朝だと言うのに爽やかな笑顔をマルコへと向けたのは訳あって15年前からマルコと同居しているルナだった

今年成人を迎えた大学2年生

「おはよい・・・」

まだ寝起きでボーっとする頭を起こすために洗面所へ向かうマルコ

冷たい水で顔を洗いながら・・・

「(今日のエプロンは水玉のフリフリか・・・)」

ルナが日々つけるエプロンはルナの趣味でもマルコの趣味でもないが、ルナによく似あっていた

可愛すぎるくらいに・・・

「おじさん～。まだぁ～？」

「すぐ行くよい」

テーブルに並べられているのはトースト、フルーツヨーグルト、ハムエッグ、ホットコーヒー

朝は必ず二人揃って食べる

これはこの家のルールだった

前の日にどんなに飲んで帰っても、どんなに仕事が忙しくても朝だけは一緒

マルコが5歳のルナと約束した事

「「いただきます」」

二人で手を合わせて朝食を取る

「ルナ、今日は雨だし大学まで迎えにいこうか？」

ルナの授業の時間にもよるが、朝はルナを大学に送ってからマルコは仕事に行く

「えっ、良いの？」

嬉しいとパッと満面の笑みになるのは子供の頃から変わらないな・・・とマルコも一緒に笑顔になる

「ルナが雨に濡れて風邪でも引いたら大変だからねい」

「ねっ、じゃあ、今日は久しぶりに外食しない？サッチさんのお店に行きたいっ！」

可愛いルナの口からサッチの名前が出てきて、眉間にシワを寄せるマルコ

サッチはマルコの悪友でマルコの同じ会社の料飲部に所属している

今では管理職だと言うのに現場が好きでレストランのシェフも兼任しているという変わり者

ルナが子供の頃から懐いていた

「マルコおじさん？ダメだった？」

シュンとして目を伏せたルナにマルコは慌てて・・・

「いやっ、大丈夫だよい。あいつには連絡しておくから」

「わーい。サッチさんの作る料理って本当に美味しいんだよね～」

ルナは子供の頃からサッチに料理を教わったし、連絡を取り合い、レシピを教えてもらったりしていた

それもマルコにとって面白くはない

「ルナの作る料理の方が美味しいよい」

食べ終わった食器を片付けながらマルコが頭を撫でると少し頬を染め嬉しそうにしていた


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