真っ直ぐな瞳が、好きだった
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マルコside
「ルナはいるかい?」
ルナの仕事場でもある医務室を訪ねるが・・・
「あら、マルコ隊長、ルナなら・・・先ほどまでいたんですが・・・」
どこに行ったのかしら?と首を傾げるナース長
「なにかご用でしたか?」
「いや、大したことじゃないからいいよい」
ここの所ルナが捕まらない
いつからだ?
・・・前回の上陸後辺りか?
ズボンのポケットに手をやり中の物を確認する
・・・今日も無理そうか
ルナに渡そうと思ってポケットにずっと忍ばせているが、一向にルナに会えない
「避けられてるのかねい・・・」
心当りはないが、こうも逢えないとそんな気になってくる
溜息を吐こうとした瞬間
ドーンっ
敵襲か・・・
直ぐに甲板に向かい、クルーに指示を出しながら俺自身も前線にでる
軽く甲板にルナが出ていない事を確認して・・・
こんな時、非戦闘員は部屋から出ないように言ってあるが、ルナは負傷者が気になるようで約束を守らない事が多い
今回は大丈夫か・・・と確認をして敵船へと移った
そして、ほとんど片が付いた頃
まだ無駄な抵抗をしている敵船のクルーを見つけた
まだけっこうな人数がいるな
大したことはない海賊だったが、人数が多かった
その中、自船のクルーが囲まれている事に気付き、すぐに救出に向かったが数人負傷者が出ていた
それも軽くはないな・・・
すぐに船に運ぶか・・・
いや、動かして大丈夫か?
どうするか・・・と敵船のクルーを戦いながら考えている時
ふわり・・・
白衣が目に入った
「・・・ルナっ!?」
あれほど戦闘中は部屋から出ないように言ってあるルナが何故か前線にいる自分の目の前にいる
思わず隣に立つサッチを睨む
「何故連れて来た」
本気で睨んだ俺にサッチは思わず苦笑いだ
「いや~、な?うちのお姫さんがどうしてもって強請るもんだからさぁ~」
断れなくって・・・とへらへら笑うサッチに思わず殺意に似た感情を抱いた
サッチもそれに気づき、笑みが消え後ずさった
その時・・・
「マルコ隊長、私が無理を言ったんです。負傷者が出てるようだったので」
普段はおどおどとしているくせにこういう時に真っ直ぐに俺を見るルナ
クソっ
その瞳に俺は弱いんだ
本当は戦場が怖い癖に
それでも負傷者がいればどんなに怖くても、どんなに危険でも治療を優先するルナ
俺は・・・
お前のその真っ直ぐな瞳が・・・好きだった
「・・・ルナ、お前には指一本触れさせないよい」
そう言って俺は負傷者を治療するルナを背に残った敵を一層した
戦闘後、重傷者はいたものの、命を落としたものはおらず、それを確認したルナは
震える手を隠しながら・・・
「最後まで治療させて下さってありがとうございました」
そう言って笑った
そんなルナを俺は思わず抱きしめていた・・・
【確かに恋だった様】よりお題拝借
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