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『グスッ・・・』
『ラン?どうしたんだよい?』
『・・・・マルコ~。わたしの眼・・・気持ち悪いって・・・』
いつものようにマルコが私の頭を撫でて慰めてくれる。
『ランの眼はとっても綺麗だよい?』
だから泣くなと抱きしめてくれるマルコ。
生まれつき左右の眼の色が違う。
しかも赤い眼と金色の眼。
誰が見ても気味が悪く、この眼のせいで生まれてすぐに親に捨てられ、孤児院でもみんなに苛められてずっと一人だった。
オヤジ様やマルコ達に会うまでは。。。
この眼のせいで人攫い屋に連れ去られそうになっている所を白ひげのオヤジ様に助けられ、それをきっかけに白ひげのオヤジ様の船に乗せてもらえる事になった。
この時15歳だった。
私の眼を気味が悪いと怖がる人も船にはいたが、一部の人達は私を受け入れ、家族だと呼んでくれた。
とても幸せな日々。。。
私が船に乗る少し前に既に船に乗っていた同じ年のマルコ、サッチ、イゾウは私の眼が綺麗だと言ってくれた。
中でもマルコは泣いている私をいつも気にかけてくれて、戦う事が苦手な私をいつも背に隠して守ってくれた。
そんなマルコを好きにならないはずがなかった・・・
『マルコっ』
オヤジ様の娘となって1年が経っていた。
相変わらず弱い私はマルコに守られてばかりで、唯一出来る事はチユチユの実の能力でケガや病気を治す事だけだった。
その能力も制限がある為、基本的にはオヤジ様の許可を貰わないと使ってはいけないと言われていた。
『マルコっ、ごめっ。グスッ。』
私をかばってマルコが傷を負った。
『大丈夫だよい。オレは不死鳥だよい?』
傷を負った場所を蒼い炎に変えて傷を癒すマルコ。
『でもっ、治っても、ケガをするときは痛いでしょ?私、マルコに痛い思いをして欲しくないよ』
グスグスと泣き出す私をいつものように優しく撫でてくれるマルコ。
『ランは優しいねい』
優しいのはマルコだ。
いつも私を守ってくれる、庇ってくれる。
私が弱いから。。。
『ラン、オレはランが弱いから守るんじゃないよい?ランが大事で、大事で好きだから守るんだよい?』
へっ?思いもよらない言葉が聞こえて、思わず涙が止まった。
好き?誰が?誰を?
「・・・・・・・あっ、うん、そうだよね。家族だもんね!」
きっとマルコは家族として好きだと言っているんだ。
そうだ、そうに違いない。
マルコが私なんかを好きになるはずがないもん。
期待しちゃダメだっ!
『違うよい!一人の女としてランが好きなんだよい!』
そんな夢みたいな事があっていいのだろうか。
大好きな人が私の事を好きだと言ってくれるなんて。。。
『マルコ・・・どうしよう。幸せ過ぎて・・・死んじゃいそう』
『クククッ、そりゃ困るねい。これから、まだまだ幸せにしてやりたいんだよい?』
『マルコ!私もマルコを幸せにしたい!マルコが大好きなの!』
『ランが笑っててくれたら幸せだよい』
子供だったけど、お互い幼かったけど、本当にお互いを大事に思っていた。