憂いを持つ優しき鬼による終焉
「(ここって……ツナ君の家?)」
京子は気が付くと目の前に建つ一軒屋を見ていた
「(でも、どうして?確かお兄ちゃんが……!)ただいまー(!?)」
驚愕した。口から出たのは自分の声ではなく先程まで目の前にいた"元友達"
「(どうしてツナ君の声が私から?どうなってるの?)」
「おかえりなさい、ツッ君。部屋にお菓子を置いてあるわよ」
「うん、ありがとう!」
リビングに顔を出せば掃除機をかけている奈々。手洗いを済ませてから階段を上がっていく
「(もしかして、私…ツナ君の体にいるの……?)」
それしか考えられなかった。奈々は自分を《ツッ君》と呼び、それに返事をした声と鏡に移った自分の顔は自分のものではなかったのだから
そのまま京子自身も見慣れた部屋に入って鞄を置いてから机上にあるドーナツを手に取った
「美味しいー!やっぱり母さんのお菓子って美味しいや」
バタンッ!!
「ツナ!」
大きな音を立てて開かれた扉から入ってきたのは京子の親友でもある江波
「(ナミちゃん!)ナミも食べる?美味しいよ!」
ドーナツを差し出す自分
しかし────
パシンッ!!
「ぇ…………」
「ツナ、またあんたテストの点数悪かったんだって!?どうして私みたいに出来ないの!おかげで私は同情の目ばかり向けられて……!この───
不良品!出来損ない!」
手をはたいて江波は声を荒らげながら罵る
「(ツナ君はナミちゃんを不良品って言ったんじゃ……っ)」
「私みたいに危険予知は出来ないし、運動もダメダメ、勉強もできない。友達もいない
何が残ってんの?あんたが生きてるのってなんで?あんたは私の汚点よ!」
「────っ。ナミは……オレのこと嫌い?」
「嫌いよ!汚点なんだから!私が勉強を教えても分からない、体育のグループに入れば助っ人どころか足手まとい、友達を紹介しても仲良くしない。なんでなの?なんで
──あんたは生きてるの?」
「…………」
京子は絶句した。これが本当ならば自分の信じていたこととは真逆。つまり、綱吉は全くの無実。そこまで察して京子の意識は途絶えた
ガッ!
「……っ」
京子は痛みで目が覚めた。目の前には自分の兄やクラスメートが取り囲む
「まだ気絶すんなよ、沢田」
「これからが本当のショーだからな!」
「ナミを傷つけたんだから当たり前なのな」
「てめぇに忠誠を誓ったなんて一生の恥だな」
「極限に京子を泣かせたのだ、この俺が制裁してやる!」
「ち、違っ……!!」
その言葉すら聞き入れて貰えず開始された制裁という名の暴力の嵐
そして数時間後に彼らが帰り始めて残された自分(綱吉)
「ダメ……ダメだ。怒っちゃ、ダメ……っ。泣いちゃいけない…我慢しないと……感情を殺さないと
殺しちゃダメなんだ、みんなの日常を壊しちゃダメ。…みんなは大切だから、傷つけちゃ……ダメなんだ」
自分の体を包み込むように座り込んで紡がれる言葉に京子は心の中で涙を流して自分を責めた
「(ツナ君はずっと私たちのことを考えて……っ、なのに私は自分のことばっかり考えてツナ君の話なんて一度も聞いてなかった……!ごめんなさい、ごめんなさい……っ、私たちのことを思ってくれていたのに…………、ごめんなさい!)」
そこで暗転────
.
京子は気が付くと目の前に建つ一軒屋を見ていた
「(でも、どうして?確かお兄ちゃんが……!)ただいまー(!?)」
驚愕した。口から出たのは自分の声ではなく先程まで目の前にいた"元友達"
「(どうしてツナ君の声が私から?どうなってるの?)」
「おかえりなさい、ツッ君。部屋にお菓子を置いてあるわよ」
「うん、ありがとう!」
リビングに顔を出せば掃除機をかけている奈々。手洗いを済ませてから階段を上がっていく
「(もしかして、私…ツナ君の体にいるの……?)」
それしか考えられなかった。奈々は自分を《ツッ君》と呼び、それに返事をした声と鏡に移った自分の顔は自分のものではなかったのだから
そのまま京子自身も見慣れた部屋に入って鞄を置いてから机上にあるドーナツを手に取った
「美味しいー!やっぱり母さんのお菓子って美味しいや」
バタンッ!!
「ツナ!」
大きな音を立てて開かれた扉から入ってきたのは京子の親友でもある江波
「(ナミちゃん!)ナミも食べる?美味しいよ!」
ドーナツを差し出す自分
しかし────
パシンッ!!
「ぇ…………」
「ツナ、またあんたテストの点数悪かったんだって!?どうして私みたいに出来ないの!おかげで私は同情の目ばかり向けられて……!この───
不良品!出来損ない!」
手をはたいて江波は声を荒らげながら罵る
「(ツナ君はナミちゃんを不良品って言ったんじゃ……っ)」
「私みたいに危険予知は出来ないし、運動もダメダメ、勉強もできない。友達もいない
何が残ってんの?あんたが生きてるのってなんで?あんたは私の汚点よ!」
「────っ。ナミは……オレのこと嫌い?」
「嫌いよ!汚点なんだから!私が勉強を教えても分からない、体育のグループに入れば助っ人どころか足手まとい、友達を紹介しても仲良くしない。なんでなの?なんで
──あんたは生きてるの?」
「…………」
京子は絶句した。これが本当ならば自分の信じていたこととは真逆。つまり、綱吉は全くの無実。そこまで察して京子の意識は途絶えた
ガッ!
「……っ」
京子は痛みで目が覚めた。目の前には自分の兄やクラスメートが取り囲む
「まだ気絶すんなよ、沢田」
「これからが本当のショーだからな!」
「ナミを傷つけたんだから当たり前なのな」
「てめぇに忠誠を誓ったなんて一生の恥だな」
「極限に京子を泣かせたのだ、この俺が制裁してやる!」
「ち、違っ……!!」
その言葉すら聞き入れて貰えず開始された制裁という名の暴力の嵐
そして数時間後に彼らが帰り始めて残された自分(綱吉)
「ダメ……ダメだ。怒っちゃ、ダメ……っ。泣いちゃいけない…我慢しないと……感情を殺さないと
殺しちゃダメなんだ、みんなの日常を壊しちゃダメ。…みんなは大切だから、傷つけちゃ……ダメなんだ」
自分の体を包み込むように座り込んで紡がれる言葉に京子は心の中で涙を流して自分を責めた
「(ツナ君はずっと私たちのことを考えて……っ、なのに私は自分のことばっかり考えてツナ君の話なんて一度も聞いてなかった……!ごめんなさい、ごめんなさい……っ、私たちのことを思ってくれていたのに…………、ごめんなさい!)」
そこで暗転────
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