はじめに
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龍越家。
日本のみならず、世界に名を馳せる武道一族。
太古の昔から、神と崇められた龍……神をも越えると名乗る、無粋な一族。
その一族は武道だけではなく、何事においても能力が優れ、有名な企業のトップの半数以上はこの一族の血筋だ。
だが、その一族には厳しい掟―――家訓が存在する。
その内の一つが、“女児は齢18まで男として育てること”
元々は武道一族なため、男より筋力の劣る女は嫌われていた。
嫌われるどころか、邪魔な存在として殺されることも当たり前だった。無論、一族の男の役に立ってから…だが。
まあしかし、時代の流れには逆らえず、何より女であろうとも優秀な逸材が多かったため、いつぞやかの頭領がこの掟を追加した。
最も、龍越家の家訓で有名なのはこれ一つだけ。
他は、表世界で言えるような代物ではない。
皆は知らない、龍越家の裏の姿。
本当はこちらが本業なのだが、あまりにも表世界で多才な才を発揮したため、いつしか知るものは少なくなった。
今では分家の人間はすっかりこの稼業から足を洗い、いまや本家の血筋のみで行われている家業。
“世界随一の殺し屋”
尤も、この仕事は日本では少し働きづらい。
警察や裏社会に根をはってはいるものの、限度があるからだ。
ただし、日本の裏社会の人間は必ず皆が知っている。
しかし、誰も我等が一族の名は言わない。
龍を越えるその名を、軽々しく口にするだけで殺されると。
そこまで言われてしまっているから。
かく言う忍もその一族の一人。
だから、今日まで家訓にのっとり男として生きてきた。
無論、時代が時代なためその事実は周知されているのだけれど。