日記(名前変換なし)
好きな記念日
2020/07/27 21:08社会人女主と蓮二
2020/07/27
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だらだらとスマホを見ていて,気づけば日付が変わる時刻になっていた。そろそろ寝ようかな。洗面所に向かう途中,ソファの蓮二に気付く。いつもならとっくに寝ているのに。どうやらタブレットで誰かと通話しているみたいで,フフフフフと気味悪い声が漏れている。楽しそうだな,なんて微笑ましく思いながら,邪魔しないよう静かに部屋を通り過ぎた。
「あれ,通話終わったの」
あんなに盛り上がっていたのに,私が歯磨きを終えて戻ると,蓮二はタブレットを仕舞うところだった。もしかして邪魔しちゃったかな,って心配しながら訊ねると,蓮二は「用は済んだ」と楽しそうに言った。
「遅くまで起きてるの珍しいよね」
「まあな。そういう日というか……フフ,恒例なんだ」
「ふうん」
気になる言い方をする。もしかして遅くまで話し込んじゃったっていうより,日付が変わる時間を狙って話してたのかな。
「お友達の記念日?」
「ふ。そんな良いものじゃないさ」
やっぱり言葉を濁す蓮二は,くすぐったそうに目を細めるのだった。
2020/07/27
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だらだらとスマホを見ていて,気づけば日付が変わる時刻になっていた。そろそろ寝ようかな。洗面所に向かう途中,ソファの蓮二に気付く。いつもならとっくに寝ているのに。どうやらタブレットで誰かと通話しているみたいで,フフフフフと気味悪い声が漏れている。楽しそうだな,なんて微笑ましく思いながら,邪魔しないよう静かに部屋を通り過ぎた。
「あれ,通話終わったの」
あんなに盛り上がっていたのに,私が歯磨きを終えて戻ると,蓮二はタブレットを仕舞うところだった。もしかして邪魔しちゃったかな,って心配しながら訊ねると,蓮二は「用は済んだ」と楽しそうに言った。
「遅くまで起きてるの珍しいよね」
「まあな。そういう日というか……フフ,恒例なんだ」
「ふうん」
気になる言い方をする。もしかして遅くまで話し込んじゃったっていうより,日付が変わる時間を狙って話してたのかな。
「お友達の記念日?」
「ふ。そんな良いものじゃないさ」
やっぱり言葉を濁す蓮二は,くすぐったそうに目を細めるのだった。