こんにちはブラック本丸。私はただの迷子です。
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今日の天気は曇り。雨が降りそうで降らない一日だった。いつもの様に授業を受け、友達と喋り、いつもと同じ様に別れ道で別れた。しかし、ふと帰宅途中に白い霧に包まれたと思ったら、目の前に立派な屋敷門があった。
名字名前は学校が終わり帰宅していたはずである。しかしながら、目の前には立派な屋敷門がある。いつの間にこんな所にと疑問が湧き上がってくるが、周りは白い霧がまだ薄らと漂っており不気味である。目をよく凝らして見てみると木々の緑が見える。何処かの森なのだろうか。
何時迄も此処に立ち止まっているわけにはいけないと思い、屋敷門に近づいてみる。長い間放置されていたせいか、本来の厳かな雰囲気を放つであろう屋敷門は、老朽化しており、所々壊れている。上を見てみるとしめ縄があった。しめ縄と云えば神社だが、此処は神社関係の所なのだろうか。
門を潜らずにある程度近づき観察していたが、何も手掛かりはないと思い、門を潜る。そして、振り返りもう一度門を見てみる。
あれ、何かある。振り返って見た門の左側に、普通なら存在しない物が設置されていた。近づいて見てみると何かの操作パネルの様であった。画面には少し罅が入ってはいるがまだ使えそうである。一瞬触ろうかと思ったが、もしも触ってはいけないものだったらやばいと思い、触らなかった。
気を取り直し、門の奥を見てみる。こちら側も薄らと霧が漂ってはいるが、門の外よりはマシで全体を見渡すことができた。
名前は今、門の前に居て、その足元は石畳である。隙間から雑草が所々飛び出してはいるが、それが恐らく屋敷の玄関であろうと思われる所まで続いている。左右どちら側も壁であるが、右側に通用門が一つある。どこに繋がっているんだろうと思いつつ、まずは玄関から調べてみようと思い近づいてみる。
予想通り玄関も老朽化していた。扉が少し開いていたので、隙間から中を覗いてみると靴は一切なく、埃と塵が積もっていた。此処に人は住んでいないのだろう。埃がこんなに積もってもいるし長いこと放置されていたのかもしれない。人が住んでいないということに不法侵入してしまったかもと抱いていた罪悪感はなくなったが、どうやって此処から帰れるのかという不安が湧き上がってきた。帰るためにも少しでも此処の情報を手に入れるためにも中に入る必要がある。そう思い立つと名前は、一応なるべく音を立てない様にして扉を開けた。少し建て付けが悪くなってはいたが何とか開いた。開いた拍子に埃が舞い、キラキラと光っている様に感じる。
スンっと臭いを嗅いでみる。埃の匂いだ。何の気配も感じない。しかし何処となく空気が重い感じがする。恐る恐る玄関に一歩足を進め、広くなった視界でもう一度玄関を見る。式台のある何も無い玄関である。
もう少し中に入らなければいけないようだ。先に進むために中に上がろうと思ったが、土足のまま上がっても良いのだろうかとふと思った。しかし、長時間の放置で積もった埃の上を裸足で歩くのは憚れる。少し罪悪感が残るが土足で上がらせて貰う。
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