第1章

 曇り空の日の11月5日。午前零時。公園のプラスチック製のベンチに座りながら、メールを打つ結とその足元で待機しているワッフルガール。
 冷え切った空気の中、結はジャスミンに送信するメールの文面を考えていた。
 結果、そっけない文面になってしまったが、それでも時間がないので送信。
 一方、その頃、政治は動いていた。結は脳内に入ってくる速報を開いて焦る。結の背中にあぶら汗がダクダクと垂れてくる。
 着ているT-シャツが、その背中に張り付く。
――急がなければ。
 結は立ち上がり、ワッフルガールを抱きかかえてスロットを46に戻してマンションの中の自宅に帰る。
「面倒なことになったわね、ワッフルガール」
 ワッフルガールと一緒に入浴しながら呟く。
 勿論、今回の案件について、ロレーヌ夫人から結の電脳内にメールが来ていた。
 結はその案件も受諾した。
 報酬は2000万ドルだが、結はお金よりもこの世界を守ることに注力するつもりだ。
 しかし、その前に結は一度占い師のところへと向かう予定だ。
 自分の体とワッフルガールの体毛を厚手のバスタオルで拭いて、さっと戦闘ドレスに着替えてからロングブーツを履いて、長い髪を結い上げてから出発し、占い師のもとへスロットを回した。
 占い師は占い師でも、水晶玉に移る現状と未来を占っているようだ。
「今あんたを狙っている追手が何人も居る。距離はそう遠くない。早く逃げるなり避けるなりしたほうが良いだろう。お代は要らないよ。早く逃げな」
 老婆の占い師にそう言われ、結は言われたとおりに逃げる前にハンターはどこに居るのか聞いてから、その時空を避けてスロットを36にしてワッフルガールと一緒に瞬間移動した。

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