さまーでいず
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二度目の十文字宅への来訪から数日が経った。あれからせっかく得た連絡先を用いて「おはよう」「おやすみ」みたいな挨拶とか、今何してるか話したりしている。今までこういう事をする友達がいなかった私からすれば、大きな進歩だと思う。
話を変えて、私はというと。
「……どうしようか」
パソコンの画面とにらめっこをしていた。
かれこれ二回の十文字宅への来訪をした訳だが、流石にしてもらいっぱなしというのも気が引ける訳で。たかが二回、と思われるかもしれないが、何かしらお礼の品を渡した方が良いのでは無いかと思い至ったのが昨日の夜。そうして今日起きがけに通販サイトを開いて片っ端からゲームのカセットや実機等を見ている事数分、どうしても決まらない。ピンからキリまである上に、実機は既に持ってるものだったら万額は無駄にするし──それはそれで私が使うから良いんだが──中古品を買って動作不良とかあったら困るから、やめることにした。そしてカセットだが、こちらも十文字が持っていないものや好みが合うかわからない。本人に聞けばいいかもしれないが、「お礼なんていいって」と言われそうで申し訳なくなりそうなので渡すまで言わない事にした。
閑話休題。つまるところ、サプライズで渡したいので自分で探すことにしたという訳である。意気込んだはいいものの、うんうん唸っているこのザマなのだが。
「……そうだ」
あるじゃないか、ネットより確実な手段。
「……あっつ」
駅を出てすぐさまに襲いかかる暴力的な暑さに顔を顰める。傷隠しのパーカーとハイソックスを捲りたい気持ちをギュッと押さえた。
電車に揺られて駅から数分後、場所はアキバのゲームショップ。ここは新品だけでなく中古品を買取したものも販売しているので、ネットよりも玉石混交だが、売りに出せないほど壊れてるものが提供されるという事はまず無さそうだ。問題は片っ端から見て行くしかない事だけど。
「これは前十文字の家で見た、こっちは有名なシリーズだから既に持ってそう、あっちは……」
一つずつを手に取って吟味していく。ぶつぶつ独り言を言いながらなので変な目で見られそうなのは仕方ない。というか現に見られてそうな気がする。
「あ」
「あ」
一つのカセットが目に入り手に取ろうとした時、声と手が重なった。どことなく聞き覚えのある声の方向へと首を向けたら。
「こ、こんにちは……」
「よっ、音羽」
十文字本人がいました。
話を変えて、私はというと。
「……どうしようか」
パソコンの画面とにらめっこをしていた。
かれこれ二回の十文字宅への来訪をした訳だが、流石にしてもらいっぱなしというのも気が引ける訳で。たかが二回、と思われるかもしれないが、何かしらお礼の品を渡した方が良いのでは無いかと思い至ったのが昨日の夜。そうして今日起きがけに通販サイトを開いて片っ端からゲームのカセットや実機等を見ている事数分、どうしても決まらない。ピンからキリまである上に、実機は既に持ってるものだったら万額は無駄にするし──それはそれで私が使うから良いんだが──中古品を買って動作不良とかあったら困るから、やめることにした。そしてカセットだが、こちらも十文字が持っていないものや好みが合うかわからない。本人に聞けばいいかもしれないが、「お礼なんていいって」と言われそうで申し訳なくなりそうなので渡すまで言わない事にした。
閑話休題。つまるところ、サプライズで渡したいので自分で探すことにしたという訳である。意気込んだはいいものの、うんうん唸っているこのザマなのだが。
「……そうだ」
あるじゃないか、ネットより確実な手段。
「……あっつ」
駅を出てすぐさまに襲いかかる暴力的な暑さに顔を顰める。傷隠しのパーカーとハイソックスを捲りたい気持ちをギュッと押さえた。
電車に揺られて駅から数分後、場所はアキバのゲームショップ。ここは新品だけでなく中古品を買取したものも販売しているので、ネットよりも玉石混交だが、売りに出せないほど壊れてるものが提供されるという事はまず無さそうだ。問題は片っ端から見て行くしかない事だけど。
「これは前十文字の家で見た、こっちは有名なシリーズだから既に持ってそう、あっちは……」
一つずつを手に取って吟味していく。ぶつぶつ独り言を言いながらなので変な目で見られそうなのは仕方ない。というか現に見られてそうな気がする。
「あ」
「あ」
一つのカセットが目に入り手に取ろうとした時、声と手が重なった。どことなく聞き覚えのある声の方向へと首を向けたら。
「こ、こんにちは……」
「よっ、音羽」
十文字本人がいました。