このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

CHEEKY BROS!




兄ちゃんは最近、俺を構わない。

おかしい。

かわいいかわいいってあほみたいに言いまくってたし、めちゃくちゃちゅっちゅ(物理的に)されてた。

おれは高校生になって、兄ちゃんは大学生で(2回生)生活のリズムもちょっと変わったし、あんまべったりでいられへんのは分かる。
それにしても、構わなさすぎ。

今日もそう。土曜日。朝8時。

部屋に入ったら、あほみたいな顔して寝てんのが見えた。

…かわいい。かわいすぎる。無防備やし口ちょっとあいてる。
ゆるくばんざいして寝てるし。赤ちゃんみたいやん

とりあえずちゅーした。

「兄ちゃん」
「んん…」
「麻希」
「…んー、…」
「まきちゃん、朝やで、一緒に買い物行こうや」

仕方ないから、布団の上から体に跨って座った。

「んっ、重っ…うわ!!実希」
「起きんの遅い」
「え、何時?」
「8時すぎ」
「早!まだ寝かしてや…」
「あかん。寝かせへん」

顔を思い切り近づけた。
ちゅっちゅしてあげた。

「うわ!やめろって!!」
「やめへん」
「やめ、んんんんんーーーー!!!」

思い切りちゅーしてあげた。

おれの両肩をつかみながら、兄ちゃんは上半身を起こした。

「あかんやん!あかんやつやんそこまでやったら!!!」
「いいやん別に、減らんし。おれ兄ちゃん好きやし。困らんけど」
「はああああああ!?お前ほんまトリッキーすぎるやろ……」
「うれしいやろ、朝からかわいい弟にちゅーしてもらったら」

思い切り抱きついた。

好きすぎて、おかしくなりそうやねんでおれ。
分かってないのよな、兄ちゃんは。
彼女とか連れてきたら、絶対いじわるしてすぐ別れさしたるつもり。
さいわいまだ、連れてきたことはないし、いる様子もない。イケメンのくせに童貞(多分)やばい。
でももう歳も歳やし、彼女できるんも時間の問題やろ。
しゃあないから、おれの爪痕を残しまくっとこ。
からだにもこころにも。

「なあ麻希、すきやで」

叶わんってわかってても、おれはあがきつづけるからな。


2/5ページ