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1日1話

_おふろに入ろう



帰ってくるのを待ってるうちに、ソファで思いっきり寝てた。
「ただいまー…」
「…あ!おかえりー」
ネクタイを緩めながら、彼は笑った。
「先寝ててよかったのに」
「え、待ってたいやん、新婚やで!」
「そう?嬉しいけどさあ、しんどならん?」
「んー、逆にちょっと寝てスッキリした!ごはん食べてきたんやったっけ?」
「うん、飲んできてしまった、ごめん」
「いいよ、カレーやし、明日の朝食べよう。トーストにつけながら食べる」
「それええな」
私たちは新婚だ。
新婚って、いつまでのこと言うのかは知らない。
ノリなんかな、気持ちのノリ。
「なあ、なんで起きて待ってたと思う?」
「寝てたやん」
「なんで寝ながら待ってたと思う?」
「えー、なんでやろ…こども欲しいから」
「きっしょ」
「えーーーー!ひどい」
「正解言う?」
「うん、なに?」
「一緒におふろに入りたいからでしたー」
「なんで?」
「なんかな、お湯がゼリーみたいになる入浴剤買ってしまってん、興味本位で。やりたいやん、すぐにでもゼリー作りたいやん」
「こどもやなくて、ゼリー作りたかったんや」
「そう。でもこどもできるかもな」
「せやな、結果的に」
「結果的にな」

スーツをハンガーにかける彼に、思いっきり抱きついた。




***

出身が大阪なので、べたべたの大阪弁で書きたくなった、ただそれだけです

2020,1,17

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