序章
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「仕おじいさま!どうして夏未様のこと教えてくれなかったの!?」
「奉、ここでは執事長と呼ぶようにと言っているでしょう。」
「〜〜〜!執事長、お嬢様の学外活動のことなのですけど!」
「ああ、サッカー部でマネージャーをされていますよ。
とはいっても雑用よりは事務的な手続きを主にされているようですが。」
「ようですが……って、もちろんそのマネージャー業も
執事長がお支えになっているのですよね。」
「いいえ、わたしがお嬢様をお支えするのではなく、
お嬢様が雷門イレブンをお支えになっているのです。
マネージャーとはそういうものですよ。青春じゃありませんか。」
おじいさま、高笑いしている場合ではありません。
夏未様が男子中学生(きっとお猿さん同然なのでしょう!)相手に、
甲斐甲斐しくお世話を焼かれているお姿を想像するだけで眩暈がします。
お洗濯やお掃除といった私の職務のようなことをされているわけではないというのは、
雷門家のご令嬢として最低の品位は確保されているのだと
最初は胸を撫で下ろしましたが、
昨晩の夏未様のお言葉と矛盾しているではないですか。
「その青春というのは、
たとえばお嬢様が部員たちにおにぎりを
ご用意されるといったことも含まれるのですか。」
「ええ、よくわかりましたね。
昨日は他のマネージャーの方々に教わったとかで
たくさんお作りになったそうですよ。
ご帰宅の車内でなんて、次はもっとうまく作ってみせると
悔しがっておられましたよ。おっと、これは内緒でしたね。」
またおじいさまの目が細まっています、
その様子じゃおじいさまは助け舟を出しにならなかったのでしょうね。
何事もまずはご自分で挑戦なさり、
完璧を求められるところは夏未様らしいのですが、
白梅の手に万が一のことがあったらどうするのですか。
「実は昨夜夏未様におにぎりの作り方を聞かれたのです。
私、うまくお答えできませんでした。
だから………直接お教えしたいのです。」
「それは雷門サッカー部で、と言っているのですね。」
「はい。」
「そういうと思って、用意しておいたのですよ。」
私立雷門中学校と捺印された紙を掲げられ、思わず目を見開きました。
「転入…私が?」
「ええ、サッカーでの青春は雷門家にお仕えする身としての嗜みですからね。」
「仕おじいさま!ありがとうございます!
誠心誠意夏未様のマネージャーとして励んでまいります!」
おじいさまから証書を引き寄せて、これから始まる夏未様との
爽やかな日々を思い浮かべて思わずほおが緩んで、足が軽やかになってしまいます。
こうしちゃいられません、お肌のお手入れに学用品の手配!
夏未様とおそろいの制服なのだからしわ一つないように用意しなくてはいけません!
ああ夏未様、奉が朝から晩までお側におります!!
「だからお嬢様がマネージャーをされているのであって………っと聞いちゃいませんな。
やれやれ、たくさん汗を流してきなさい。青春は一度きりなのですからね。」
「奉、ここでは執事長と呼ぶようにと言っているでしょう。」
「〜〜〜!執事長、お嬢様の学外活動のことなのですけど!」
「ああ、サッカー部でマネージャーをされていますよ。
とはいっても雑用よりは事務的な手続きを主にされているようですが。」
「ようですが……って、もちろんそのマネージャー業も
執事長がお支えになっているのですよね。」
「いいえ、わたしがお嬢様をお支えするのではなく、
お嬢様が雷門イレブンをお支えになっているのです。
マネージャーとはそういうものですよ。青春じゃありませんか。」
おじいさま、高笑いしている場合ではありません。
夏未様が男子中学生(きっとお猿さん同然なのでしょう!)相手に、
甲斐甲斐しくお世話を焼かれているお姿を想像するだけで眩暈がします。
お洗濯やお掃除といった私の職務のようなことをされているわけではないというのは、
雷門家のご令嬢として最低の品位は確保されているのだと
最初は胸を撫で下ろしましたが、
昨晩の夏未様のお言葉と矛盾しているではないですか。
「その青春というのは、
たとえばお嬢様が部員たちにおにぎりを
ご用意されるといったことも含まれるのですか。」
「ええ、よくわかりましたね。
昨日は他のマネージャーの方々に教わったとかで
たくさんお作りになったそうですよ。
ご帰宅の車内でなんて、次はもっとうまく作ってみせると
悔しがっておられましたよ。おっと、これは内緒でしたね。」
またおじいさまの目が細まっています、
その様子じゃおじいさまは助け舟を出しにならなかったのでしょうね。
何事もまずはご自分で挑戦なさり、
完璧を求められるところは夏未様らしいのですが、
白梅の手に万が一のことがあったらどうするのですか。
「実は昨夜夏未様におにぎりの作り方を聞かれたのです。
私、うまくお答えできませんでした。
だから………直接お教えしたいのです。」
「それは雷門サッカー部で、と言っているのですね。」
「はい。」
「そういうと思って、用意しておいたのですよ。」
私立雷門中学校と捺印された紙を掲げられ、思わず目を見開きました。
「転入…私が?」
「ええ、サッカーでの青春は雷門家にお仕えする身としての嗜みですからね。」
「仕おじいさま!ありがとうございます!
誠心誠意夏未様のマネージャーとして励んでまいります!」
おじいさまから証書を引き寄せて、これから始まる夏未様との
爽やかな日々を思い浮かべて思わずほおが緩んで、足が軽やかになってしまいます。
こうしちゃいられません、お肌のお手入れに学用品の手配!
夏未様とおそろいの制服なのだからしわ一つないように用意しなくてはいけません!
ああ夏未様、奉が朝から晩までお側におります!!
「だからお嬢様がマネージャーをされているのであって………っと聞いちゃいませんな。
やれやれ、たくさん汗を流してきなさい。青春は一度きりなのですからね。」