第三章
夢小説設定
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『ゴォール!!世宇子連続得点ッ!あっという間に3点目だぁーッ!!
なんという力の差!世宇子、雷門をまったく寄せ付けない!
その強さはまさに人を超えているッ!!!』
スタジアム全体に凄惨な試合の様子を伝える声の中に潜めるようにして歩みを進め、
曲がり角の影から息を殺して世宇子側バックヤード入口を伺いました。
関係者以外立ち入り禁止のバリケードの両脇に男性警備員が2人、
試合の展開に気を取られているのか落ち着きのない様子で最低限の職務を遂行しているようです。
「おっ、また得点だってよ。」
「いいねえ、できるだけ早く終わってくれたほうがこっちも楽だからな。」
痰が絡まったような薄汚い笑い声を響かせて、まさに隙だらけといったところですね。
何も知らされていないような木っ端には気の毒ですが、ここは念入りに仕留めておきましょう。
スカートのポケットをまさぐりって携帯ソーイングセットを取り出し、
ふたを軽く開けて地面に叩きつけました。
大理石とプラスチック、金属がぶつかる音がぶつかる甲高い音が響き、
狙い通り警備員の注意がこちらに向いたようです。
「おい、見て来いよ。」
「へいへい。」
警備員が一人だけでやってきてくれるようなので、
壁に沿って配置されているサッカーボールを象った趣味の悪い金のモニュメントの影に身を隠しました。
「なんだあ?これ、鋏に……針か?」
散らばったデコイをに手を伸ばし、獲物が身をかがめたその瞬間を狙って死角から飛び出し、
顔面目掛けて銃のトリガーを引きました。
「うわああッ!なんだ!?目が!?目が~~~!?」
視界を失ったショックでよろめいている相手の重心の流れを読み、
左外側から足払いをかけて地面に叩きつけました。
「グエっ!」
続いて顕わになった頸椎めがけて全身の体重を載せた手刀を打ち付ければ、
場寅流柔術、護身の型一の段は終了です。
愚かな男の断末魔を聞きつけてもう一人の警備員が向かってきたので、
同じく死角から奇襲し、技をかけて意識を落としました。
ただ、こちらは仰向けの体制で身を倒してしまったので、
護身の型は二の段の崩上四方固を使うことになってしまいました。
私もまだまだ修行が足りませんね。
伸びている警備員らそれぞれのトランシーバーの電源を落としてから、
体を漁ってみましたが、特にめぼしいものはなかったので警棒だけ拝借しておきました。
「後で必ず回収しに来ますから。」
散乱した針道具たちに詫びを入れながら、他の警備員が来る前にと先へ急ぎ、
バリケードを越えて最初にたどり着いたのは世宇子中控室でした。
なんという力の差!世宇子、雷門をまったく寄せ付けない!
その強さはまさに人を超えているッ!!!』
スタジアム全体に凄惨な試合の様子を伝える声の中に潜めるようにして歩みを進め、
曲がり角の影から息を殺して世宇子側バックヤード入口を伺いました。
関係者以外立ち入り禁止のバリケードの両脇に男性警備員が2人、
試合の展開に気を取られているのか落ち着きのない様子で最低限の職務を遂行しているようです。
「おっ、また得点だってよ。」
「いいねえ、できるだけ早く終わってくれたほうがこっちも楽だからな。」
痰が絡まったような薄汚い笑い声を響かせて、まさに隙だらけといったところですね。
何も知らされていないような木っ端には気の毒ですが、ここは念入りに仕留めておきましょう。
スカートのポケットをまさぐりって携帯ソーイングセットを取り出し、
ふたを軽く開けて地面に叩きつけました。
大理石とプラスチック、金属がぶつかる音がぶつかる甲高い音が響き、
狙い通り警備員の注意がこちらに向いたようです。
「おい、見て来いよ。」
「へいへい。」
警備員が一人だけでやってきてくれるようなので、
壁に沿って配置されているサッカーボールを象った趣味の悪い金のモニュメントの影に身を隠しました。
「なんだあ?これ、鋏に……針か?」
散らばったデコイをに手を伸ばし、獲物が身をかがめたその瞬間を狙って死角から飛び出し、
顔面目掛けて銃のトリガーを引きました。
「うわああッ!なんだ!?目が!?目が~~~!?」
視界を失ったショックでよろめいている相手の重心の流れを読み、
左外側から足払いをかけて地面に叩きつけました。
「グエっ!」
続いて顕わになった頸椎めがけて全身の体重を載せた手刀を打ち付ければ、
場寅流柔術、護身の型一の段は終了です。
愚かな男の断末魔を聞きつけてもう一人の警備員が向かってきたので、
同じく死角から奇襲し、技をかけて意識を落としました。
ただ、こちらは仰向けの体制で身を倒してしまったので、
護身の型は二の段の崩上四方固を使うことになってしまいました。
私もまだまだ修行が足りませんね。
伸びている警備員らそれぞれのトランシーバーの電源を落としてから、
体を漁ってみましたが、特にめぼしいものはなかったので警棒だけ拝借しておきました。
「後で必ず回収しに来ますから。」
散乱した針道具たちに詫びを入れながら、他の警備員が来る前にと先へ急ぎ、
バリケードを越えて最初にたどり着いたのは世宇子中控室でした。