第二章
夢小説設定
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マジン・ザ・ハンドの特訓は無骨な機械から人工芝のフィールドへ移動して、円堂さんがゴールポストに、
豪炎寺さん、鬼道様、そして赤いユニフォームを纏った響木監督がそれに対面しています。
「いいな円堂、さっきの感じを忘れるな!」
「はい!」
「いくぞ!」
鬼道様の掛け声とともにボールが黄金色と暗紫色の稲光を纏い
「「「イナズマブレイク!」」」
3人に同時に蹴り出されて、二重らせん状の稲妻となってゴールへと向かいました。
「マジン・ザ・ハンド!」
伝説の必殺技の名前を口にした円堂さんは、ボールを正面から受けとけるように構えました。
ボールのエネルギーと円堂さんのエネルギーがぶつかり合い、
そのまま彼の両の手に収まるかと思いきや、
競り勝ったのはボールの方で、円堂さんは体ごと弾き飛ばされてしまいました。
「もう一度!」
それから幾度かイナズマブレイクと円堂さんのマジン・ザ・ハンドの取組がありましたが、
いずれも円堂さんごとゴールに叩き込まれる結果となりました。
「くっそぉなんでできないんだよっ!」
苛立ちと悔しさを込めて円堂さんの拳が人工芝を叩きつけました。
「やはりマジン・ザ・ハンドは大介さんにしかできない幻の必殺技なのか」
「ってことはいくら特訓しても」
「マジン・ザ・ハンドは完成しない」
「じいちゃんにしかできない、幻の必殺技……」
何度立ち向かっても、マジン・ザ・ハンドが完成しない焦りが彼から伝わり、
絶望感へと姿を変えてチーム全体に伝わっていくようでした。
完全に負けムードになってしまいましたが無理もありません、
サッカーに詳しくない私だって、
チーム唯一のキーパーが相手のシュートを止められないことが事前にわかっていたなら、
敗北の二文字が嫌でも脳裏によぎってしまいます。
「ちょっとみんなどうしたのよ、負けちゃったみたいな顔して!
まだ試合は始まってもいないのよ!」
お通夜のような空気に切り込んだのは木野さんでした。
「でも、相手のシュートが止められないんじゃあ……」
みんなが思っていたけれど声にしなかった言葉が壁山さんの口から転び出てしまい、
対抗するように木野さんは一層語気を強めました。
「だったら点を獲ればいいでしょ!」
「っえ?」
「点を取る?」
「10点獲られれば11点、100点獲られれば101点!
そうすれば勝てるじゃない!」
101点!一見水掛け論のようですが、そのとおりです。
サッカーは点を獲らせなければ負けませんが、
同時に点を獲らなければ勝つことはできないスポーツです。
だから、守りに入っているばかりではなく、攻めないといけないのです。
「木野先輩の言う通りです!点を獲ればいいんですよ!」
「10点獲られれば11点」
「100点獲られれば101点!」
サッカーで100点ゲームをしようという皆さんの心意気に応えるように
エースストライカー様と司令塔が口角を上げました。
「ああ、獲ってやろうじゃないか101点!」
「俺たちもやるぞ!守って守って守り抜く!奴らにシュートは打たせない!
やろうぜ円堂!できるさ俺たちなら、みんなで力を合わせれば!」
「みんな……!
よし、いくぞ!俺たちの底力見せてやろうぜ!」
「「「「おおーーー!!!!!」」」」
木野さんの言葉は負けムードを一掃し、意気消沈していた部員たちの心に火をつけ、
スランプの氷河に陥っていた円堂さんを掬い上げて新緑のフィールドへ誘いました。
春雷を轟かせるように雄叫びをあげたイレブンが負けるようなことがありましょうか。
「監督!」
響木監督と合宿の成功を噛みしめておられる夏未様を見て、
木野さんの言葉を頭の中で反芻させました。
「10点取られれば11点、100点取られれば101点!
そうすれば勝てるじゃない!」
それはきっと私の恋も同じなのでしょう。
円堂さん、彼が輝く太陽のような方だからと沈んでいては、
最初から負けているようなものです。
私は私で積極的にアピールしていかなくては!
だけど、押しの姿勢とはどうすればいいのでしょうか。
十数年も従者として生きてきたせいか強気に出る方法が全然わかりません!
豪炎寺さん、鬼道様、そして赤いユニフォームを纏った響木監督がそれに対面しています。
「いいな円堂、さっきの感じを忘れるな!」
「はい!」
「いくぞ!」
鬼道様の掛け声とともにボールが黄金色と暗紫色の稲光を纏い
「「「イナズマブレイク!」」」
3人に同時に蹴り出されて、二重らせん状の稲妻となってゴールへと向かいました。
「マジン・ザ・ハンド!」
伝説の必殺技の名前を口にした円堂さんは、ボールを正面から受けとけるように構えました。
ボールのエネルギーと円堂さんのエネルギーがぶつかり合い、
そのまま彼の両の手に収まるかと思いきや、
競り勝ったのはボールの方で、円堂さんは体ごと弾き飛ばされてしまいました。
「もう一度!」
それから幾度かイナズマブレイクと円堂さんのマジン・ザ・ハンドの取組がありましたが、
いずれも円堂さんごとゴールに叩き込まれる結果となりました。
「くっそぉなんでできないんだよっ!」
苛立ちと悔しさを込めて円堂さんの拳が人工芝を叩きつけました。
「やはりマジン・ザ・ハンドは大介さんにしかできない幻の必殺技なのか」
「ってことはいくら特訓しても」
「マジン・ザ・ハンドは完成しない」
「じいちゃんにしかできない、幻の必殺技……」
何度立ち向かっても、マジン・ザ・ハンドが完成しない焦りが彼から伝わり、
絶望感へと姿を変えてチーム全体に伝わっていくようでした。
完全に負けムードになってしまいましたが無理もありません、
サッカーに詳しくない私だって、
チーム唯一のキーパーが相手のシュートを止められないことが事前にわかっていたなら、
敗北の二文字が嫌でも脳裏によぎってしまいます。
「ちょっとみんなどうしたのよ、負けちゃったみたいな顔して!
まだ試合は始まってもいないのよ!」
お通夜のような空気に切り込んだのは木野さんでした。
「でも、相手のシュートが止められないんじゃあ……」
みんなが思っていたけれど声にしなかった言葉が壁山さんの口から転び出てしまい、
対抗するように木野さんは一層語気を強めました。
「だったら点を獲ればいいでしょ!」
「っえ?」
「点を取る?」
「10点獲られれば11点、100点獲られれば101点!
そうすれば勝てるじゃない!」
101点!一見水掛け論のようですが、そのとおりです。
サッカーは点を獲らせなければ負けませんが、
同時に点を獲らなければ勝つことはできないスポーツです。
だから、守りに入っているばかりではなく、攻めないといけないのです。
「木野先輩の言う通りです!点を獲ればいいんですよ!」
「10点獲られれば11点」
「100点獲られれば101点!」
サッカーで100点ゲームをしようという皆さんの心意気に応えるように
エースストライカー様と司令塔が口角を上げました。
「ああ、獲ってやろうじゃないか101点!」
「俺たちもやるぞ!守って守って守り抜く!奴らにシュートは打たせない!
やろうぜ円堂!できるさ俺たちなら、みんなで力を合わせれば!」
「みんな……!
よし、いくぞ!俺たちの底力見せてやろうぜ!」
「「「「おおーーー!!!!!」」」」
木野さんの言葉は負けムードを一掃し、意気消沈していた部員たちの心に火をつけ、
スランプの氷河に陥っていた円堂さんを掬い上げて新緑のフィールドへ誘いました。
春雷を轟かせるように雄叫びをあげたイレブンが負けるようなことがありましょうか。
「監督!」
響木監督と合宿の成功を噛みしめておられる夏未様を見て、
木野さんの言葉を頭の中で反芻させました。
「10点取られれば11点、100点取られれば101点!
そうすれば勝てるじゃない!」
それはきっと私の恋も同じなのでしょう。
円堂さん、彼が輝く太陽のような方だからと沈んでいては、
最初から負けているようなものです。
私は私で積極的にアピールしていかなくては!
だけど、押しの姿勢とはどうすればいいのでしょうか。
十数年も従者として生きてきたせいか強気に出る方法が全然わかりません!