（新一Side）

「（最近、ずっと志保のことを見ているような気がするな…。オレは、志保のことが好きなのか？）」と、新一は心の中で思っていた。


『新一、おはよう！ちゃんと、あれから…。新一の好きな人には思いを伝えたの？』と、そう蘭に言われるのだった。


「えっ？まだ、何も伝えてねーえよ！ほら、急がないと遅刻するぜ」と、そう新一は言うのだった。

『えっ？ちょっと待ってよ、新一…。それに、ちゃんと思いを伝えないと私が前に進めないじゃない』と、そう蘭は言うのである。


「えっ？」と、そう思わず新一は言ってしまう。

『冗談だよ、新一…。ほら、行かないと遅刻しちゃうよ』と、そう蘭は言うのだった。


「ったく、立ちの悪い冗談だな！」と、そう新一は言う。


でも…。新一は、少しずつだが志保のことを気にかけているのは確かだった。

告白は、一体いつされるのかは分からないが近いうちにされるだろう。

（志保Side）

『（最近、よく工藤くんが私の傍に来るようになったわね！アナタがいかなきゃいけない場所は、私じゃなくて彼女の傍じゃないかしら？）』と、そう志保は心の中で思っていた。


「志保、考え事か？ほら、オメーも一緒に行こうぜ！」と、そう新一は志保の気持ちも知らずにそう言う。


『え、えぇ…。（これ以上、優しくしないで…。私が、アナタのことを好きになってしまうじゃない）』と、そう志保は言うのだった。


志保が、思っていた気持ちはいつか新一によって逆手を取られるとは知らずに…。


そう、新一から告白されるということはまだ気が付かずに…。


まさか、新一が好きになったのは自分だと知らずにね！


『（これ以上、優しくされてしまうと…。私はいつまでも、あなたのことを諦められないじゃない）』と、そう志保は思うのだった。