03.叶わぬ思い

(再びと、蘭side)

『ねぇ、園子…。ちょっと、話を聞いてもらってもいい?』と、そう蘭は言う。

『改めなんて、どうした?何かあったの、蘭』と、そう園子は言うと『なんか、新一が帰ってきて変わったと思わない?』と、そう蘭は新一が変わってしまったのではないかと言う。

『えっ?新一くんが、変わったとしてもどこが変わったと言うのよ!まぁ、授業を集中して受けていたし…。中道たちとも、仲良く話していたじゃん』と、そう園子は言うのだった。

『詳しくは言えないけども、なんだか大人っぽくなったと言うか別人みたいに変わった気がするの…。まぁ、私の気のせいかも知れないけれど…。』と、そう蘭は言うのである。

『それじゃ、蘭の気のせいじゃないの?』と、そう園子は言う。

『気のせいだといいんだけど…。ねぇ、朝に言っていた新一と川崎アナウンサーの対談はいつ放送されるの?』と、そう蘭は言って園子が朝に言っていたことを問い出す。

『ああ、それは…。今週末だったかな?ほら、これ!雑誌に紹介されていたんだよ』と、そう園子は雑誌を広げて見せるのだった。

『なんで、新一…。川崎アナウンサーと対談したことを話してくれなかったんだろう?別に、話してくれてもいいのに…。』と、そう蘭はちょっと淋しそうな顔を見せて言う。

『それは、きっと…。あとから、蘭を驚かせようとしてじゃない?ほら、ケーキを食べよう』と、そう園子は慌てて蘭をフォローする。

『そうだといいんだけどなぁ…。もう、園子ったら先に注文するなんてズルいよ』と、そう蘭はやっと笑顔を見せて言う。

『あっ、やっと蘭笑ったね!蘭には、笑顔が似合っているよ』と、そう園子は蘭に笑顔を見せて言うのだった。


『ありがとう、園子…。園子が、親友でよかった』と、そう蘭は笑みを浮かべて言う。

『何よ、今さら言っているのよ!アタシと蘭の仲でしょ』と、そう園子は言うのだった。

そしているうちに、蘭と園子の2人が注文したケーキがテーブルに届いた。

それからの2人の会話は、他愛のない会話を楽しんでいた。

女子高校生らしい会話していた。

『蘭、美味しかったね♪また、明日学校でね』と、そう園子は言って手を上げて言うのだった。

『また、明日ね!園子』と、そう蘭は言う。

そして、蘭と園子の2人は別れるのだった。そう、別々の道を歩き出す。

(志保side)

朝、起きてから志保は新一のために朝ごはんとお弁当の用意をしていた。そして、カレンダーを見てあることを思っていた。

『今日から、工藤くんは学校に復帰なのね…。どうして、彼女に連絡をしなかったのかしら?』と、そう志保は新一の字で書かれたカレンダーを見ながらそんなことを思っていた。

「おはよう、志保…。カレンダー見ていたみたいだけど、何かあったか?」と、そう新一は志保がカレンダーを見ていたことに気がついていた。

『いえ、何でもないわ!それより、顔を洗ってきたら…。今日から、学校に復帰なんでしょ?復帰早々、遅刻しても知らないわよ』と、そう志保は何でもないように言う。

「ああ、そうだな(何か、隠しているのか?)」と、そう新一は言って洗面台の方へ行った。

そして、志保は作ったおかずをお皿とお弁当用に分けて入れていた。

『これで、お弁当の用意もいいわね!あとは、朝ごはんの用意したからテーブルの上に置いておけばいいわ』と、そう志保は作ったお弁当を包んで机の上に置いていた。

「おぅ、今日のも美味しそうだな!なぁ、志保…。料理は、やっぱり明美さんに教えてもらっていたのか?」と、そう新一は気になっていたことを問い掛けた。

『ええ、たいていのことはお姉ちゃんが教えてくれたわ…。第一に、ジンたちが教えてくれると思うわけ?』と、そう志保は言うのだった。

「イヤ、そんなわけねーえだろ?でも、ベルモットなどは料理をやっていたんだろ」と、そう新一は苦笑いになりながら言う。

『まぁ、ベルモットはジンのためには一生懸命作っていた気がするわね!それより、工藤くん…。もう、早く出ないと学校に遅刻するわよ』と、そう志保は説明しながらだったが時間が迫っていた。


「あっ、やっべー遅刻するといけないから行ってくるからな…。志保」と、そう新一は言って学校へと行った。


そして、志保はテーブルの上に置かれた食器たちを片づけて工藤邸を掃除を始めた。

そう、志保は休む暇がないのである。すぐにでも、部屋の掃除をしなければ終わらなくなってしまうのである。

それが、いつもの日常になっている。
3/5ページ
スキ