01.ねぇ、気づいてよ

『ねぇ、気づいてよ私の気持ちに!私ね、新一のことが好きだったんだよ!』と、蘭はそう新一に小さな声で言う。

誰にも、気がつかれずに…。

「蘭、なんか言ったか?」と、そう新一は振り返って言う。

『うんうん、何でもない!』と、そう蘭はごまかす。

でも、志保だけが蘭の気持ちが分かっていた。

もしも、自分が蘭の立場だったなら…。同じ気持ちだったのかも知れないからである。

『ねぇ、蘭さん!私、あなたから…。工藤くんを奪ってしまってごめんなさい!』と、そう志保は蘭にしか聞こえないように言う。

『えっ?私、奪われたなんて思ってないよ!新一には、いつか…。好きな人が出来て当たり前なのかも!だから、志保さんが気にすることじゃないよ!』と、そう蘭は笑顔で言う。

『ありがとう、蘭さん!』と、そう志保は言う。

「志保、蘭!何しているんだよ、早く帰ろうぜ!」と、新一はそう立ち止まって待ちぼうけしている感じだった。

『まったく、困ったものね!女の子同士のないしょの話しよ!』と、そう志保は言う。

「おい、オレだけのけ者扱いか!ヒドくねーえか!」と、そう新一は寂しげな感じをしていた。

『新一は知らなくていいんだよ!ねぇ、志保さん!』と、笑顔で蘭は言う。

『ええ、そうね!』と、そう志保は言う。


あとがき

今回は、蘭が新一にずーっと恋していて…。その新一は、志保と付き合っていた。

しかし、蘭は自分の気持ちに気がついて欲しいみたいだが…。小さな声でしか言えなかった。

でも、志保のみだけが気がついていたこと!けっきょく、新一と志保が付き合っていることを応援している感じになりました
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