01.ねぇ、気づいてよ

そして、新一の席と宮野さんの席の回りには、人だかりだった。

「宮野さんって、付き合っている人いるんっすか?」と、聞いている子がいて…。

『え、ええ、いるわよ!』と、そう彼女の笑顔が哀ちゃんと重なったなんて言えなかった。

「コイツは、女だから…。手を出すなよ!」って、新一から聞きたくなかった言葉。いつ、彼女と知り合って付き合っているの?なんで、私じゃないの?と、思って聞けなかった。

『蘭!新一くんに、何も言わなくていいの?』と、園子は心配してくれている。

『園子、私…。新一に聞いてみるよ!気にしてもしょうがないもんね!』と、そう蘭は作り笑顔を見せて言う。


『蘭…。あたしも、新一くんに聞くのを付き合うよ!』と、そう園子は言う。

『ありがとう、園子!』と、蘭は笑顔を見せて言う。

そして、新一の席へと向かう。

『し、新一、帰りに話があるんだけれども…。帰りいい?』と、そう蘭は勇気を振り絞って言う。

「ああ、別に構わねーえけれども…。志保も一緒で構わねーえか?」と、そう新一は言う。

『工藤くん、毛利さんはあなたに話があるんだと思うわよ!だから、私は先に帰っているわ!』と、そう志保は何か気づいていた。

「志保を1人で帰るなんて、危なっかしいから一緒に帰ろうぜ!」と、そう新一は志保にニカっとして言う。

『分かったわよ、一緒に帰ればいいのね!』と、そう志保は言う。
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