ep.1 はじまり
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「はい!終わり!今日もお疲れ様!」
「「ありがとうございました!」」
全員で挨拶をするといつものように5期生のみんなが慌てて掃除道具を取りに走る。
一番前の和は先ほど間に合わなかったためかやる気満々に飛び出すがすでに廊下には掃除道具を持った彼がいてゆっくり入ってくる。
「代わります!今度こそ!」
「いや、日村コーチからも言われてるからいいよ。」
そう言いながら長い腕を下げみんなに当たらないようにスルスルと横を抜けてそのままフロアに着くと掃除を始める。
それを見てオロオロする子と、こちらを見てどうしたらいいか救いを求める子がいてどうしたものかと悩んでいると、先ほどから断られていた和がそのまま別の雑巾を持ってフロアの鏡を掃除し始める。
「あ、いいのに井上さん。」
「いえ!みんなで使う場所なんで!
それに稲葉さんも初日なんでみんなと話した方がいいと思いますから手伝います!!」
そう言うと熱心に鏡を磨く和の姿に咲月といろは、奈央が動き始め、それに釣られ他の子達もどんどん空いてるところを手伝う。
全くいい子たちに育ったものだ……なんて母親のような目で見ているとうしろからにゅっと楓が出てくる。
「美波、彼のこと話すんだったら3期生集める?」
「え?あ、あぁ確かに?
みんなまとめてだと迷うだろうからとりあえず3期生……えっと今日空いてるのは?」
「史緒里と、理々杏は空いてる。
与田はもう帰ったし、麗乃は今から舞台。
あやは今日用事。」
「んじゃ残ってる子達呼んで?
私稲葉さんに声かけてくるから。」
「おっけー。」
そう言ってみんなの方に向かう楓を背に彼に声をかけようとすると既に5期生の数人に声をかけられている。
「井上です!さっきはありがとうございます!」
「いえ、こちらこそ助かりました。
広い分時間かかるので……でもこれからは任せていただいて構いませんよ?」
「いえ!私たちも使う場所ですから!」
「えっと、名乗るべきだよね?」
「菅原さんですよね?どうしました?」
「え!?もう覚えたんですか!?!?」
「そんなに人数いませんから。」
「ではこれからは小吉と呼んでください!」
「へ?なんでです?」
「それには深いわけが……。」
なんて咲月や和は人懐っこくガンガン絡んでいるが、逆に茉央や瑛紗、あとはアルノ辺りは距離感を測りかねている感じで遠巻き、他はその中間ほどで話しかけはしないが気になっている様子。
だいぶ掃除が終わったようなので私は彼の横に行き声をかける。
「今お時間いいですか?」
「え?あ、はい。」
「改めてこれからよろしくお願いしますということで、3期生の来れるメンバーだけですけど、よかったらお話ししません?」
「あぁ、はい。
有難いです、同い年ですし助かります。」
「じゃあ私たち着替えたら校門の前行くのでそこで!」
そう言ってレッスン室を出て更衣室に向かうとゾロゾロと遠巻き組と中立組が出てきてそのまま一緒に更衣室に向かう。
「瑛紗、大丈夫?」
「いえ、割とテンパります……今日はダンスもダメダメでしたし。」
隣にいた瑛紗に声をかけるとしょんぼりしているが、彼女もやれば出来る。
普段なら特に意識をしなくてもステージで踊れてるから心配はいらないだろう。
ましてや初日ともあって3期も4期も動きが硬い。
強いて言えば奈於は……いつも通りだった。
あの子は多分……何も考えてないだけだけど。
「大丈夫、マネージャーさん変な人だったら私がとっちめるから。」
「えぇ……美波さんじゃなくて日村コーチとか大人に言いましょ?」
「も、もちろん……言葉の綾だよ?」
そう言いながら苦笑いする瑛紗と後ろで少し心配そうな後輩たち。
全く……私の可愛い可愛い妹たちのためにも今日お姉さんたちで見極めようじゃないか。
そんなことを思いながら私は更衣室で着替え始めるのだった。
「「ありがとうございました!」」
全員で挨拶をするといつものように5期生のみんなが慌てて掃除道具を取りに走る。
一番前の和は先ほど間に合わなかったためかやる気満々に飛び出すがすでに廊下には掃除道具を持った彼がいてゆっくり入ってくる。
「代わります!今度こそ!」
「いや、日村コーチからも言われてるからいいよ。」
そう言いながら長い腕を下げみんなに当たらないようにスルスルと横を抜けてそのままフロアに着くと掃除を始める。
それを見てオロオロする子と、こちらを見てどうしたらいいか救いを求める子がいてどうしたものかと悩んでいると、先ほどから断られていた和がそのまま別の雑巾を持ってフロアの鏡を掃除し始める。
「あ、いいのに井上さん。」
「いえ!みんなで使う場所なんで!
それに稲葉さんも初日なんでみんなと話した方がいいと思いますから手伝います!!」
そう言うと熱心に鏡を磨く和の姿に咲月といろは、奈央が動き始め、それに釣られ他の子達もどんどん空いてるところを手伝う。
全くいい子たちに育ったものだ……なんて母親のような目で見ているとうしろからにゅっと楓が出てくる。
「美波、彼のこと話すんだったら3期生集める?」
「え?あ、あぁ確かに?
みんなまとめてだと迷うだろうからとりあえず3期生……えっと今日空いてるのは?」
「史緒里と、理々杏は空いてる。
与田はもう帰ったし、麗乃は今から舞台。
あやは今日用事。」
「んじゃ残ってる子達呼んで?
私稲葉さんに声かけてくるから。」
「おっけー。」
そう言ってみんなの方に向かう楓を背に彼に声をかけようとすると既に5期生の数人に声をかけられている。
「井上です!さっきはありがとうございます!」
「いえ、こちらこそ助かりました。
広い分時間かかるので……でもこれからは任せていただいて構いませんよ?」
「いえ!私たちも使う場所ですから!」
「えっと、名乗るべきだよね?」
「菅原さんですよね?どうしました?」
「え!?もう覚えたんですか!?!?」
「そんなに人数いませんから。」
「ではこれからは小吉と呼んでください!」
「へ?なんでです?」
「それには深いわけが……。」
なんて咲月や和は人懐っこくガンガン絡んでいるが、逆に茉央や瑛紗、あとはアルノ辺りは距離感を測りかねている感じで遠巻き、他はその中間ほどで話しかけはしないが気になっている様子。
だいぶ掃除が終わったようなので私は彼の横に行き声をかける。
「今お時間いいですか?」
「え?あ、はい。」
「改めてこれからよろしくお願いしますということで、3期生の来れるメンバーだけですけど、よかったらお話ししません?」
「あぁ、はい。
有難いです、同い年ですし助かります。」
「じゃあ私たち着替えたら校門の前行くのでそこで!」
そう言ってレッスン室を出て更衣室に向かうとゾロゾロと遠巻き組と中立組が出てきてそのまま一緒に更衣室に向かう。
「瑛紗、大丈夫?」
「いえ、割とテンパります……今日はダンスもダメダメでしたし。」
隣にいた瑛紗に声をかけるとしょんぼりしているが、彼女もやれば出来る。
普段なら特に意識をしなくてもステージで踊れてるから心配はいらないだろう。
ましてや初日ともあって3期も4期も動きが硬い。
強いて言えば奈於は……いつも通りだった。
あの子は多分……何も考えてないだけだけど。
「大丈夫、マネージャーさん変な人だったら私がとっちめるから。」
「えぇ……美波さんじゃなくて日村コーチとか大人に言いましょ?」
「も、もちろん……言葉の綾だよ?」
そう言いながら苦笑いする瑛紗と後ろで少し心配そうな後輩たち。
全く……私の可愛い可愛い妹たちのためにも今日お姉さんたちで見極めようじゃないか。
そんなことを思いながら私は更衣室で着替え始めるのだった。