ep.2 勘違いと誠実さ
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「へいへい龍馬さーん、緊張してますかぁ?」
「いやなんで僕が緊張するんです……瑛紗さんの方が落ち着きないですよ。」
「むっ。生意気です。」
「いや瑛紗、龍馬さんの方が年上だから。」
初めての歳の近い異性の運転。
正直緊張がないというと嘘になる。
サラッとした扉開けに、普段乗る車よりゆっくり慎重な運転に気遣いが染み入る。
「にしても、朝早いの大丈夫?」
「いやぁ、眠いです。
昨晩緊張で眠れませんでしたからね、オスカルを抱いて寝ましたよ。」
「オスカル?」
「私のお気に入りアヒルです、今度見せますよ。」
「それは大事ですね、持ち運んで落とさないでくださいね。」
「流石になめすぎです。」
週頭の頃の彼女は何処へやら笑いながらニコニコとしたまま、和やかに移動は進む。
緊張感に包まれながらスタジオに向かうと私たちと一緒にお辞儀をして挨拶しながら楽屋前に着くと彼はそのまま壁にもたれて待つ。
メイクに着替え、楽屋はもちろん申し訳ないけど私たちのしかないから前で待っててもらうことになる。
申し訳ない気持ちも強いがそれは瑛紗も同じようで少しバツが悪そうに。
「歳上を前で待たすの居心地悪いですね。」
「うん、申し訳ないね……。」
とは言えど入ってもらうわけにもいかない、そんなことを思いながらメイクをしてもらう。
今日は自然な感じのイメージと聞いていたから比較的私たちもメイクは早く終わる。
着替えて楽屋を出るとノートを見ていた彼が顔を上げる。
「2人とも綺麗ですよ。」
「本当ですかぁ?」
「嘘つく意味ないでしょ……。」
瑛紗に苦笑いしながら一緒に歩き始めると瑛紗が徐に携帯を彼に渡す。
「ブログ用に写真を一枚お願いします。」
「あ、そっかそうだね……じゃあそこ並んで?」
言われたまま横並びで2人ピースをして写真を撮ってもらう、確認に携帯をもらった瑛紗がOKサインをしてそのまま私に顔を寄せる。
「ほら、和ピース!」
「いぇーい!」
並んで写真を撮り、それではと歩き出した彼の手を瑛紗が掴む。
「ほら、龍馬さんも。」
「へ?俺も!?」
「ブログ用じゃなくて記念ですよ記念。」
「ま、まあ……いいけどアイドル2人と写るには荷が重いな。」
苦笑いしながら隣に立つ彼と画角に収まるように必死に手を伸ばす瑛紗。
難しい顔をしながら必死に収めようとするがなかなかうまくいかないのか私の肩を引っ張り彼と引っ付ける。
「ちょ、瑛紗!?」
突然肩が触れ合ってドキッとする。
いきなりそんな近いのは緊張するし、そもそもこんな距離感で接したことないからどういう顔したらいいのかわからない。
「映らないから仕方ない。
デカいんですよ龍馬さん。」
「悪かったな……。」
「はーい、チーズ!」
瑛紗の掛け声と共にシャッターが切られる。
申し訳ないけど見ることができる気がしなくて私は瑛紗の携帯を無理やりしまわせ歩き始める。
「ほら、スタッフさん待ってるから!」
「え、でもいつも和が確認しないと!って言うのに……。」
「いいからいいから!ほら早く!」
不満そうな瑛紗を無視して肩を押して歩く。
きっと酷い顔をしてる気しかしない私の写真なんて見てられるわけがない。
熱い顔を冷ますように手で仰ぎながら現場に向かう。
別に意識してるとかじゃない、これは……そう、きっと突然近くなったから照れてしまっただけ。
握手会も昔は緊張して真っ赤になってたし、撮影だってそうだったあの頃と同じこと。
そうは思ってやけに熱く感じる顔の熱を抑えるのだった。
「いやなんで僕が緊張するんです……瑛紗さんの方が落ち着きないですよ。」
「むっ。生意気です。」
「いや瑛紗、龍馬さんの方が年上だから。」
初めての歳の近い異性の運転。
正直緊張がないというと嘘になる。
サラッとした扉開けに、普段乗る車よりゆっくり慎重な運転に気遣いが染み入る。
「にしても、朝早いの大丈夫?」
「いやぁ、眠いです。
昨晩緊張で眠れませんでしたからね、オスカルを抱いて寝ましたよ。」
「オスカル?」
「私のお気に入りアヒルです、今度見せますよ。」
「それは大事ですね、持ち運んで落とさないでくださいね。」
「流石になめすぎです。」
週頭の頃の彼女は何処へやら笑いながらニコニコとしたまま、和やかに移動は進む。
緊張感に包まれながらスタジオに向かうと私たちと一緒にお辞儀をして挨拶しながら楽屋前に着くと彼はそのまま壁にもたれて待つ。
メイクに着替え、楽屋はもちろん申し訳ないけど私たちのしかないから前で待っててもらうことになる。
申し訳ない気持ちも強いがそれは瑛紗も同じようで少しバツが悪そうに。
「歳上を前で待たすの居心地悪いですね。」
「うん、申し訳ないね……。」
とは言えど入ってもらうわけにもいかない、そんなことを思いながらメイクをしてもらう。
今日は自然な感じのイメージと聞いていたから比較的私たちもメイクは早く終わる。
着替えて楽屋を出るとノートを見ていた彼が顔を上げる。
「2人とも綺麗ですよ。」
「本当ですかぁ?」
「嘘つく意味ないでしょ……。」
瑛紗に苦笑いしながら一緒に歩き始めると瑛紗が徐に携帯を彼に渡す。
「ブログ用に写真を一枚お願いします。」
「あ、そっかそうだね……じゃあそこ並んで?」
言われたまま横並びで2人ピースをして写真を撮ってもらう、確認に携帯をもらった瑛紗がOKサインをしてそのまま私に顔を寄せる。
「ほら、和ピース!」
「いぇーい!」
並んで写真を撮り、それではと歩き出した彼の手を瑛紗が掴む。
「ほら、龍馬さんも。」
「へ?俺も!?」
「ブログ用じゃなくて記念ですよ記念。」
「ま、まあ……いいけどアイドル2人と写るには荷が重いな。」
苦笑いしながら隣に立つ彼と画角に収まるように必死に手を伸ばす瑛紗。
難しい顔をしながら必死に収めようとするがなかなかうまくいかないのか私の肩を引っ張り彼と引っ付ける。
「ちょ、瑛紗!?」
突然肩が触れ合ってドキッとする。
いきなりそんな近いのは緊張するし、そもそもこんな距離感で接したことないからどういう顔したらいいのかわからない。
「映らないから仕方ない。
デカいんですよ龍馬さん。」
「悪かったな……。」
「はーい、チーズ!」
瑛紗の掛け声と共にシャッターが切られる。
申し訳ないけど見ることができる気がしなくて私は瑛紗の携帯を無理やりしまわせ歩き始める。
「ほら、スタッフさん待ってるから!」
「え、でもいつも和が確認しないと!って言うのに……。」
「いいからいいから!ほら早く!」
不満そうな瑛紗を無視して肩を押して歩く。
きっと酷い顔をしてる気しかしない私の写真なんて見てられるわけがない。
熱い顔を冷ますように手で仰ぎながら現場に向かう。
別に意識してるとかじゃない、これは……そう、きっと突然近くなったから照れてしまっただけ。
握手会も昔は緊張して真っ赤になってたし、撮影だってそうだったあの頃と同じこと。
そうは思ってやけに熱く感じる顔の熱を抑えるのだった。