君のために
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それから30分ほどした頃
全然見たことない2人組が病室に入ってきたと思ったら雑にカーテンを閉めて
「神楽ってのはお前か」
急に1人がベッドに上がり馬乗りになったかと思えばいきなり1発殴られた。
『うっ。いった!何すんの?』
もう1人はカーテンの外で別の患者に
「すぐ終わりますんで」
とか言ってる。
てか、誰?この2人。
「何すんの?やと?それはこっちのセリフや!」
『は?』
ゴスッ
また殴られた。
「お前のせいで激尾古は今、大変なんやぞ!アントニオが土下座なんかしたから激尾古は弱いってなぁ毎日誰かしら絡まれてるんや」
え?
「なのにお前は呑気に寝てるじゃねえかよ!ほら、お前も行って戦えっ!!」
ドサッ
『ぐっ。うあっ』
胸ぐらを掴まれてベッドから引きずり下ろされた。
「ほら、立てよっ!!」
髪の毛を掴まれたとこでカーテンが開けられそこには看護師さんがもの凄い顔で立っていた。
「何をしてるんですか?」
「うるせぇ」
「ここは病院です」
「うるせぇっての!どけ!」
あたしの髪の毛を掴んだまま看護師さんの横を通り抜けようとしたそいつは
「いててて!何すんねん」
床に押さえこまれてる。
え?何が起きてる?
「何すんの?はこっちが聞きたいんだけど?」
ドタドタと警備員らしき人が来てそいつを連れていく。病室から出ていくときに
「アントニオが最弱扱いされてるのはお前のせいやぞ!忘れんなよ!くそっ!!離せっ」
「神楽さん、大丈夫?血が出てるね」
『ありがとうございます。大丈夫です。あれ?もう1人いませんでした?』
「あぁ。先に廊下に出しといた」
『えっ?』
「まぁまぁ。気にしないで。それより手当てしないとね。先生呼んでくるね。あ、その前に汚されたシーツも変えなきゃ」
『こんな血、拭いとけば大丈夫です』
「ま、一応、病院内のことだからさ」
新しいシーツを持ってきて変えてくれてる看護師さんに
『篠田さん強いんですね』
「私なんて全然ですよ」
『え、充分強いですよ?あたしは逃げるのは得意だけど戦うのは全然だから羨ましいです』
「私も勝てない人はいますよ」
『会ってみたいなぁ』
「ふふ。強い人好きなんですか?」
『えっ?』
「毎日来るアントニオさん?彼女も強そうですもんね」
『え。あぁ。強いですよ。いつも・・・こんなあたしを守ってくれるんです』
「そうなんですね。・・・はい、シーツ終わりましたよ」
そのあと先生が来て傷の手当てをしてくれた。
その夜、あたしはあいつの言葉が頭から離れなかった。