2月14日
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
彩side
「今日のお客さんめちゃめちゃ熱かったな」
「やっぱりバレンタインやからちゃう?」
「そやんな。うちらも愛投げまくったしな」
「うはは。なんやそれ」
「彩もいつもより気合い入ってたな」
「たしかに。いつもよりかっこつけてたな」
「その分、今日の彩、めっちゃ良かったわ」
「え?あ、ありがとう」
ライブ後、メンバーと雑談。
そりゃ気合い入るに決まってるやろ。
今日は勝負の日なんやから。
けど、何度か神楽さんを見たけどライブ中に楽しそうな笑顔は見れへんかった。しかも途中で泣いてた。あれはなんの涙やったんやろ。そのあとは全然あたしを見てなかった気がする。いきなりライブハウスなんて嫌やったんかな。けど、それなら途中で帰ってるやろうし。一応最後までいてくれてたし・・・
「・・か!」
「おい、彩!!」
「ん?」
「途中から全然話聞いてなかったやろ」
「あー、ごめん」
「どした?難しい顔して。楽しくなかった?」
「いや。楽しかったで。やっぱりライブやると生きてるー!って感じるわ」
「そやな」
「はーい。皆にバレンタイン届いてるよ~」
ライブハウスのスタッフさんがファンの人から預かったのを持ってきてくれた。わざわざ紙袋にまとめてくれてる・・・。
「やっぱり彩が一番多いな」
「そらそうやろ」
「ま、百花も多いけどな」
「そらそうやろ」
「これ、ここで預かってもらうわけには?」
「は?無理やろ。ファンの子悲しむで。出口で待ってるかもしれへんやん」
「あぁ・・・。そやんな」
これから神楽さんに会うのにこのチョコ達持って行かなあかんのか。大丈夫かな、、
「さて。じゃぁ帰ろうか」
「まだファンの子いるみたいやから適度に対応して帰るんやで~。お疲れさん」
「今日もありがとうございました」
荷物をまとめて、スタッフさんにお礼を言ってから出口を出た。まだ残ってくれてたファンの子たちから
「キャー!!」
「彩、今日もかっこよかった」
「写真撮ってもいい?」
「はい。チョコレート」
こんな風に待っててくれて嫌な気はしない。
むしろ嬉しいんやけど今日はそれどこやない。神楽さんはどこや?終わってからだいぶたってるし、まさか帰ってしもた?こんなことなら連絡先聞いといたら良かったな。
と、思ってるとちょっと離れたところで立ち上がった人影が見えた。あ!あれ、神楽さんや。やっぱり待っててくれたやん。ホッとしたのに神楽さんはそのまま帰っていく。
え?待って!
「あ、あ、あ、ちょ、ちょっとごめん。今日はほんまにありがとう。また来てや。ほな」
って早口で言ってちょっと強引に抜け出した。