はちみつれもん
僕の過去の話しを聞いて泣いてくれた彩さん。
もう気づいてた、自分は恋に落ちてるんだって。
人を好きになるっていうのはこういうことなんだって…
学年が違うから授業は一緒に受けられない分、
出会った日からお互いが惹かれ合うように、それ以外は絶対に毎日一緒にいるようになった…
そんなある日のことだった。
一緒に学校が終わって帰ってたら…
『ゆーり…あのさ…』
「ん?どうしたの?」
敬語も自然と使わなくなって、先輩後輩なんていうのも気にしなくなった。
彩さんにそれは言われてなのもあるけど、すぐにそれを意識しないようにしたのは…僕も早く関係性をはっきりさせたいって本心は思ってたんだ。
『あの…私、ゆーりのこと好きやねん!』
「えっ。」
『ごめん、なんかゆーりといると本当に安心するしその分また楽しくて…優しさにドキドキもするの、、あの…付き合って欲しい。』
僕もいつ言おうか、なかなか勇気が出ない自分が情けなくなってた。
それに追い討ちをかけるように、先に言ってくれた…いや、振られるかもしれないこの関係がなくなるかもしれない怖さに負けていた自分を殴りたくなった。
振られたとしても勇気を出して僕から言いたかった…
「大好きです。彩さんのこと…」
『ゆーり…』
「ずっと、いつ言おうかって…でもこの関係が壊れたらって思ったら怖くて迷ってて。本当に僕は男として情けない。男やのに…」
そう言って、俯いた。
『なんで?なんで、そんなに悲しそうにするんよ。男とか女とか、愛を伝えるのに関係ないよ。好きな人には好きって愛してるって伝えたい。同じ気持ちならなにもそんな、悲しくなる必要なんてないんやで…?お互いの気持ち知れたんやから。男なのに先に言えんかったから、って大好きやって言ってる私が嫌いになると思う?情けないって思うと思う?順番なんてないやん。』
「違うんだよ、彩さん…」
『分からんよ、なんやねん…もうっ、、、』
彩さんはとうとう泣き出してしまった。
僕がうじうじしてるから…
「ただ、彩さんには男らしいところを見せたかっただけなんだ…その悔しさというか自分の情けなさを口に出さないと無理だったんだ。ごめんね。先とか後とか関係ないんだよ、確かに…。」
『あほや、あほゆーりっ、、、』
「ごめんね?でも本当に僕も大好きより愛してるんだ…やから、かっこ悪いところ見せたくない。」
『カッコ悪いなんて思ったことないもん。言わんでええねん、そんなの…私はそのままのゆーりがええんよ?言わんかったらそんなこと思ってるのでさえ気づかんねんから。』
「ふふっ、分かった…ありがとう。もう、泣かないで?」
ポロポロとまだ流れてる涙を指で拭うけど、ぜんぜん追いつかない。
『泣いてないもん。』
赤い目をこすりながら、少し怒っていう彩さんがまた愛おしくてたまらなかった。
「あははっ、泣いてるやん?ごめんね。大好きだよ…僕も。」
別に頼りない僕でも良いんだって、かっこつけようとしたり色々気にしなくても…彩さんはそのままの僕を好きでいてくれる。
すごくホッとした。
『じゃあキスして…?』
「わ、わかった…」
突然のお願いに心臓が爆発しそうなのを隠そうとしながら、すぐにそのお願いに応えたかった。
まだ言うかっていわれるかもしれないけど、男としてはやっぱり告白は先にしたかったから先に告白させてしまった、お詫びとして…
『ふふっ…』
涙目で見つめてくる彩さんにどうやってキスをしようか、とにかくドキドキしてた。
「どうしたの?」
『カチカチすぎ。』
「やって、初めてやから…」
『私もや…でも、ゆーりのそういうところも大好き。自分を飾ろうとしないところ…本当に愛おしい。』
ちゅっ。
そう言って、彩さんが背伸びをして僕の唇にキスをした。
そのまま僕も抱きしめて、しばらくキスをした…
言葉では表せない、これが好きな人っていうか…もう運命の赤い糸で僕たちは結ばれてるのだろうって実感した。
そこから恋人になり、幸せな日々を送った…
生きててこんなに幸せな時ってくるんだって思うほど。
彩さんが僕の運命の人やったんや、運命の人って本当にいるんやって…
『ゆーり?』
「ん?どうしたの?」
『ふふっ、呼んだだけ。』
「なんだそれ、じゃあ力入れちゃおうっと。」
彩さんの可愛さの罪で僕の心臓は壊れそうになったから、仕返しに繋いでる力を少しだけ強くした。
『もう、痛い〜!』
最近はこういうやりとりが余計に楽しい。
「じゃあなんで、呼んだの?」
『呼んだらあかんの?』
「そんなわけないけど…その、えっと。」
『ゆーりの名前も、その優しく返事してくれるのも好きやからさ…』
顔を真っ赤にしながら、だんだんと小さい声になりながらも応えてくれた。
「い、言わなくて良いよ…」
嬉しすぎたけど、言われたら恥ずかしすぎた…
『なんやねん!自分がなんで呼んだのって詰めるから〜!』
「ご、ごめんって…」
お互いに恥ずかしくなりすぎて、しばらく黙った。
そんな感じで何をするのにも楽しくて…大好きで、照れ臭くて。
青春やった。
「ほ、本当に良いの…?」
『う、うん…でもな、私はじめてやからちょっと怖い。』
「僕もだよ、でも…頑張るから。」
初めて僕の家に彩さんが来た日、良い雰囲気にはカラオケとかでも前からなるけど…ここまで誰もいない家族は出掛けてる条件の揃ってる日はなかった。
2人でベットに入って、良い雰囲気になったからこの際…思い切ってすることになった。
知識もないからとにかくゴムは必ずで、、、
『ん、い…たい…ゆーり…』
「あっ、、無理そう?僕はいけそうなんやけど。」
『痛いっ、、でも…いいよっ。』
「分かった、もう少し頑張って…」
『んぅう、はぁっ…ぁ…』
「はあっ、ぅ…」
『いた…ぃ…うぅあっ、、』
「はいった…」
初めて一つになって、彩さんは痛がって泣いてたけど…僕のために頑張るって言ってくれて嬉しかった。
「痛かった?」
『うん…でも、最後は気持ちよかったよ。』
「良かった。」
『でも、血がついちゃったで?どうするん。』
「大丈夫、気づかれないように捨てるよ。」
『う、うん…絶対バレないようにね?なんなら私が捨てようか?』
「大丈夫!任せて、そんなこと彩さんさせられないよ。」
『別にいいのに…』
「男の責任やからね!」
『ふふっ、すぐそうやって言う…ほんまにあほや。』
「あははっ!」
2人でベットに入ってその後も、時間が許される限り若いから体力はいくらでもあった。
したりキスしたらまたしたり、とにかくイチャイチャしまくって終わった。
そんな彩さんとの日々が楽しくて楽しくて、
いつの日にか当たり前にずっとこの先も永遠に続くと思った…