はちみつれもん
夢莉と結婚して、新生活が始まり夢乃も特に不安定になることもなく…
仕事もあるし相変わらずバタバタな日々を過ごしてたけど、でもそこには家族があって今までにないまた幸せを感じてる。
「ゆの、これいやぁ!」
『もう、食べないと野菜さん泣いてるで。』
「じゃあパパが食べちゃって良いね?いただきまーす!」
『えっ、食べるん?』
「見ててね。」
『うん。』
「あーん…あれ?、ゆのちゃんがイイヨォイイヨォ。パパはお口が大きいからコワイヨォ〜…」
『ふふっ。』
「ぶろこり…?ないたぁ?」
「うん、パパは嫌なんだって。お口大きくて怖いって酷いね…」
「ぶろこり…かわいちょぉ、ゆの。」
「ん?どうする?夢乃にお皿に返してあげようか?」
「あい。」
夢莉が夢乃のお皿にブロッコリーを返した。
ぱくっ。
「おいちっ。」
「おお!えらいね!」
『すごいやん!夢乃!』
「えへへ!」
夢莉はまた夢乃の扱い方が私や山田とは少し違って上手くて助けられてる。
野菜も前よりよく食べるようになった。
あっという間に一年が過ぎて、生活にも慣れてきた。
夢莉も保育園に送迎してくれるし、私は仕事を制限することもなく山田の時と変わらずだった。
「今週はというか、明日はどこ行く?遊園地にする?」
「ゆうえんちぃ!!おさかなぁ!!」
「どっちもはないんだよね、ままはどっちが良いかな?」
夢莉はこうやって毎週お休みの土日には家族で必ず出掛けてくれる。
でも、別に毎週やなくても良いのになぁって少し思っちゃってる。
『んー、ままはお留守番しようかな。』
「え、行かないの?」
『うーん、…』
「いくのぉ!」
『でも、家のことも少ししたいねん…2人で明日は行っておいで?』
「やーだぁ!!うわぁあ〜ん!!」
『夢乃…』
私が行かないと言ったら夢乃はもう行けないと思ったみたいで、泣き出してしまった。
「夢乃、泣かなくても良いんだよ。2人でじゃあ行こう?ね?」
「うわぁあ〜ん、、、」
『わかったよ、じゃあ行くから泣かないで…』
「うぅ、っ、、ひっく…」
夢乃はここに来て本当に怒られなくなったからか、最近わがまま加速した気がする。
でも、私もなんか怒れなくて…
夢莉はもちろん怒らないし、なんか大丈夫かなって不安になることが増えた。
自分の思いが通じないと、泣いて怒る…
その夜、少し夢莉に寝室に行ってから話をすることにした。
『あのさ、ゆーり…』
「ん?どうしたの。」
『夢乃のことやねんけど、さ。』
「うん。」
『毎週ゆーりは夢乃を思って遊びに連れて行ってくれるんやけど…その…さ。』
「だめやった?」
『ううん!そんなことないんやで?でも、ちょっと頻繁過ぎるというか夢乃にも少しは我慢をさせんといけんと思うねん。』
「我慢か…」
『うん、いきなりは無理かもしれんけど少しずつ減らしてお家で家族の時間も作りたいし。』
「そっか、そうだね…ごめんね。」
『謝ることやないんやで?ゆーりはたくさんのことしてくれてるからさ。』
「うん…」
でも、私の言い方が悪かったかな…夢莉はなんだかすごく落ち込んでしまった。
『ゆーり…ごめん、せっかく私たちのためにしてくれてたのにな。』
こんな話ししなかったら良かったんやろうか。
「ううん、僕はただ家族で思い出をたくさん作って夢乃の笑顔たくさん見たかったんだ。すぐに大きくなっちゃうから…ね。」
『ゆーり…』
「でも、彩さんの言う通りやと思う…夢乃さ、僕が怒らないと思ってるんだよね。確かに怒らないんだけどさ父親ってちゃんと分かってくれてるかな。」
『分かってるやろ、怒って厳しくするだけが父親やないよ。ゆーりみたいに愛情たっぷり育ててる父親だっていると思う。』
「ありがとう、彩さん。言いにくかったよね?ごめんね。」
『ううん、こっちこそ分かってくれてありがとう。落ち込んだよね。』
「そんなことないよ!やっぱり良いね、こうやって話できるのも彩さんと夫婦になったんだね。」
『ふふっ、でもやっぱり明日は私は行くのやめておくね。』
「え?やめるの?」
『2人で行ってきてくれる?』
「夢乃が泣いちゃうよ?」
『うん、少しだけやで?体調悪いねん。』
「えっ!?大丈夫!?」
『うん、大丈夫やだと思うけど…仕事も休めないしちゃんと土日に休みたいねん。』
「そっか、わかった…気づけなくてごめんね。」
『ううん、やからゆっくりするからね。明日は!』
「あははっ、わかったよ。おやすみ、彩さん。」
『おやすみ、ゆーり。』
